見出し画像

「箔押しの向こう側へ連れて行ってくれる」

コスモテックの青木です。

2018年6月に 「 同人作家とコスモテック - 新しい箔表現の探求 」 の記事を書きました。その後も、コスモテックでは多くの同人界隈の箔押しで加工のお手伝いをさせていただいております。

皆さん、コスモテックに様々なチャレンジの機会を与えてくださいました。本当にありがとうございます。


2018年から早4年。 先日嬉しいことがあったので、今回改めて同人界隈の箔押し加工について記事を書いてみよう! と思った次第です。


◎ インパクトのあるお言葉

改めて記事を書いてみようと思ったきっかけ。
それは Twitter 上でミツビシさんからいただいた上記のツイートです。この中にコスモテックのことも書いていただいており、『 箔押しの向こう側へ連れて行ってくれるコスモテック 』 という表現を発見!

このお言葉をいただいた瞬間、嬉しい気持ちと同時にピンと背筋が伸びる感覚がありました。僕らコスモテックはお客様が求める形や箔押し表現と毎日一つ一つ向かい合うことの繰り返しです。そのような中、コスモテックの箔押し加工に、箔押し加工のその先、一歩先の向こう側の可能性を感じ取って下さっているお客様がいらっしゃったということに驚き、感激しました。

このミツビシさんのツイートは瞬く間に広がり、コスモテックをすでにご存知の方にはもちろん、知らない方には知っていただくきっかけにも繋がり、大変貴重な機会をいただいたと思います。本当にありがとうございます!

◎ 「青木さん、いつ寝ているの?」疑惑

時折、Twitter をはじめとする SNS で話題にもあがってしまう、「 青木さん、いつ休んでいるのさ? いつ寝ているのさ? 」 疑惑。その多くは主に同人界隈の皆さんが特に心配して下さいます。

コスモテックで製作のお手伝いをさせていただいた箔押しシールをご紹介して下さっている ひいろさんの [装丁小話]ブックケースに大きな箔押しシールを貼った話 の中でも語られ、相変わらず僕はご心配をおかけしてしまっているようです。

安心して下さい。寝ていますよ!( 下記、読み応えのある note の記事なので、ぜひ皆さまにご覧いただきたいです! )

時には
「 実は青木BOTなんじゃないのか!? 」
「 青木さんという役割を複数の人間で回しているのではないのか? 」
「 印刷通販よりも返しが早いのはなぜ? 」

という、ある意味 都市伝説のような話題まであがってしまったことも……。

僕は、お客様からのお問い合わせやメッセージ、ご質問にはやはりスパッと少しでも早くお応えしたいため、早め早めのご対応を心がけています。これが僕にとっての普通なのですが、早めの対応は僕が想像している以上にお客様には喜ばれていることに気づかされました。

求められている、頼っていただけている、ということに対して、すぐに行動を起こすことで唯一難しいのが、自分の時間の使い方とその時間とどう折り合いをつけるかという点に尽きる気がしています。 僕も長年この仕事をしていく中で、僕自身がこなせるバランスを考えて対応しているつもりですが、時期やその時々の仕事量によっては即時対応が難しいこともあります。

お客様への回答を瞬時に導き出すためにも、積極的に知識を蓄えたり、同人界隈の印刷加工物のトレンドについても、インターネットや SNS を通してたくさん学ばせていただいています。

◎ 全面箔押し加工という夢

最近、コスモテックにご依頼いただく箔押し加工で以前にも増して多くなったのが、同人の表紙全面箔押し・ブックカバーの全面箔押し加工です。

「 全面箔は同人にとっての夢なんだ! 」
という言葉も、僕が同人界隈の皆さんとやり取りする中で出会った大切な言葉の一つです。やり取りを通して、皆さんの中にあるインパクトがある全面箔押し加工についてよく話題にあがるものが2つあります。

一つはコスモテックで加工のお手伝いをさせていただいた、箔押しティッシュが大きな衝撃となり、大反響をいただいた 『 デザインのひきだし39 』 。

そして、二つ目は、雨夾さんの全面箔押し加工による表紙です。
雨夾さんのツイートはツリー形式で大変丁寧に編集されており、魅力的なツイートとして、多くの同人界隈の皆さんにご覧いただいているようです。

雨夾さんの表紙全面箔押し加工をお手伝いさせていただいた際、雨夾さんがわざわざお時間を作って下さり、コスモテックの現場まで加工立ち会いに駆け付けて下さいました。

同人界隈の皆さんの中には、
「 え!? 加工立ち会いなんかしてくれるの? 」
「 しちゃっても良いものなの!? 」

と驚かれる方も未だに数多くいらっしゃいますが、コスモテックは今は亡き箔押しの匠 佐藤の時代から、現在のコスモテックの現場リーダーの前田の代まで現場での加工立ち会いに関してオープンに考えています。

