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プロローグ|詩

誰もいない真夜中のグラウンドの
朝礼台に寝そべって
僕ら3人はじっと流星群を見上げていた

一面が
一瞬明るくなるような
一際大きな流星が
充分すぎる時間を持って
僕らの目の前に現れた時
僕らは確かに何かを強く願ったんだ

潮を含んだ
ゆるい風が
松の葉を揺らし
僕らの脇を通り抜ける頃
時間と空間が緩やかに
だけどはっきりと
あるべき仕組みを取り戻した時
僕らはまた元いたところに戻された

それから
重く薄い暗いベールをいくつもくぐり抜け
在り得ない物語にも足を踏み入れた
選択のパラダイムの果てに
顔付きや相貌も変化し
何かが経過したように見えた

だけど一体
2023年の僕(ら)は
始まっているんだろうか

僕は忘れている
僕は忘れている

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