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越境ECとは?初心者でもわかる海外販売の始め方とメリットを徹底解説! Part 2

この記事では、越境ECビジネスの成功のための10の秘訣と、5つの注意点と対策について説明しています。成功の秘訣としては、自社型とモール型ECの選定、市場調査による商品選定、適切な価格設定、高精度な翻訳による多言語化対応、国ごとの最適化プロモーション、効率的な物流・配送管理、在庫管理の効率化、品質管理、決済方法の現地化、カスタマーサポートの品質向上が挙げられています。また、配送時間の増加、送料の高さ、食品輸入規制の違い、為替変動の影響、関税や国際輸送の規制など、越境ECビジネスにおける注意点とその対策も詳しく解説しています。


この記事でわかること

  • 越境ECビジネスを成功させるための具体的な手法と戦略

  • 越境ECビジネスにおける潜在的な問題点とその対策

  • 国際的なビジネス環境に適応するための具体的な方法

こんな方におすすめ

  • 越境ECビジネスを始めようと考えている方

  • 既に越境ECビジネスを行っていて、さらなる成功のヒントを探している方

  • 国際ビジネスに興味があり、その成功要因や問題点について学びたい方


  1. 越境ECビジネスの成功の秘訣10選
    1-1. 自社型ECとモール型ECの選定
    1-2. 市場調査で売れる商品を選定する
    1-3. 適切な価格設定
    1-4. 翻訳の精度が高い多言語化対応
    1-5. 国ごとに最適化したプロモーション
    1-6. 効率的な物流・配送管理
    1-7. 在庫管理の効率化
    1-8. 徹底した品質管理
    1-9. 決済方法の現地化​​
    1-10. カスタマーサポートの品質向上

  2. 越境ECビジネスの5つの注意点と対策
    2-1. 国内と比べて配送時間が倍以上になる
    2-2. 送料が国内よりも割高になる
    2-3. 各国で食品輸入規制が異なる
    2-4. 為替変動の影響を受ける
    2-5. 関税・国際輸送の規制がある


1. 越境ECビジネスの成功の秘訣10選

越境ECでビジネスで安定した売上を上げるには、海外市場の特徴や消費者ニーズを十分に把握し、各国に適したプロモーション戦略を立てることが重要です。
ここからは、越境ECビジネス成功の秘訣10選をご紹介します。

1-1. 自社型ECとモール型ECの選定

自社ビジネスの規模やブランド力、販売する商品の親和性を考慮した出店方法を選びましょう。
例えば、自社の越境ECサイトで販売する場合、サイトデザインやマーケティング戦略の自由度が高く、顧客情報を活かした多彩な施策を実施できます。
しかし、サイト構築や運営にかかる費用はモール型ECよりも高く、ブランド力や知名度を持っていなければ初動の集客がとても困難です。
一方でモール型ECの場合、モール自体に知名度があり、既に多くのユーザーが利用していることから自社型ECよりも初動の集客力に期待できます。ただし、ECモール側のルールに縛られるため自由度は低くなります。
コスト面では、サイト構築が不要なため初期費用を抑えられますが、モールに支払うライセンス料や各種手数でランニングコストがかさみます。また、モール内の競合との価格競争に巻き込まれる可能性も高いです。
自社型ECとモール型ECを選定する際は、販売戦略や予算などを考慮し、慎重に判断しましょう。

1-2. 市場調査で売れる商品を選定する

売れる商品を選定するためには、海外市場における需要と競合状況を把握することが必要です。
市場調査を行い、需要が高く、競合が少ない商品を選定し、販売する商品が現地の文化やライフスタイルに合っているかどうかも確認しましょう。併せて、海外市場における商品の法律や規制も必ず確認しなければなりません。
商品の選定においては、自社ブランドの強みを活かすことも重要です。自社の特徴や強みを活かした商品を販売することで、競合と差別化を図ることができます。

1-3. 適切な価格設定

越境ECにおける適切な価格設定は、競合の価格や地域の収入水準、商品の特徴などを考慮して行う必要があります。
例えば、競合と比べて高すぎる価格に設定すると購入率が低くなり、低すぎる価格に設定すると収益性が低下する可能性があるため、自社ブランドの販売戦略に合わせて適切な価格に設定しましょう。
また、地域の収入水準に応じた価格設定を行うことで、消費者にとって魅力的な価格となるため、購入意欲が高まる可能性があります。
上記の要素に加えて、商品の配送料や関税、手数料などのコストを考慮し、適切な価格設定を行いましょう。

