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ほのぼの怪異

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現代に生きる怪異たちの、ちょっと笑えて、ちょっと心温まる、そんなお話です。
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#短編小説

ショートショート135 「GOLDEN次郎」

 −1982年5月。  俊雄少年は、憂鬱な足取りで家路に着いた。  春の運動会。今回もかけっ…

ショートショート94 「恋するムラサキ」

 ここはとある山奥の廃寺。  モジモジと身をよじりながら、紫ババアは親友の雪女に恥ずかし…

ショートショート90 「適材適所」

 本日は、私どもの刊行するビジネス誌「日財ワークマン」のインタビューにお時間を頂戴し、誠…

ショートショート83 「幽霊不動産」

 御来店ありがとうございます。幽霊不動産です。  あ、最近お亡くなりになった方なんですね…

ショートショート82 「前向きブランコ」

 夜の公園でブランコに腰掛けて、小さなため息をこぼす。  絵に描いたようなくたびれた中年…

ショートショート70 「恋と個性」

 その日も、海坊主は沖合からとある海女の姿を眺めていた。妖怪と人間、種族を越える恋を成就…

ショートショート62 「S町役場のお仕事2」

---前作はこちら S町役場の行政相談窓口。 ショートカットの女性職員が真剣な面持ちで、窓口を訪れた50代くらいの女性の話に相槌を打ちつつ聞き入っている。 その後ろには、あくびを噛み殺すのに必死な様子の男性職員が相談が終わるのを待っていた。 女性は、時折チラチラと男の態度を咎めるような目線を送るものの、男は手の平を顔の前で二度ほどヒラヒラと払う仕草をしてみて (いいから、お仕事に集中しなよ。) と無言のメッセージを送る。女性は心の中で舌打ちをしつつも、町民の前では

ショートショート32 「S町役場のお仕事」

S町役場の行政相談窓口。 透明パネルで仕切られた受付の奥に、4つだけ並ぶデスクの一番端の…

ショートショート58 「スクリーミング配信」

ここは、ある山奥の廃寺。 妖怪達が一堂に会し、長であるぬらりひょんを中心に会合を開いてい…

ショートショート36 「本日の釣果」

釣りをしている時間が大好きだ。 寄せては返す波の動きは、休みなく続いているのに、せわしな…

ショートショート25 「次世代サービス」

ここは、ある山奥の廃寺。 妖怪達が一堂に会し、長であるぬらりひょんを中心に会合を開いてい…

ショートショート05 「とあるカップル」

閑散とした数ヶ月が過ぎ、週を追うごとに、人通りが戻り始めた夜の繁華街を、一組の男女が身を…

ショートショート23 「残業、のち…」

オフィスで一人。もう慣れっこのつもりだったが、こう連日続くと嫌気が差してくる。 32歳で…