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各国の日常的生活の中の大事なものー日本、フランス、アジアと暮らして気がつく-海外ノマドの暮らしのヒント

フランスでバゲットを買う?


海外ノマドである私の拠点は、フランス のアルザス 地方。

フランスらしく(?)ある日バゲットを買いに別の村まで…
ではないんだが、別のお出掛けついでにバゲット買って帰った。行ってきた町はアルザスで唯一のAOCのチーズ生産しているマンステールチーズの村、マンステール村。もちろん、わざわざパンを買いに行ったわけではないが、ほかのイベントで行ったその村に、美味しいと評判らしいパン屋があったので、せっかくなので、そこでバゲットを買ってきた。確かに、そのバゲットは惜しいバゲットだった。

そのお店はたまたま見つけたお店だがテレビにも出ていた有名店らしい。こう言うのを見つけた時ちょっと幸せになる。ちょうどお店に行った時には最後の一本ゲットできた。そう言うのも嬉しい。

わざわざここまで遠出をしてバゲットを買いに行こうと思わないが、やっぱり日々の主食なので美味しいバゲットを買うようにしている。だから、自分の住む町でも、数軒好きなパン屋さんがあって、そのうちのどこかでパンを買うようにしている。

今回行ったマンステール村は、アルザスの都市、ストラスブールからコルマールで電車に乗り換えて1時間ほどで行ける村だった。バゲットを買いにわざわざ他の村や町に行くとなると、なんだか大がかりだけれど、フランスではフランスパンは主食だ。せっかく美味しいパン屋があるなら、それがたった100円もしないものでも、美味しいパン屋でバゲットが買えたことが嬉しい。こういう日常が、海外生活の楽しみかもしれない。

日本の主食は米、フランスはフランスパン

日本だったら、主食はお米。外国の人から見たら、どれも同じお米に見えるのかもしれないが、日本人にしたら、どこの県の、どこのコメが美味しいというのがある。その国その国で主食があり、それを食べなれた人たちは、そ美味しさも感じることができる。

どこの県のお米で米にあんなに名前がついて、ブランド化しているのもすごいなと、日本を見て思うのだ。そして、その炊き方などでも美味しさが変わる。ヨーロッパにいて、お米がプラスチックの袋に入って、沸騰したお湯の中でぐつぐつ煮込んで調理しているのを見た時は絶句した記憶がある。日本人にとって大事なお米は、ヨーロッパではもっと雑に調理されていたりもする。まるでパスタのように茹でられて、最後水を切って終わり…。ふっくら美味しいご飯とは無縁の世界だった。

お米の種類も、コシヒカリ、とかブランドではなくて、大きさ違いや種類違いくらいで分けられているようにも思う。

それと同じものがフランスではフランスパン、バゲットだと思う。日本もそうだが、朝ごはんから炊き立ての白いご飯を食べるという家も少なくなり、パンやシリアル、もしくはコーヒーだけ、なんて人もいるかもしれない。フランスもそれと同じで、朝から焼き立てのバゲットを買ってくるという光景は少なくなったかもしれない。

それでも、昼ご飯や夜ご飯、レストランに行けば必ずパンが出てくるし、お代わりもできる。パンがあるのが当たり前で、食事にご飯(お米)が付いていても、必ずパンも付いてくる。
だから、フランスでは美味しい小麦粉が大事だろうし、美味しいパン屋を探すことも大事なことだと思う。だからバゲットコンクールもあるし、

些細なことから見つける幸せ

私は海外旅行が苦手で、ほかの国に住みに行ってしまう。それが「海外ノマド」生活なんだと思う。旅とは違う、なんでもない日常の中で、小さい小さい嬉しいことの積み重ねで日々暮らして行けるんだと思う。

それが今回のバゲットだったりもする。ふっと見つけた美味しいお店、と書かれたお店のバゲットは確かにとても美味しかった。それに、このマンステールというチーズの街でチーズを買って一緒に食べる。

フランスと言えば、バゲットだけど、今では毎朝バゲットを買う光景も昔より減った。日本の伝統的な朝ごはんもお米でベトナムはフォーやお粥を朝ごはんに食べる。ベトナムはちなみに、バインミーというサンドイッチも朝に食べることもあるが、私の伝統的な朝ごはんの印象はフォーやお粥だ。暑い国なのに。朝から熱いものを食べるんだなと不思議に思ったりもする。

イギリスなら典型的な朝ごはんはイングリッシュブレックスファーストで、朝からがっつり食べるイメージだ。だけど、やっぱり最近ではそれを毎日食べるわけじゃなくて大抵はシリアルで簡単に済ます人も多い。

