マガジンのカバー画像

ほのぼの怪異

17
現代に生きる怪異たちの、ちょっと笑えて、ちょっと心温まる、そんなお話です。
運営しているクリエイター

#超ショートショート

ショートショート135 「GOLDEN次郎」

 −1982年5月。  俊雄少年は、憂鬱な足取りで家路に着いた。  春の運動会。今回もかけっ…

ショートショート113「URAMESHIYA」

 しんしんと雨の降る夜だった。川をまたぐ橋の袂(たもと) にその女は佇んでいる。  橋が防…

ショートショート102 「都会の花子さん」

 ----正直、自分がこんな騒がしい場所を訪れる日が来るなんて夢にも思わなかった。  宙…

ショートショート70 「恋と個性」

 その日も、海坊主は沖合からとある海女の姿を眺めていた。妖怪と人間、種族を越える恋を成就…

ショートショート62 「S町役場のお仕事2」

---前作はこちら S町役場の行政相談窓口。 ショートカットの女性職員が真剣な面持ちで、窓口…

ショートショート32 「S町役場のお仕事」

S町役場の行政相談窓口。 透明パネルで仕切られた受付の奥に、4つだけ並ぶデスクの一番端の…

ショートショート58 「スクリーミング配信」

ここは、ある山奥の廃寺。 妖怪達が一堂に会し、長であるぬらりひょんを中心に会合を開いていた。 前回の妖怪デリバリーサービスは、ものの見事に失敗し「恐怖の対象としての妖怪像」を取り戻すべく三度、起死回生の策が必要となっていた。 最近の彼らの悩みは、専らウィルスの蔓延による人々の衛生観念の変化だ。初心に帰ろうと、それぞれが夜道で人を驚かすことに挑戦したものの、 「ソーシャルディスタンス!!」 と一喝され、項垂れて帰ってくるケースが後を絶たなかった。 「あっしに注意して

ショートショート36 「本日の釣果」

釣りをしている時間が大好きだ。 寄せては返す波の動きは、休みなく続いているのに、せわしな…

ショートショート25 「次世代サービス」

ここは、ある山奥の廃寺。 妖怪達が一堂に会し、長であるぬらりひょんを中心に会合を開いてい…

ショートショート11 「国際センス」

ここは、ある山奥の廃寺。日本妖怪たちが、一堂に会し、長である、ぬらりひょんを中心に、会合…

ショートショート23 「残業、のち…」

オフィスで一人。もう慣れっこのつもりだったが、こう連日続くと嫌気が差してくる。 32歳で…