あなたの幸福の在り処
我々は、幸福になるためよりも、幸福だと人に思わせるため四苦八苦している
ラ・ロシュフコー
著名人の名言、3本立てです。
先日の2本の記事で、ひとの生きる目的、使命の共通点は、宇宙そのもの(根源のエネルギー、自分自身、快の感覚)であると書きました。
その上で、こんな名言もあるのですね。
ロシュフコーは、1600年代のフランスの文学者であり、貴族です。
この時代、しかもヨーロッパの貴族と言えば、もしかしたら、「見栄を張る」文化で、まさに文字通り(とはいえ日本語意訳ですけれども)、「自分が幸福になるよりも、”幸福であると如何に見せるか”」ということが際立っていたかもしれません。
しかし同時に、それがもはや当たり前の常識となっている中で、これに気付き自覚することができたという点、素晴らしい名言かもしれません。
…しかし、この名言、現代日本でも全く同じように感じます。
現代日本人の場合は、「幸福であるように見せよう」という自覚はしていないかもしれません。目的が違うから。
しかし、今の日本人は、そもそも「幸福」の所在が、大半、外側の他者や環境、物理世界にあると潜在的に(自覚していようがいまいが)勘違いしている人が爆発的に増えています。
幸福(そもそも全てのエネルギーの正体)が、自分の中に実はあり、自分の奥底や更にそこから繋がっているものから発されていると気付いていない。いや、気づこうとしていない、気づきたくない理由ばかり作り出すことに勤しんでいる。
つまり、別のある意味わかりやすい言い方をしてみるならば、幸福の基準が全て外側にあるのです。
自分の人生の幸福なのに、自分の人生の外側に探すのです。
そして、外側にある幸福、というのは、あなた基準(前回の記事を踏襲した言い方でいえば、尺度)の幸福では、絶対にありません。
他人の尺度(基準)の幸福です。
それを、あなたが本当に幸福と感じることができるわけがないのに、いつの間にか「それが幸せなんだ」と思い込んで、何やら自分自身、自分の潜在意識を抑えつけ、コンタクトをとらないようにとらないようにとしながら生きている。
生きる源も活きる源も潜在意識にあるのに。これでは、「生きることすらできなく」なって、「生きづらく」どこか「生き(息)苦しく」なって、当然です。
自分のエネルギーを取りに行かず、他人のエネルギーばかり奪いに行こうとしているのですから。
今流行りの電気自動車が、充電ではなくて他の車種の車のエネルギーであるガソリンを、入れる場所もないのに入れに行こうとしているようなものです。
しかし、こういう人は、実は、2日前の「基準」の記事で書いたことと同じで…
そもそも、自分の「幸福」や、「幸福の基準」がどこにあるのか、いや自分の中にあるのですが、自分自身の中が見えない感じることができていないために、自分の幸福がわからない場合がほとんどです。
自分の中に幸福や幸福に至る方法が詰まったタンクがあるのにそのフタを開けようとしなかったり、自分の人生にはそもそもないと勝手に決めつけてしまっていたり…
そうすると、そこにあっても、見えるわけがありません。自分の中を探してみるふりをしても外側をいくら探しても、見つかるわけがありません。
そしてそのうち、「幸福と言うのはこういう程度のものなのだろう」と、何か外側の適当なものに快楽物質を分泌するようになり、依存していきます。
何か今使いたいものが目の前にあるのに、あれ、なくした、ここにはないと勝手に決めつけて勝手に焦れば、探し物と言うのは見つからなくなります。これは物理世界でも全く同じですね。ひとの心の同じ法則が働いているからです。
超高性能な道具をあなたは持っていて目の前に置いてあるのに、それを忘れ、ここにないといつの間にか思い込んでしまい、でも使いたい、欲しいからと即席でその辺りで買ってきた安物の粗末な道具で済ませて、所詮自分はそんなものと当て嵌めてしまう。
あなたの感じている、感じるべき、幸福とは、あなたが思っているようなものではないのですよ。けた違いのものに包まれて、どうしようもなくなる、あまりに計り知れないものに圧倒的に揺ぎ無く包まれている感覚、あなたは体験したことがありますか。
あるとしたら、あなたにとっては恐らくその少なくとも何千倍のものに、24時間365日包まれ続けている感覚かもしれません。
ただ、ここに在る、それだけで。
そもそも、あなたの人生のものなのです。
他の誰にもそれを感じることも、使うこともできません。
せっかくその人生で生きている間に、使ってみませんか。
持ち腐れにするかしないかで選んだら、しない方を選ぶ手に、損はないのではありませんか？
そもそもあなたの中にあるものです。外側のものは相手にしていませんから、あなたが何かをこれ以上奪われることは、絶対にありえないのですから。
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