空気の層

君とぼくの間の
空気の層を
一枚一枚 剥がしていけば
ぼくは君に引き寄せられる

ふたりの間にあった
厚い距離感が薄く透き通る

これまで空気は均一だと思っていた
君の周りにある空気の層を
気づかないでいた

近づいたり遠ざかったり
空気の層を通り抜けていった
思いが君に触れると 
君はぼくを見る

君が風を起こしたように
やさしい眼差しと笑みが届いた
伸ばした手が君に触れる

ふたりの空気の層は重なり合った
温もりを感じられるくらいに


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