見出し画像

ラーム氏の語る「サッカー」— それは、みんなが集う場所

—— 以下、翻訳 (LinkedIn投稿全文)

今日は私にとって特別な日だった。セリア・シャシッチ氏、マルクス・シュテンガー氏、DFBのフィッツ・ケラー会長とともに私は、オンライン参加という形で、ベルリンで開催されたドイツ連邦議会のスポーツ委員会に出席させていただいた。そこでは、多くの期待が寄せられる2つのプロジェクトのコンセプトを発表した。

画像1

だが、順序立てて話そう。

ドイツでEURO2024の大会組織運営を務める『DFB EURO GmbH』の最高責任者に就任して以来、私と運営チームは、EURO2024の完璧な組織運営だけに注力してきたわけではない。私たちは当初から、公益にも好影響が期待される一大イベントとなるよう、「みんなのためのEURO」を追求することで合意してきた。私は以前、LinkedInでこう記している。「EURO2024で、私たちの社会に新たな『一体感』を創出する機会を得た。もしすべてがうまく行けば」と。

これまで、私たちは多くのことに考えを巡らせ、多くの話し合いを進め、そして多くの経験をしてきた。ドイツ全土をコロナ禍がすっかり覆っている。私たちが抱える社会問題の多くは、このコロナ禍によりその状況はさらに悪化の一途を辿っている。

ここで2点挙げたいと思う。

まず一点目だ。プロスポーツは、模範的かつ組織的な方法によりコロナ禍においても試合運営を継続する術を見出したが、アマチュアスポーツは、より深い危機に瀕している。しかし、プロとアマチュアの世界は、コロナ禍以前からすでに乖離しており、その格差は今や着実に拡大していると言える。そのため、現在のスポーツ界においても、社会が分断する事態となっている。社会環境の違いも、もはやほとんど関係ないものとなっている。しかし、数多くのクラブの数多くの従業員らが、あらゆる場面でその環境がないがために彼らの名誉ある仕事ができなくなったとしたら、私たちの社会における重要な何かを失うことになる。社会的な損失だ。

次に二点目だ。大規模イベントは流行らない。新しいデジタル技術は、理解のみならず分断にも大きな役割を果たす。政治やメディアのほか、組織化されたスポーツに対する不満も、ソーシャルメディアを通じて高まっていく。そこから疑問や不満、憎しみが社会の中へと直接染み渡るだろう。

画像2

こうした状況下において、サッカーは中立であり続けることなどできない。そのため、私たちは「UEFA欧州選手権2024の組織化に向けた準備計画と進捗状況」という議題に銘打ち、スポーツ委員会に2つのプロジェクトを提示した。そして、そこで私たちは多くを期待している。

一つ目のプロジェクトは、参加型のプロセスだ。このプロセスには明確な目的がある。ドイツ全土にディスカッショングループを設置し、苦しいことや、不足していることは何か、どうすべきなのかについて意見を募っていく予定だ。これらの議論から、参加者と一緒にアイデアやプロジェクトを練り上げていきたい。そして、それを実行に移していきたいと考えている。モットーは「聞く」ということだ。そして、理解し、取り組むことである。

二つ目のプロジェクトは、アマチュアスポーツの企画だ。これは「集合場所サッカー」という名で、サッカーの基盤を強化し、ひいては公益に寄与することを目的としている。私たちは、ドイツのすべての州のアマチュアクラブが直面している地域的な課題を特定し、そこから具体的な解決策を導き出すことを目指している。これらのソリューションは、デジタルプラットフォーム上の他のすべてのアマチュアクラブでも活用可能にし、自己啓発のような有用なサポートを提供したい。このように、サッカーの拠点を徐々にネットワーク化し、社会全体でしっかりと付加価値を生み出していきたいと考えている。

スポーツ委員会は、私たちのこの事業を優れていると判断し、相応の資金調達のために推薦してくれるだろうと、私たちは前向きに見ている。

スポーツ委員会の決議は公開されなかった。しかし今、どうして目標を伝える必要があるのか?なぜなら、私たちはその役割のスタート段階で、今後の計画や予定に関するあらゆる点において、きちんと透明性を約束したいからだ。何らかの進展があれば、ここで発表していきたいと思う。

▼元記事
https://www.linkedin.com/pulse/fu%C3%9Fball-als-treffpunkt-f%C3%BCr-alle-philipp-lahm?trk=public_profile_article_view

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?