各国での日常生活を少し体験するだけでも分かる大切なこと

朝ごはん1つをみても、国ごとに違い、その違いがその国の大事なものを表していると思う。日本の方でも、「ご飯がないと」と言う人も多いし、海外旅行中でもやっぱりどこかでお米を食べたいと思う人も多い。

海外に暮らしていても、特に駐在の方などは家ではご飯を主食にしている人も多い気がする。

日本にいた時に、食パンは食べることが結構ある気がするが、あの外がカリッと、中は気泡が大きくふわっとしたフランスパンを気軽に食べるということはあまりない。
日本は、何でもあるし、美味しいフランスパンももちろんあるが、家の近所で美味しいパン屋を見つけることは難しいし、逆に日本には日本らしい、フランスでは見つけることが難しい日本ならではのパンがあったりする。

メロンパンとか、アンパンとか、逆にフランスの人に「食べてみたい」と言われたこともある。あの、皮が薄く、しっとりとした触感の日本のパンはそれはそれで独特で、パンの国、フランスでは(日系のパン屋ではない限り)滅多に見ることはできます。

色んな国を渡り歩いて,本当に些細なことのようで大きな違いがある時がある。お米の国パンの国麺の国…
自分が海外に行きたいか否か、を考えた時に、そんなシンプルで些細なところで自分が他国で生活ができるか、と考えるのも良いだろう。
海外に住むと考える時に、治安とか、もっと広い意味での食事とか、色々考えることがあるが、それよりも、まずは主食はなにか、自分にとって主食はなにか、を考えると良いかもしれない。

日本だったら、おにぎり、白いご飯と梅干、なんてイメージがあるが、逆に、今では本当に白いご飯と梅干を毎日の主食として食べているのか、白いご飯は頷けるが、梅干が自分の主食ではない人も多いかもしれない。

海外に行って、日本食を食べようと思っても、今ではかなり色んなものが食べられるようになってきているが、国や地方によってなかなか日本食が手に入らないこともある。

パンが好き、チーズが好きという日本の方も多いが、実際にそれが主食の国に行ってしまうと、美味しい白米になかなか出会えなくて、それが結構ストレスになる人もいるかもしれない。当たり前にそこにあるものを結構忘れがちだったりする。

日本食と言えば、寿司、刺身…が今だに主流に思われたりもするが、実際日本にいた時にはお寿司やお刺身なんて結構高いもので、家庭の主食、日常的に食卓にあるもの…ではないと思う。最近ではおにぎりなども海外で販売していることも多いが、やっぱり日本のおにぎりとはちょっと違うことも少なくない。

当たり前は当たり前じゃない

海外に行くと、日本にいた時のなんでもない、日常のことと縁遠い生活になることもあって、高い日本食とか、毎日食べられる美味しいバゲットとかではなく、美味しい白米が懐かしく思うかもしれない。そして、今まで簡単に手に入った美味しい白米のおいしさを改めて感じることもあるだろう。

その国で当たり前のことは日本のあたり前ではないし、日本のあたり前はほかの国ではあたり前じゃない。
私は海外ノマドなので、日本とほかの国を比べてしまうが、これは国が違うから、というわけではない。

私はフランスの地方都市に住んでいるが、地方都市とパリでは異なる文化がある。私の住む町のパン屋に売っているパンは、ほかの都市ではあまり見ることがない。他の都市で有名なものも、私の都市にはないこともある。

日本の番組の「ケンミンショー」というのがあるが、自分の周りではあたり前のことでも、街や村、都市によってもその「当たり前」が違うこともある。
それは、決して町とか村とか都市だけではなく、もっと小さな単位の家族ごとでも家の習慣などが違うことがある。そして、個人個人の考え方も違うことがある。

海外暮らしの長い私は、日本とほかの国を比べることも多いかもしれないし、海外に出ると「視野が広がる」なんて言われるが、それは自分の周りを見るだけでも、もっと小さいことかもしれないが、自分の当たり前が、周りの前と違うこともあると思う。
それを今では「多様性」なんていうけれど、そんな大きな違いではなくて、他者は他者で、自分は自分。皆違う感性を持っているし、性格も違う。

逆に言えば、相手と自分が異なる時、それが外国人、とか別の枠の人だと、「自分と相手が違う」ということを受け入れやすい。けれど、自分と同じカテゴリーでも、他者は他者、自分は自分、なのだ。

そして、海外ノマドをしていると、日々の当たり前や日常から程遠い生活になることもある。そんな中で自分の日常を見つけることができたり、他国での日常の中で自分の楽しさや小さな幸せを満。そんな些細なことでも、楽しめると、日々の生活が楽しくなると思う。




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