お客様の 「 作りたい 」 「 知りたい 」 「 見てみたい 」 という熱意にお応えしたいという一心から、開かれた現場と空間を作れればと思っています。

雨夾さんのツイートから 「 コスモテック、現場での加工立ち会いがありなのか! 」 と気づいて下さる方もいらっしゃったようです。また、雨夾さんの作品づくりに対する思いが、コスモテックの気持ちを代弁していただいているようにも感じ、嬉しく思います。

画像3

その場で会話しながら、箔色を選んだり、圧を強めたり、
立ち会うこと ならではの醍醐味はあります


お客様の中にはきっと人見知りを心配される方や、「 加工立ち会いで要望を上手く言葉で表現できるのだろうか? 」 と緊張や不安を持たれる方もいらっしゃると思います。

その心配事もしっかり受け止めて、安心して加工立ち会いできる現場空間を僕らコスモテックが準備しますので、安心していらっしゃってください。その瞬間でしか味わうことができない体験を通して、箔色を悩んだり、加工の圧の強弱を確認したり、一緒になって作品をつくりあげていければと思います。

箔押しの向こう側には、こういうことも含めてもいいんじゃないかな、って僕なりに考えてみました。

◎ コスモテックの門をたたく

「 コスモテックに箔押し加工をお願いしたいのだけど、どうやってご依頼すれば良いのか? 」 というツイートもたびたび目にします。

その問いに対しては、作家 和泉桂さん と もすおじさんのお二人の記事・ツイートを参考にされている方が多いようです。

こちらは作家 和泉桂さんの note です。

コスモテックに箔押し加工をご依頼下さるお客様の多くは、加工する前・後の過程までも楽しむ気持ちが滲み出ているように感じます。

和泉さん や もすおじさんをはじめ、体験談を図解するなどして分かりやすくまとめて下さる方もいらっしゃって、それを見る度に 「 ありがとうございます! 分かりやすい! 」 と感嘆します。

もすおじさんの図解たっぷりのツイート


また、皆さんの熱意に触れるたびに、現場もそれに応えるように、( これでもか! とやり過ぎなくらい ) いくつもの箔色の校正パターンを出してしまったりと…… 様々な予想を超えたやり取りが突如として生まれることもあります。

写真 2022-09-14 16 06 58


お客様が驚いて下さったり、喜んで下さったり、それらの反応がコスモテックの現場に伝わることで新たに生み出されるサービスもあり、同人界隈の皆さんの熱意が影響していることはたくさんあります。たくさんのお客様とのやり取りを経て、少しずつ、そして大きく加工現場の感覚が変化してきたと感じています。

驚きや、感動は人を突き動かす本当にすごい力があるのです。

◎ つぶやきが加工・技術を残す

ご紹介させていただいたお客様からの嬉しいツイート、記事はごく一部のものです。SNS を通して、たくさんの方がコスモテックについて語って下さっており、見つけるたびに 「 また一緒につくりたいな。 頼っていただきたいな。 」 「 もっともっと頑張らねば…。 」 と思います。

いつもトン! と僕らの背中を押してくださるのは、お客様の熱意なのです。

画像2

毎日一点一点の ご依頼いただけるお仕事と向かい合って
コスモテックは成り立っています


コスモテックについて、皆さん一人一人が語って下さることで新たな箔押しのお仕事が生まれたり、新たにお声がけいただく きっかけにも繋がっております。

時々 「 いつかコスモテックに箔押しをお願いするのが夢なんだ 」 と書いてくださる方をお見かけすることもあります。

コスモテックの箔押しの匠 佐藤が生前言っていた 「 コスモテックだからお仕事を任せるんだ、とお客様に言ってもらえるようになりたいねぇ 」 という言葉と結びついて、僕らも目指す方向に着実に進んでいけているんだという確信と共に、もっといい箔押しを、いい仕事をお客様にお届けしたいという気持ちが、僕の中に沸々と湧いてくるのです。

『 箔押しの向こう側へ連れて行ってくれるコスモテック 』
今後もたくさんの出会いと共に、箔押しの向こう側へ、共に歩んで行きたいと願っています。


【 連絡先 】

ようこそ!行列のできる『箔押し印刷工房』へ
http://blog.livedoor.jp/cosmotech_no1/

有限会社コスモテック 青木政憲
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?