オオカミがClubを結成 ~英語多読のための読書ガイド~児童書
児童書編 2023年6月号
執筆:黛 道子(元日本保健医療大学教授)
イメージアップを狙う悪役たち
今年度も引き続き、chapter books をご紹介していきます。
今回、ご紹介するのは”The Bad Guys”というマンガ形式のシリーズです。
主人公のひとりはオオカミですが、オオカミと言えば、「赤ずきん」でも「3匹の子ブタ」でも悪役と決まっています。
オオカミの呼びかけで、ヘビ、ピラニア、サメといった怖い動物が集まり、”The Good Guys Club”が結成されます。
「困っている人を助けてヒーローになろう!」という目的は良いのですが、ことはなかなか容易には進みません。
そもそも助けるべき相手の動物を「おいしそう」と思ってしまう面々ですし、助けられる側も怖さが先に立ち、素直に頼ろうとはしません。
そういったさまざまな困難に対応しながら活動するのですが、ことが起こるたびに示されるそれぞれの個性的な反応が愉快です。
怖い動物たちのはずが、どこかまがぬけているところもあってかわいいです。
マンガに描かれるそれぞれの表情豊かな顔に「フフッ」と笑いながら、このドタバタ劇をお楽しみください。
(1)『The Bad Guys』(The Bad Guys #1)
The Good Guys Clubの最初のミッションは犬の収容所から200匹の犬を解放すること。
Sharkがドレスをまとい、かわいい女性に扮して係官を誘惑し、すべてのケージのドアを開けさせます。
SnakeとPiranhaは出口を教えるはずでしたが、犬たちは彼らを見て、大急ぎで逃げ出します。
計画通りではなかったですが、犬の解放には成功します。
(2)『The Bad Guys: the Furball Strikes Back』(The Bad Guys #3The Bad Guys #3)
森に来たWolfたちは何者かに車を破壊され、Wolf、Snake、Sharkはロープでグルグル巻きにされ、逆さづりに。
マッドサイエンティストのDr. Marmaladeの仕業で、彼のニワトリをWolfたちが解放したことを恨んでいました。
Agent Foxという協力な味方に助けられますが、まだまだ試練は続きます。
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