神山

……いつも読ませていただいています。 / 神山@corvus741122 / 熊猫@…

神山

……いつも読ませていただいています。 / 神山@corvus741122 / 熊猫@bambooeater77

最近の記事

誰彼

みんな夕陽に見入っていた。 僕も家族連れもカップルも犬の散歩をしてるおじさんも水平線の向こうの夕陽を見ていた。 みんな夕陽に赤く染まり、みんな何も喋らなかった。 夕陽が沈んで徐々に周りが夜の闇に包まれ始めた。 みんなが異質な僕を見ている気がした。 「逃げなきゃいけない」そう思って岩場の方へ歩き出した。 岩場の陰にカップルがいた。 二人に睨まれて狼狽えた僕は何も分からなくなった。 岩場から離れて砂浜から離れて遠くへ遠くへ人のいない遠くへ。 気がついたら海から遠く離れて周り

    • 誰がために 我は征く

      今日は七夕。 織姫と彦星が天の川を渡って束の間の逢瀬。 例年は梅雨の最中にあり その様子を窺い知ることはできない。 雨が降ったら会えないということはない。 地球の薄い大気を覆う雲の遥か上に二人が会う宇宙がある。 野暮なニンゲンたちにそれを見られたくないから雲で覆い雨を降らせる。しかし今年は異常気象でしっかり見られてしまう。ハズカシーナ、オイ。 見上げた宙から雨の代わりに二人の惚気話が降ってくる。隣で一緒に宙を見上げてくれる人が私にはいないけれど、短冊に願いを書いて捧げれ

      • 遠い昔の記憶 整理のついたものから箱に入れて海に流そう 誰にも拾われることなく深い海の底へ沈んでいってくれないか

        • May the Force be with you

          人間が腕力で時空を歪めることはできないが精神力ならそれは可能だ。 現代の物理学においても未だに精神力の取り扱いはないし定義もない。 精神論や根性論と混同されたくはないのでここでは精神力を「理力」と呼ぶことにしよう。 理力は映画「スターウォーズ」における形而上学的で普遍的な力を指し「フォース(The Force)」と呼ばれる。詳しくは割愛するが、地球上のあらゆる宗教観に共通して存在する概念的な力を抽出したものと言われている。 多くの文明において天文学や医学が確立された理論と

        • 誰がために 我は征く

        • 遠い昔の記憶 整理のついたものから箱に入れて海に流そう 誰にも拾われることなく深い海の底へ沈んでいってくれないか

        • May the Force be with you

          3人会

          大学時代「彼女のいない男3人」で結成した3人会という集まりがあった。 会というほど大層なものではない。その年のクリスマスに予定がなかった男3人が集まっただけである。チキンと酒とケーキを下宿に持ち寄って歌番組か何かを見ながら飲み食いして解散、実にあっさりとした会だった。 正月の初詣も3人で出かけ、バレンタインデーには適当に買ったチョコレートを贈り合った。3人は同じサークルのメンバーだったが友人はそれぞれにいたので普段から仲良く遊んだという記憶はない。いわゆる「恋人と過ごす季節

          もう疲れてしまった 何やってるんだろうな 自分が情けないしただ虚しい

          もう疲れてしまった 何やってるんだろうな 自分が情けないしただ虚しい

          そんなこともある

          診療所の待合室でテレビを見ていた私に一人のお年寄りが話しかけてきた。 「アンタはホントに人間に興味ないね」 いきなり失礼な物言いをする知らないお婆さんに面食らいつつも 「そんなことないですよ」 と言うと、その婆さんはフフンと鼻を鳴らして帰っていった。 引き留めて理由を聞くほどでもないから放っておいたが、好きに言うだけ言って去っていったことに少しばかりムカついた。 人付き合いが悪そうに見えることは否定しないし実際苦手な部分もある。 だからと言って自分勝手な言動や自分の意見

          そんなこともある

          At-Talaq

          早いものであれから1年が経過した。正確には1年と1ヶ月。離婚が成立してからしばらくは残っている荷物を取りに来た元妻と会話をすることもあったがそれも去年の3月には終わった。 もともと家事は分担してやっていたし週末は私も食事を作っていたから今のところ家事に困ることはない。自分のペースであれこれ進められるし気分で変わるような意見を言われることがないという点に関して言えば今の状況は悪くない。 ただしそれは表面上、見える範囲の生活についてであって、今までの1年間は精神的にはかなり辛い

