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一体なにを追いかけていたんだろう

40代になり、

良くも悪くもガツガツしなくなった。

30代までは

結果を出すことに躍起になり、

結果次第でセルフイメージも大きく左右された。


いい結果のときは

自分は素晴らしい人で、

結果が思わしくないときは

自分にはまるで価値がないと

感じていた。


具体的な目標もあったし、

その実現に向けて

努力を惜しまなかった。

ときには

体を壊してでも

なにかを叶えたがっていた。


その中のひとつに、

「外国で仕事をすること」があった。


英語を勉強し、

メンタルをトレーニングするためのプログラムに投資し、

本を読み、

人に会いに行き、

美容師のセミナーにも通った。

腕がいいと評判のサロンにアルバイトをさせてもらいにも行った。


できる限りのことはしたと思う。


でも、

いつも

望んだだけの結果は得られなかった。


海外就職は、

いつも

惜しいところで形にならなかった。

ビザが取れなかったり、

ほんのわずかの差でライバルにポストを奪われたり。


縁がないと思ったが、

諦めたくなかった。

何度も挑戦した。


でも結局、

そこまでの高みに手を届かせるほどには、

体力的にも

精神的にも

エネルギー不足だったと思う。


ひょっとして

本当は、

もっと静かに毎日を過ごしたかっただけなのかもしれない。

ただ、

若い時期を無駄にしたくなかったし、

休まず動くことでしか

自分に価値があると思えなかった。


なにかを追っていないと、

自分らしくないと感じていた。


今となっては、

一体なにを追いかけていたのか

分からない。


何かにたどり着きたいのではなく、

がんばっている姿を

周りに見せること自体が

目的だったのではないかと思える。


カッコいい自分でいたかった。

他人にどう見られるかが

なにより大事な

青春だったように思う。



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