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2020年4月の記事一覧
清明 第14候 鴻雁北(こうがんきたへかえる)
若い時見た いまの自分のどこかを作っている 忘れられない風景というのがあって そんな場所はいつか誰かに見せたいものでもある
候は「鴻雁北(こうがんきたへかえる)」 南から燕が渡ってきたら、雁が北へ帰っていく
人にも 帰りたい風景というのがあるのかもしれない
作庭の現場が丸一日空いた時に いまなら あの頃見たあの風景が観れるかもしれないと 飛び出していた
20年も前だから多少は変わ
清明 第13候・玄鳥至(つばめきたる)
万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也(暦便覧)
ここのところの作庭の現場が東京郊外なので よく車を走らせる
青山通りや 首都高 東名高速沿い 開発を逃れて残った林や公園で木々のみどりが一斉に吹き上がり ふわふわと風に和毛を揺らしている 桃色と緑が混ざった葉桜も 黄梅や連翹の黄色も ツルニチニチソウやハナニラの紫も 早緑の地に悦び溢れる 今年は躑躅や藤やアイリスの仲間も早い もう初夏
春分 第12候・雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
遠くで雷の声がし始める
夜中に台所で僕は、、、という詩があったけど
夜中に起きて水を飲もうと灯りをつけたら 昼間の花活けで払った枝が流しに活けてあった
この小さな白い花の 今ここで咲く不思議 にこんな夜更けに出会う不思議
咲くことは
とよもす遠雷のように 古く
いまここで それが聞こえることが
咲くという 淡く艶やかないとなみ
花は春の陽に美しいが
月や夜が彼らの別の姿を