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春分 第12候・雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

遠くで雷の声がし始める

夜中に台所で僕は、、、という詩があったけど

夜中に起きて水を飲もうと灯りをつけたら 昼間の花活けで払った枝が流しに活けてあった

この小さな白い花の 今ここで咲く不思議 にこんな夜更けに出会う不思議


咲くことは

とよもす遠雷のように 古く 

いまここで それが聞こえることが 

咲くという 淡く艶やかないとなみ 

花は春の陽に美しいが 

月や夜が彼らの別の姿を 教えてくれることもある  

時には人工の明かりだから 見えることもある 

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雷や雨を呼ぶのは 蛙たちばかりでは ない 

植物たちの 爆発や笑い声も 気の波 泡立ち 燃える 気象

24節気72候は それを よく示してくれる  

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水仙は雪の中 遠くの

雷の響きに震え 雪を溶かして 水をつくっては 

土に伸ばした白い根が それを吸い

薄く蝋を塗った葉は 雪を熾し 

花首を擡げる

雷のように 光って 雪の匂いに  

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