背番号7

(読んでくれたらいいなと心のどこかで思っている)自分のために、書く。

背番号7

(読んでくれたらいいなと心のどこかで思っている)自分のために、書く。

記事一覧

返光

ずっと聴いてる。 初めて聴いた時、〈さめてもさめてもただ夢〉っていう言葉で最初から心を掴まれた。 この曲の中のお母さんはもう死んでしまっているのかなと思う。 現…

背番号7
11か月前
1

4人とわたしの髪が白くなっても

2012年12月5日、今はもうない仮設住宅の狭すぎる一室で、寝ている母の隣で聴いたオレンジ。 きっとふたりならぜんぶうまくいくってさってさ、私もそう思ってたのにな、と…

背番号7
1年前
8

凛と

こうなることは最初から決まってたんだって思うことで、気持ちが落ち着くことがある。運命を受け入れるような。 でも、〈この先も全部決まってる〉とはどうしても思いたく…

背番号7
1年前
1

偶然だけど、偶然じゃないようなこと

少し前の土曜日、息子が朝から観ていたEテレを付けっぱなしにしていたら、ドキュメンタリーが始まった。 それはコンゴ民主共和国で起きていることについての番組で(3年前…

背番号7
1年前
2

こんな薄っぺらい言葉貰ったところで嬉しくないよな、の壁に精一杯のタックルを

尾崎さんが時間も精神も削って作り上げてくれたものを、受け取るだけじゃなくて、ちゃんと感じたことを伝えるところまでしたい。受け取って終わりにしたくない。 いつも思…

背番号7
2年前
1

その先へ行く

クリープハイプ、メジャーデビュー10周年おめでとう。 私が世界で一番大好きなバンド。 きっと2人なら全部うまくいくって思ってたのになって、オレンジのMVを観ながら泣…

背番号7
2年前
4

ちょっと思い出しただけ

ずっと待ってた映画を観た。 ちょっと思い出しただけ。 とてもとても良かった。 忘れたくないから、感じたことを書いていく(内容に触れています)。 出会いに向かって…

背番号7
2年前
51

何かを引きずって、

私はとにかく運がない。懸賞や激戦のライブチケットなど、ほとんど当たったことがない。 2014年、尾崎さんが連載していた雑誌の企画、尾崎世界観 presents 続々世界の会と…

背番号7
2年前
2

苦しみの溶け込んで消えた夜と朝の繰り返しの日々のなかで。

どうしたらよかったのだろう。どうすれば、みんなで車に乗ったまま、春の光が降り注ぐようなあたたかい道を、走り続けられるのだろうか。 宇佐見りんさんのくるまの娘を読…

背番号7
2年前
1

流れる月日と、なくならなかったもの。

高校のとき一番最初に仲良くなって、一緒に年を重ねてきた友だちに久しぶりに二人だけで会った。 年齢と中身が全然伴わないって話をしていて、その子が「この歳になっても…

背番号7
2年前
1

わたしとこどもとクリープハイプ2

私は自分の機嫌を自分でとるために、クリープハイプの音楽を聴いていた。特に車で出掛けるときに。 息子が2歳になってすぐの頃、車から降ろして抱っこして歩き始めたら突…

背番号7
2年前
4

わたしとこどもとクリープハイプ

2017年春、クリープハイプの会員限定ツアー秘宝館~満開栗の花~がやっていた頃。私のお腹には赤ちゃんがいた。 悪阻真っ只中で、行けないかも、行けても最後まで観られな…

背番号7
2年前
5

やさしさのスピード

せっかく始めたから、考えたことを日記代わりに書いてみることにした。続くかは不明。 この間、お店でレジに並んでいたら店員さんが『レジ袋はよろしかったでしょうか』と…

背番号7
2年前
3

四つの光と、音楽と。およそ3500字に愛を込めて。

自分が今思ってること。 明日には嘘になってしまっているとしても、書いてみたいと思う。もう絶対消さないぞ(一回消した)。 夜にしがみついて、朝で溶かして 1.料理 …