          Into The Wild(荒野へ)

          ひざまずいては    自由になれない 空のグラスを    高々とかかげて どこへ行こうと    自分らしくいよう 自由でいるために 僕に構わないで    道は見つけるから 迷いなく空はめぐる    星のように 信じたルートで    生きてみたい ゆるぎなく BS-TBS「ヒロシのぼっちキャンプ」のオープニングで流れている曲は「Eddie Vedder - Guaranteed (Into The Wild)」 テロップで流れるのはその歌詞だけど、かなりの意訳

          Into The Wild(荒野へ)

          何のために戦っているのか分からなくなってくる

          何のために戦っているのか分からなくなってくる

          今日 考えたこと

          日記は細々と続けている。 一日に数行程度の大したものではないけど。 それでも日々何をして何を思ったか記録していることは大きい。 日記を休んでいた間のことは多分いろいろと忘れている。忘れたいことも含めて今の思いに至る経緯だけは記録すべきだったかも知れない。感情だけでなく長い間それなりに考えてきた結果でもあるわけだから。 Twitterで吐き出していた諸々の感情は鍵付きの別アカウントで管理することにした。弱くなっているところを見せられなくなってしまったのがその理由だ。いい歳し

          今日 考えたこと

          伝えたくても伝えられない

          心が痛くて辛い… 苦しい… 2軒右隣り に住んでるおじさんって どう見てもメフィラス星人だよな… 悲しい… 寂しい… 「君の幸せが、僕の幸せ」なのは 今も変わらない だから全然 苦しくもないし 悲しくもないよ ただ 寂しいだけかな… あと 君が大好きだった あのラーメン屋 潰れてしまったよ…

          伝えたくても伝えられない

          私は何者なのか

          私とはいったい何者なのか…… 現実世界はもとよりインターネットの世界では特にそれをよく考える。 存在しているようで存在していない。 存在していないようで存在している。 私の感覚に一番近い文言が 宮沢賢治 『春と修羅』序文に記されている。 子どもの頃に観た『銀河鉄道の夜』のアニメで知って以来、ずっと私の心の中にある。 宮沢賢治 『春と修羅』 序文より抜粋 わたくしといふ現象は 仮定された有機交流電燈の ひとつの青い照明です (あらゆる透明な幽霊の複合体) 風景やみんな

          私は何者なのか

          TwitterのBio欄

          自己紹介できるものが特にないので、TwitterのBio欄には偉人の方々の辞世の句を掲載している。しかしただ掲載するだけでは面白みがないということで『前の句と後ろの句を同じ言葉でつなぐ』というルールを設定してみた。 2月 清水宗治『浮世をば 今こそ渡れ 武士(もののふ)の 名を高松の 苔に残して』 3月 細川幽斎(藤孝)『古も 今も変はらぬ 世の中に 心の種を 残す言の葉』 4月 黒田如水(官兵衛)『思ひ置く 言の葉なくて つひに行く 道は迷はじ なるにまかせて』 5

          TwitterのBio欄

          梅雨

          今年は例年より早く梅雨入りした。 しかし今週は梅雨の中休みなのか、それほど雨は降っていない。 ゲリラ豪雨みたいな雨は嫌いだけど 静かに降る雨は好きなので、傘を持って外出したときは「雨降らんかな」と空を見上げることもある。 ※『傘を持っているとき』というのがポイントだ 退屈に思われがちな梅雨には楽しみが意外と多い。 文字通り「梅」に関係して梅酒は毎年仕込んでいる。 新しいのはちょいちょい飲みながら、一番古い「8年物」はまだ飲まない。じっくり熟成中。 「梅雨の湯豆腐」は 池

          日記再開

          6月に入って日記を再開した。 日記といっても毎日1ページ書くようなものではなくて、1日に数行程度「思ったこと・行ったところ・見たもの・食べたもの」を書くような日記というより記録みたいなものだけど。 書くのをやめていた 去年12月~今年5月 の空白期間は何か書いておいた方がいいのだろうか…… でっかく「2020年12月~2021年5月 虚無」とだけ書いておけばいいか。 それか「3日前まで黒歴史!」……いや、イマイチだな。

          日記再開