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わたしは弱い

たかだか人生20年生きてきただけなのに
そのとき苛まれた哀しみが最大のもので
もうこれ以上のものはないとさえ思えた

しかし生きていれば
それと同等かそれ以上の哀しみなど
いくらでも襲ってくる
そのたびに思う
もうこれ以上のものはないだろうと
それが虚しい慰めと後にわかる

わたしは弱い
認めたくなくても
それをどこかでわかっているからこそ
押し寄せる試練の海に漕ぎだしてもいる

どこに行こうが海図もコンパスもない
読みとれるのは星座の位置のみ
不安はどこまでも膨れあがる
拠り所も停まり木も寄港地も
見つけられなくなる

問題は存在を確認する術が
膨れあがった不安がいつ裂けるかだけとは
なんてことだ
この弱さは価値があるのかないのか
せめてそれだけでも誰か教えてくれ


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