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スペシャルティコーヒーってなに?

最近よく「スペシャルティコーヒー」という言葉を聞きます。

「良いコーヒーのことかな?」と考えれば、あながち間違いではありません。

「スペシャルティコーヒー」とはどのようなコーヒーのことを指すのでしょうか。

日本スペシャルティコーヒー協会

スペシャリティコーヒーにはきちんとした定義があり、「日本スペシャルティコーヒー協会」が定めています。

「スペシャリティ」ではなく「スペシャルティ」なのが気になりますが、イギリスとアメリカの英語の発音上の違いでそう付けられます。

アメリカ式が「スペシャルティ」です。

「日本スペシャルティコーヒー協会」は1987年に「全日本グルメコーヒー協会」として発足され、1999年に現在の名称になり、現在に至ります。

コーヒーの品質向上のため、定義だけでなく、卓越したマスターやバリスタの育成にも取り組んでいます。

こうした定義や活動が、日本で売られるコーヒーの品質を支えているのです。

スペシャルティコーヒーの定義とは

スペシャルティコーヒーとはまず「消費者が美味しいと思うコーヒー」のことです。

「美味しいコーヒー」とは「風味に優れたコーヒー」のこと。

「風味に優れたコーヒー」とは「適した環境で育った良質な豆を淹れたコーヒー」のことです。

このように「スペシャルティコーヒー」は栽培される時点で決まってくるのです。

さらには環境も重視されます。

いかに美味しいコーヒーも、汚いカップで出されたら見た目から気分を害し、美味しく感じられません。

良質な豆を育て、清潔な環境で淹れたコーヒーこそが「特別」(スペシャルティ)と定められているのです。

スペシャルティコーヒーの判定・評価基準

カップ・クォリティのきれいさ:

コーヒーの品質の基本。
カップに「汚れ」「風味の欠点」がないこと。
コーヒーの栽培地特性「Terroir」に必須な透明性があること。

甘さ:

コーヒーチェリーの収穫時点で熟度が良く、均一かに関係する甘さの感覚。
コーヒーに含まれる糖分量が絶対ではなく、印象度を創造する成分・要素にも依存する。
糖分が高くても、甘さを阻害する要因(苦味、刺激的な酸味、強い汚れ、渋み等)があると感じにくくなる。

酸味の特徴評価:

コーヒーの爽やかあるいは繊細な酸味が評価対象。
良質の酸味はコーヒーに生き生きとした印象度を与える。
酸度の強さではなく、酸の質について評価をする。
刺激的な酸味、不快な印象の酸味等は、スペシャルティコーヒーにはあってはならない。

口に含んだ質感:

コーヒーにより伝えられる触覚。
口に含んだ質感には、粘り気、密度、濃さ、重さ、滑らかさ等が含まれる。
口に含んだ時の量感は、質感と同じではない。
量感に気を取られると不快な触覚をコクと誤って判断するので、量感ではなく質感を評価する。

風味特性・風味のプロフィール:

スペシャルティコーヒーと一般のコーヒーを区別する最も重要な項目。
味覚と嗅覚の組み合わせのこと。
栽培―収穫―回収―選別―生産処理―保管―焙煎―抽出が理想的に行われると、栽培地域の特性―Terroir ―が正しく表現される。
コーヒーが一般的なプロフィールしか持たないのか、栽培地の地域特性―Terroir が純正に表現できているかを評価する。

後味の印象度:

コーヒーを飲み込んだ後で持続する風味は、コーヒーの他の属性により醸し出される心地好さを左右する。
「口に残るコーヒー感」が甘さの感覚で消えゆくのか、刺激的で嫌な感覚が出るのかを判定する。

バランス:

風味の調和が取れているか。
何か突出するもの、欠けているものは無いか。

「スペシャルティコーヒーとは、良質な豆と、淹れる人の腕と心が作り出すもの」

「スペシャルティコーヒー」には協会が定める基準があり、豆の品種から栽培環境、淹れる人の腕前が試されます。
また「美味しさのために心が注がれているか」が重視されます。

注目すべきは、消費者が口に運ぶまで長い長い経緯があり、どこでも工夫の仕様があることです。

コーヒーには特徴もあり、例えば酸味の強い品種でも、育て方や淹れ方で爽やかで心地良く変えることもできます。

一見は古臭いカップでも、思い出の品であれば心も温まることでしょう。

「スペシャルティコーヒー」とは「消費者が当然に美味しく感じるコーヒー」であり、「あなたが美味しいと思うコーヒー」でもあります。

あなたにとって特別なコーヒーを、ぜひ探し出してくださいね。

今回のサムネ画像はこちらを使わせていただきました。ありがとうございます☕Have a nice coffee!!

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