「不思議な生き物との出会い」~英語多読のための読書ガイド [ファンタジー]~
ファンタジー編 ~2024年02月号~
執筆:石黒 恵介 (会社員)
不思議な生き物との出会い
今回は架空の生物に焦点を当てた2シリーズを紹介します。
「The Fabled Stables」シリーズでは、この世でふたつといない(one-of-a-kind)不思議な生き物たちが登場します。
主人公Auggieが世話役として働いているStable(厩舎)には、時に遠く離れた場所に繋がるポータルが現れ、彼を冒険へといざないます。
各巻、盗賊団Rooksの魔の手から生き物を救出することを主軸に物語が展開します。
冒険を通じて主人公とひねくれ者の棒切れFenが徐々に心を通わせていく様子も本作の魅力です。
「Zoey and Sassafras」シリーズでは、人間には見ることのできない魔法生物を取り扱う診療所が舞台です。
毎巻、何かしら困りごとを抱えた生き物がやってきて、主人公のZoeyが試行錯誤して解決を試みます。
面白い点として、彼女のアプローチが恐ろしく科学的です。
「この子は何を食べるんだろう?」と疑問を持ち、類似の一般生物の特徴を元に仮説を立てて実験し始めます。
観察して結果をノートに記録する、そんな様子は完全に研究者です。
(1)『The Willa the Wisp』(The Fabled Stables Book #1)
舞台は世界中から集められた不思議な生き物たちがのびのび暮らしている島。
主人公のAuggieはここで生き物の世話役として働いている。
ある朝、厩舎が突然大きく揺れ動きひとりでに変形し始めた。
新しい生き物を迎え入れる合図だ。
いつもなら気づけば生き物がやってきているのだが、今回は様子が違う。
厩舎の一画がどこか別の世界に繋がったまま閉じていない。
彼は繋がった先の世界に足を踏み入れることに。
(2)『Dragons and Marshmallows』(Zoey and Sassafras Series #1)
Zoeyは身近な生き物に興味津々。
ある日、自分は母親と同じく魔法の生き物が見えること、そして母親が裏庭の納屋をそんな生き物たちの診療所として使っていることを知る。
母親が出張中に診療所の留守番をしていると、弱った小さなドラゴンが何者かに運ばれてきた。何か食べさせてあげないと。
でもドラゴンって肉食? それとも雑食?
母親の実験ノートと生き物の知識を頼りに世話を進めることに。
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