背番号7
2年前
7
返光

返光

ずっと聴いてる。

初めて聴いた時、〈さめてもさめてもただ夢〉っていう言葉で最初から心を掴まれた。

この曲の中のお母さんはもう死んでしまっているのかなと思う。
現実に帰れなくて、大切な存在に触れない、ただ祈ることしかできない。想像するととても苦しい。

今年もこの花は綺麗だよって教えてくれるのはのこされた子どもたちで、お母さんを思って泣いている。それを遠くから見ているのかな。

Aメロの、
〈こ

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4人とわたしの髪が白くなっても

4人とわたしの髪が白くなっても

2012年12月5日、今はもうない仮設住宅の狭すぎる一室で、寝ている母の隣で聴いたオレンジ。

きっとふたりならぜんぶうまくいくってさってさ、私もそう思ってたのにな、と思いながら、泣いた夜。

今でも鮮明に思い出せる、好きになった瞬間。

次に再生した動画では、ナース姿の女の人が全力で走っていた。もっと聴いてみたい。そう思った。

あの日から、私の毎日にはクリープハイプの歌がある。

時々頭に浮か

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凛と

凛と

こうなることは最初から決まってたんだって思うことで、気持ちが落ち着くことがある。運命を受け入れるような。

でも、〈この先も全部決まってる〉とはどうしても思いたくない、抗いたいと思う自分もいて。

普段はどうせ変われないと思っている、思わされることばかりでも、変われるかもしれない、なにかが起こるかもしれないって心のどこかでは思っているということなのかな。

それは、9回裏2アウトビハインドの場面で

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偶然だけど、偶然じゃないようなこと

偶然だけど、偶然じゃないようなこと

少し前の土曜日、息子が朝から観ていたEテレを付けっぱなしにしていたら、ドキュメンタリーが始まった。
それはコンゴ民主共和国で起きていることについての番組で(3年前に放送されたものの再放送)、何も知らなかった私には、衝撃が大きすぎるものだった。

こんなことが実際に起こっているのか、これは本当のことなのか、あまりにもひどい、苦しい、嘘であってほしい。そう思った。

私は昔から、辛くて悲しい出来事から

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こんな薄っぺらい言葉貰ったところで嬉しくないよな、の壁に精一杯のタックルを

こんな薄っぺらい言葉貰ったところで嬉しくないよな、の壁に精一杯のタックルを

尾崎さんが時間も精神も削って作り上げてくれたものを、受け取るだけじゃなくて、ちゃんと感じたことを伝えるところまでしたい。受け取って終わりにしたくない。

いつも思っていること。

でも書き始めると必ず【こんな薄っぺらい言葉貰ったところで嬉しくないよな】という気持ちがドドーンと目の前に立ち塞がって、どうにか詳細に書こうとするけれど出来なくて、結局諦めてしまう。

自分がただ生きているだけでは考えなか

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その先へ行く

その先へ行く

クリープハイプ、メジャーデビュー10周年おめでとう。

私が世界で一番大好きなバンド。

きっと2人なら全部うまくいくって思ってたのになって、オレンジのMVを観ながら泣いた夜が、私の今に繋がっている。このアルバムが出た10年前の今日はまだ出会っていなかったけれど、この作品があったから出会えた。クリープハイプが積み重ねた時間と努力の先で、出会えた。

