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生徒の創造性を解放する新しい調理実習(聖光学園)

この記事は、2021年7月に聖光学園(神奈川)の中学3年生に実施した「クックパッドの家庭科 〜自分好みのトマトパスタを作ろう〜 基礎編」の実施レポートです。


実施概要

■実施校:聖光学院中学校高等学校(神奈川)
■実施日:2021年7月
■対象:高校1年生 約230名
■実施時間:300分(50分×6コマ)×5クラス。5日にわたって実施。
■実施場所:多目的室
■目標:自分の好みやアイデアをもとに料理を計画・実行する中で、答えのない問いに対する感覚と論理を両方使ったアプローチ体験を楽しむ。
■形式:調理実習
■手法:自分好みのトマトパスタを事前設計し調理。ペアで異なる出来上がりのパスタを食べ合う。

ダイジェスト動画

なぜ実施したのか?

昨今、料理はレシピ通り作ることがゴールになってきています。いってみれば「減点方式」での料理で、これはあまり楽しくありませんし、料理本来の自由さが失われてしまっています。
同様に、学校の教育も減点方式から個性を活かした加点方式へと答えのない社会を生き抜くために変化してきました。
答えのない料理に創造力で取り組むことで生きる力を育む授業が作れないかと考え、企画実施しました。

■受験科目である主要科目の勉強だけでなく、それらの科目をつなぐような学びの場をつくる。
■個人の持つ創造力を肯定し伸ばす授業に。
■思考だけでなく感覚も用いたバランスの良い授業構成。
■ペアで食べ合うことで、人それぞれ違っていいということを体感する。

何を実施したのか?

やった内容は下記です。
−ワークブックを用い、料理についての体験書き出し
−トマトパスタの基本的な作り方の動画を見る
−自分好みのトマトパスタを専用ワークシートで設計
−設計をもとに調理(ペアワーク)
−実食
−ふりかえり

授業内容

テーマは創造力…!

好奇心を生かして課題を突破しよう…!

オリジナルワークブックで自分の料理体験を書き出す。

好きな料理を書く欄で、いきなり手が止まる生徒も。
食って意外と意識できていないものなのかも。

好きな料理は?思い出の料理は?を書き出す。

基本的なトマトパスタの作り方を動画で確認

動画で全体のイメージをとらえる

専用ワークシートで自分好みのトマトパスタを設計する

自分好みのゴールを考える

シートをもとにいよいよ調理…!

2人ペア。1人はパスタ、ひとりはサラダを作ります。
真剣…!
ニンニクの切り方でも方向性は変わるし
火の入れ方でも方向性が変わります
トマトの切り方や火の入れ方でも変わります
全員が料理をするので集中してやってます

自分好みのトマトパスタが完成…!

フレッシュっぽいトマトパスタの完成!
こちらはトマトに火をよくいれて甘味が強そう…!
さあ、思い通りにできたかな??

どう?どう?おいしい??思わず笑みが。

ペアで2ターン、それぞれがパスタとサラダを1回づつつくりおえたら終了です。

ふりかえりの時間

参加生徒の声
「トマトソースなしで自分でも美味しいパスタが作れるんだ…!」
「友達に美味しいって言ってもらえたのが嬉しかった!」
「自分が思い通りの味が出せてよかった!」
「サラダの人参は分厚いと堅いってことがわかった。」
「思っていたより味が薄くなってしまったから対策を考えたい」
「家で親に作って食べてもらいたい」

などなど、やはり「つくる」ことで多くの気づきがあったみたいです。
考えているのと作るのでは、得られるものが大きく違いますからね。

学校でしていただいたこと

−日程の調整
−場所の準備
−調理器具の準備
−食材の準備(食堂に依頼)
−サポートいただける先生1名
−食材費など実費用
−生徒のアレルギー食材の把握と対応
−サポートスタッフとして保護者さん数名参加手配

内容の作成、当日の進行をクックパッドにて実行しました。

お問い合わせ

クックパッドの家庭科では実施させていただける学校を探しております。
ご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。

クックパッドの家庭科HP
https://education.cookpad.jp/


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