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「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス

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グローバル規模でのヒット商品を狙うにあたっていまや「感性」への訴求は不可欠の要素です。インターネットによる情報のグローバルなシームレス化を前提した「感性ボーダレス化時代」ならでは…
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2021年10月の記事一覧

「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第1話】

「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第1話】

前回のSDGsから、今回は「感性」にテーマを移して、ビジネスのおもしろさを綴っていきたいと思います。

 インターネットの発展と経済のグローバル化は、ビジネスにおける凄まじい競争と同時に、資源と戦略のフラット化をももたらしました。いまや企業が取り得る手段は驚くほど広くなっています。それゆえに、イノベーティブな発想による製品やサービスを創出し、グローバル市場へ展開できれば、企業規模にかかわらず、「急

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「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第2話】

「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第2話】

 前回は、感性ボーダレス時代である現代社会において、コンシューマ向けのプロダクトビジネスを成功させる条件として、感性の訴求が必要であることを指摘しました。この感性訴求型ビジネスを巧みに成功へと導いた事例として、香港の新興コスメブランド「Kailijumei」をご紹介したいと思います。

 ざっとネットで書籍や論文を調べてみましたが、経営学でKailijumeiをケーススタディとして扱った論考はない

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「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第3話】

「感性」ボーダレス化時代の2Cプロダクトビジネス【第3話】

 今回も前回に続き、感性訴求型ビジネスの成功例として、香港の新興コスメブランドであるKailijumeiをケーススタディとしてみていきたいと思います。前回にみたように、同社のマーケティングは秀逸ですが、事業戦略も同様に秀逸というか、緻密です。

 ところで、事業戦略の策定では、S+O(強み+機会)がセオリーとされますが、わたしは真に競争力のあるビジネスモデルはW/T(弱み/脅威)の克服から生まれる

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