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無垢

この世がまだウブな世界だった頃
魂は無垢の衣をまとっていた

夜空には無数の星々がきらめき
その明るさで道が示されてさえいた

無垢の魂はやがて心を持ち
生きの残るために脳で考えるようになった

幾歳月が過ぎウブな世界が欲にまみれ
過剰な鎧をまとうようになった

無垢でなくなった魂は
あの世と通じ合うことができなくなった

次第に心も複雑になり脳が肥大化した
夜空の星々も数を減らしていった

いつしか人工の星々が地上に現れ
この世は様変わりした

今なお生まれ出ずる魂は無垢なはずだが
それさえも忘れてしまった

心を持った魂は色々な感情を手にした
最も大切な愛の使い方を知れないままに


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