#はなのみち
まなかい;小寒 第68候・水泉動(しみずあたたかをふくむ)
「寒中丑紅」… 本紅は寒中の冷たい清らかな水で作られるものが良いとされた。寒中の「丑の日」に作られたものが特に薬効が高く、唇の荒れに効果があるとか、口中の虫を殺すなどと評判が立っていた。紅は唇を彩るものだから、舌で触れるなどして体内に入りやすい。紅花から抽出された本紅であれば、むしろお薬となる。お猪口に刷かれた紅の表面は玉虫色。薬指や筆で濡らすと、ふわっとほどけて赤となる。
小寒から数えて九日目
小満;第23候・紅花栄(べにばなさかう)
中東あるいはエジプト原産と言われるベニバナ、本紅で有名な紅花の咲くのはまだ先。
「半夏ひとつ咲」ともいうから咲きはじめは夏至の末候。
まゆはきを俤(おもかげ)にして紅粉(べに)の花(芭蕉)
行く末は誰が肌触れむ紅粉の花(芭蕉)
と奥の細道巡礼で芭蕉が詠んだのは、今の日付に換算すると7月中旬となるようだ。
まゆはきは「眉掃き」「眉刷毛」で、おしろいを叩いた後 眉についたそれを払