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「イラストで読み進められるシリーズ」~英語多読のための読書ガイド [ファンタジー]~

英語学習誌『多聴多読マガジン』で連載している「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト!
多読のプロたちによるおすすめの良書を紹介しているコーナーです。

ファンタジー編 ~2023年12月号~

執筆:石黒 恵介 (会社員)


イラストで読み進められるシリーズ

今回紹介するふたつのシリーズは、ページの大半がイラストで構成されており、絵本や漫画に近い形式となります。

どちらもイラストだけで物語が大方理解できるので、英文の難易度(YL)を気にせず手に取れます。

また単語が絵で説明されている場面に多々遭遇するので、辞書を引かなくても情景がすんなり頭に入ってくるという点でもおすすめです。

「The Bad Guys」シリーズでは、文章は各キャラクターのセリフのみです。体験としては英語字幕付きで映画やアニメを見ているような感覚に近いです。

短い、砕けたフレーズが多いため、テンポよく読めます。

同シリーズ原作のアニメ映画もありますので、まずはそちらを見てから読んでもよいかと思います。

「Real Pigeons Fight Crime」シリーズは前者と比べると若干文章が多めです。

きちんと読んでもよいのですが、よくよく観察するとイラストで全部説明されているので、本文は読まず、セリフを追っていくだけでも楽しめます。

物語のテンションが終始高めなので、その点だけは読む人を選ぶかもしれません。

(1)『The Bad Guys』(The Bad Guys Series #1)

YL 3.0-4.0
著者 Aaron Blabey
出版社 Scholastic
総語数 約1,500 語

The Bad Guysは悪名高い犯罪グループ。

ある日リーダーのMr. Wolfがメンバーを集めてこんなことを言い出す。

いい加減悪いことにも飽き飽きしていないか。

どうだこれからはGood Guysになろうじゃないか。

さっぱり納得できていないメンバーを引き連れ、保護施設に囚われた犬たちの解放作戦を決行する。

けれども手荒な手段はギャングそのもの。彼らが感謝される日は果たして来るのか?!


(2)『Real Pigeons Fight Crime』(Real Pigeons Fight Crime Series #1)

YL 3.0-4.0
著者 Andrew McDonald
出版社 Random House
総語数 約3,000 語

主人公のRockはいたって普通のハトだが、変装だけは誰よりも得意。

いつもハトとは思えない格好をしているので、牧場の仲間たちからは若干白い目で見られている。

ある日、その特技を見込まれ対犯罪集団Real Pigeonsの団員としてスカウトされる。

同じくそれぞれ個性豊かな特技(Pigeon Power)を有する団員たちと共に、都会の動物の憩いの場「公園」で起こる怪事件の調査に乗り出す。


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