あの夜から今まで、ずっと一緒に居てくれてありがと

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ちょっと思い出しただけ

ちょっと思い出しただけ

ずっと待ってた映画を観た。

ちょっと思い出しただけ。

とてもとても良かった。

忘れたくないから、感じたことを書いていく(内容に触れています)。

出会いに向かっていくというストーリーの構成が素晴らしかったと思う。別れから出会い、そして今。

別れに繋がる場面を観ているとき、自分ばっかりは自分なんだよ、好きなのに自分から手を離しちゃダメなんだよって言いたかった。あの日の自分を見ているようで。

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何かを引きずって、

何かを引きずって、

私はとにかく運がない。懸賞や激戦のライブチケットなど、ほとんど当たったことがない。

2014年、尾崎さんが連載していた雑誌の企画、尾崎世界観 presents 続々世界の会というイベントが決まって、雑誌についていた応募券を貼ってハガキを出した。

後日来たメールの【当選のお知らせ】という文字を見て胸が高鳴って、【整理番号:10】という文字を見て叫んだ。運のない私が運を掴んだ日。

あこがれのDa

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苦しみの溶け込んで消えた夜と朝の繰り返しの日々のなかで。

どうしたらよかったのだろう。どうすれば、みんなで車に乗ったまま、春の光が降り注ぐようなあたたかい道を、走り続けられるのだろうか。

宇佐見りんさんのくるまの娘を読んでから、ずっと考えている。

親に向いているのか、親になっていい人間なのか、子どもを作る前にその適性を見る試験があるとして、どのくらいの人が合格できるのだろう。

そもそも、誰が判断するのだろう。明確な答えなどないのだから、判断する人に

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流れる月日と、なくならなかったもの。

流れる月日と、なくならなかったもの。

高校のとき一番最初に仲良くなって、一緒に年を重ねてきた友だちに久しぶりに二人だけで会った。

年齢と中身が全然伴わないって話をしていて、その子が「この歳になっても心のどこかでまだ変わりたいと思ってる」って少し笑いながら言って、「わかるわかるよ、私もだよ」ってなって、気が付いたら「だから多分私クリープハイプが好きなんだよね」って言っていた。

どこに話持っていくねん!と今なら思う。けど本当に、気が付

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わたしとこどもとクリープハイプ2

私は自分の機嫌を自分でとるために、クリープハイプの音楽を聴いていた。特に車で出掛けるときに。

息子が2歳になってすぐの頃、車から降ろして抱っこして歩き始めたら突然、ねーもっとーそばにきてーと歌い出したことがあった。息子が初めてクリープハイプの歌を歌った瞬間だった。嬉しくて嬉しくてその時の情景も声も、ちゃんと覚えている。

イトも気に入って、よくソファの上で踊りながら歌ってくれた。

公園の帰り道

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わたしとこどもとクリープハイプ

2017年春、クリープハイプの会員限定ツアー秘宝館~満開栗の花~がやっていた頃。私のお腹には赤ちゃんがいた。

悪阻真っ只中で、行けないかも、行けても最後まで観られないかもと思っていたら、その日のライブが2ヶ月延期になった。

延期になった日は安定期に入る日で、安産祈願に行ったその足で、ライブに行った。悪阻はおさまっていた。ライブ中に迷惑をかけることだけは避けたくて、すぐに出られるように出口のすぐ

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やさしさのスピード

やさしさのスピード

せっかく始めたから、考えたことを日記代わりに書いてみることにした。続くかは不明。

この間、お店でレジに並んでいたら店員さんが『レジ袋はよろしかったでしょうか』と一人ひとりに聞いていた。

私は繰り返される"よろしかったでしょうか"という日本語が気になって仕方がなかった。

私が言われるのは構わないのだけれど、その人が、あと何人にその日本語間違ってるよって心の中で思われるのだろうと考えてしまう。言

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四つの光と、音楽と。およそ3500字に愛を込めて。

四つの光と、音楽と。およそ3500字に愛を込めて。

自分が今思ってること。

明日には嘘になってしまっているとしても、書いてみたいと思う。もう絶対消さないぞ(一回消した)。

夜にしがみついて、朝で溶かして

1.料理

この曲はとにかくメロディが好き。
(メロディーってーが付かない方がなんとなく可愛い)

特に好きなのは、滲んで千切れたレシート
のところ。

二人の味付け 涙はしょっぱい
ってすごくいいな。

2.ポリコ

かっこいい。
ポリコレ

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