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【寄稿】 「軍師なりきり会議」に参加しての感想

Co-musubiの「軍師・戦略家なりきり会議」に参加した、「ビジネスマン」兼「歴史研究家」兼「人材育成団体」専務理事の藤田英樹と申します。


私は、既に成人した2人の娘を持つ父親であり、私の仕事の関係で、アメリカに7年暮らし、彼女たちを日米の教育・文化の狭間で大変苦労しながら育てた経験があります。


私自身も小学生の頃から歴史と理科(特に生物や昆虫採集)と読書と絵と野球が大好きで、

「勉強」と「読書」と「野原を駆けずり周ること」を夢中で追いかけながら、まだ自分が何者になるかがわからない時代に、好奇心と探求心で、今にして思えば、ワクワクした子供時代を過ごしてきた記憶があります。


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それを許してくれた親に感謝すると共に、現在感じる幸福感や達成感の根源は、その頃に出会ったり体験したものだと確信しています。


「軍師・戦略家なりきり会議」では小学生の中に入り、自分も自分で選んだ小早川隆景になりきって、同じ目線で参加させていただきました。



自分がなりきるその人物の視点や戦略から現代の我々や日本や地球が直面する問題(例えば、環境問題や差別の問題等)について、意見を述べ、解決方法について話し、それに対し、皆で質問したり、更に意見を言うという素晴らしい会で、私自身も目から鱗が落ちる貴重な時間となりました。


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△ なりきり会議のテーマは、子どもたちの意見から設定



もし、自分が再び例えば小学校4年生に戻ることができたら、仲間と一緒に参加したいなぁと心から思いました。



私自身が渦中で体験してすばらしいなと思った点は、以下に集約できます。


・単に歴史が好き、歴史の事象が好き、歴史上の人物が好きというレベルから、更に掘り下げて、その人物の得意な面や性格、考え方や行動の特徴、置かれた環境を踏まえた上で、まさに自ら考え、自ら想像し、敷衍(ふえん)化し、現代に照らし合わせて考察する。

そういった、歴史を学ぶ上での最大の重要点を衝いていることです。

これは今の日本の学校教育に決定的に欠けている点だと思います。

自分の意見や考えを恥ずかしがらず、臆せずに皆や先生の前で言い、更に、他からの意見や質問を受け止め、咀嚼し、また自分の意見や反論や賛成の意見を言うという、深い思考と共感や吸収のプロセスを自然と踏んでいると思います。

 これは少人数だからこそまずできることであり、深い思考のプロセスの定着に繋がると思います。

同じ学校や学年の生徒に留まらず、学年を超えて対話ができる、また先生や親だけではない、社会人やその道の専門家である大人と対話ができるという場はなかなか存在せず、「社会」や「志(こころざし)」というものに素直に触れ、感じ、学ぶことのできる貴重な空間であること。



そして、何よりも楽しい場であり、子供たちがその場を愉しんでいるということを肌身で感じました。



先生や大人をある意味で驚かすような*人物設定をしたり調べたりするという気持ちは、「驚異」「好奇心」「発露」「成長」という学びの原点であり、受け身でいただけでは、得ることのできない境地だと思います。


*今回の「軍師・戦略家なりきり会議」に参加した軍師たちは以下のメンバー
・ネヴィル・チェンバレン
・陳宮
・周瑜公瑾
・山本勘助
・石田三成
・黒田官兵衛
・小早川隆景



Co-musubiで行われている学びの本質は、上記のような体験やプロセスが、教科に限らずというか、教科を離れて、一番重要な「想像」と「創造」を刺激し、「それを表現する」、「自分の言葉で他人に伝えてみる」ということにあるのだと思います。


そこで経験することは、きっと成長する過程でかけがえのない「感性」として、コアの部分に残っていくものだし、

大袈裟でもなんでもなく、生きがい(人は何のために生き、何のために仕事をするのか)の自問自答に繋がっていくものだと思います。




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【編集後期】

藤田さん、素敵なご寄稿をありがとうございました。
子どもたちと一緒になりきり、知識もそっと添えてくださり、温かい承認の声がけも子どもたちにいただいたこと、心から感謝申し上げます。


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