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オオカミがClubを結成 ~英語多読のための読書ガイド~児童書

英語学習誌『多聴多読マガジン』連載記事「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト! 多読のプロたちによるおすすめの良書を紹介しているコーナーです。


児童書編 2023年6月号

執筆:黛 道子(元日本保健医療大学教授)

イメージアップを狙う悪役たち

今年度も引き続き、chapter books をご紹介していきます。

chapter books:7-10 歳頃の子どもが、絵本から発展して、より「ストーリーを読むこと」を意識するために作られた本。chapter(章)に分かれている本が多いため、こう呼ばれる。

今回、ご紹介するのは”The Bad Guys”というマンガ形式のシリーズです。

主人公のひとりはオオカミですが、オオカミと言えば、「赤ずきん」でも「3匹の子ブタ」でも悪役と決まっています。

オオカミの呼びかけで、ヘビ、ピラニア、サメといった怖い動物が集まり、”The Good Guys Club”が結成されます。

「困っている人を助けてヒーローになろう!」という目的は良いのですが、ことはなかなか容易には進みません。

そもそも助けるべき相手の動物を「おいしそう」と思ってしまう面々ですし、助けられる側も怖さが先に立ち、素直に頼ろうとはしません。

そういったさまざまな困難に対応しながら活動するのですが、ことが起こるたびに示されるそれぞれの個性的な反応が愉快です。

怖い動物たちのはずが、どこかまがぬけているところもあってかわいいです。

マンガに描かれるそれぞれの表情豊かな顔に「フフッ」と笑いながら、このドタバタ劇をお楽しみください。


(1)『The Bad Guys』(The Bad Guys #1)

●YL: 2.2-2.4
●著者: Kate Howard
●出版社: Scholastic
●総語数: 2,311語

The Good Guys Clubの最初のミッションは犬の収容所から200匹の犬を解放すること。

Sharkがドレスをまとい、かわいい女性に扮して係官を誘惑し、すべてのケージのドアを開けさせます。

SnakeとPiranhaは出口を教えるはずでしたが、犬たちは彼らを見て、大急ぎで逃げ出します。

計画通りではなかったですが、犬の解放には成功します。


(2)『The Bad Guys: the Furball Strikes Back』(The Bad Guys #3The Bad Guys #3)

●YL: 2.2-2.4
●著者: Kate Howard
●出版社: Scholastic
●総語数: 3,214語

森に来たWolfたちは何者かに車を破壊され、Wolf、Snake、Sharkはロープでグルグル巻きにされ、逆さづりに。

マッドサイエンティストのDr. Marmaladeの仕業で、彼のニワトリをWolfたちが解放したことを恨んでいました。

Agent Foxという協力な味方に助けられますが、まだまだ試練は続きます。


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