1-4. 翻訳の精度が高い多言語化対応

言語対応は、越境ECビジネスにおいて特に重要なポイントであり、翻訳の精度にも注意しなければなりません。
ただ翻訳に対応するだけではなく、よりネイディブな外国語コミュニケーションを図れるように、問い合わせや商品注文時の対応、商品の説明やマーケティングコピーに至るまで正しく翻訳することが大事です。
翻訳の精度が低い場合、商品のイメージダウンやクレームの原因になる可能性があり、海外の法律に違反するケースもあるため注意してください。

1-5. 国ごとに最適化したプロモーション

国や地域によってさまざまな文化や習慣があり、消費者ニーズも異なります。
そのため、展開する地域や消費行動の特徴を調査して分析し、ニーズに合わせた商品・商材の販売およびプロモーションを行うことが重要です。
例えば、中国では年末年始や春節などの重要な祝日があります。これらの文化や習慣に合わせたプロモーション戦略の策定が、売上拡大に繋がります。
また、自社のECサイトを運営する場合には、商品説明や注意点、よくある質問などのコンテンツをローカライズすることで、顧客満足度の向上に期待できます。

1-6. 効率的な物流・配送管理

越境ECでは、地域に合わせた物流パートナーの選定が重要です。
海外での配送には、地域の法規制や税制、関税などに関する知識が必要です。そのため、地域に精通している物流パートナーを選定し、効率的な輸出入手続きを行うことが重要です。
フルフィルメントサービスを提供しているECプラットフォームであれば、商品の受注から配送を完了するまでの一連の物流業務を代行してもらうことができます。
また、配送状況をリアルタイムで把握できるトラッキングシステムを利用すれば、配送トラブルを未然に防ぐことが可能です。

1-7. 在庫管理の効率化

在庫不足や過剰在庫によるコスト増大などの問題を防ぐためには、在庫管理を効率化するシステムの導入が必要です。
例えば、自社の物流センターを設置する場合や、物流パートナーとの協力関係を強化する場合、在庫をリアルタイムで速やかに確認できるシステムが役立ちます。
さまざまな販売チャネルを持っている場合には、在庫を一元管理できるECプラットフォームやソリューションを活用し、在庫不足や過剰在庫による機会損失を防ぎましょう。

1-8. 徹底した品質管理

品質が低い商品を販売してしまうと、顧客からの評価が下がり、リピート率が低くなる可能性があります。そのため、品質基準を設定し、商品の品質を統一することが重要です。
具体的には、商品の素材や加工方法、生産工場などに関する基準を設け、それに基づいて商品を選定するようにします。
検品の基準や不良品の取り扱いに関して明確なルールを設け、担当者に周知させておくことも大事です。
また、顧客からのフィードバックは、商品改善に繋がる重要な情報源になります。顧客の声に耳を傾け、商品の評価や問い合わせ内容などを参考にし、改善点として取り入れることで顧客満足度の向上に繋がります。

1-9. 決済方法の現地化​​

現地の顧客が使いやすい決済方法や流行りの決済サービスなどを調査し、実際に導入することでカゴ落ちを防止できます。
各決済方法の手数料や利用条件なども調べておくことで、後々の決済方法の選択に役立ちます。
海外の消費者が利用する決済方法は多種多様であるため、複数の決済方法を提供することが望ましいです。例えば、クレジットカード決済だけでなく、現地の電子マネーや銀行振込など、複数の決済方法を用意することで顧客が選びやすくなります。
ECプラットフォームやECモールであらかじめ用意された決済方法から選択するか、現地の法律や規制に詳しい決済サービスの専門業者を利用しましょう。
決済方法の設定後は、問題がないか必ずテストを行なっておくことも大事です。

1-10. カスタマーサポートの品質向上

カスタマーサポートの品質は、顧客満足度の向上やリピート率の増加などに繋がり、越境ECビジネスの売上拡大に大きく影響します。
海外顧客が抱える問題や不満を素早く解決するには、その現地の外国語コミュニケーションに長けたオペレーションが必要となるため、実績のある越境EC支援サービスを利用することをおすすめします。
問い合わせ方法は、電話・メール・チャット・SNSなどの複数に対応し、顧客と円滑なコミュニケーションを図り、問題解決の早期化に繋げましょう。
また、外部のカスタマーサポートを利用する際には、顧客のフィードバックを収集でき、品質改善に活かせるかどうかも確認しましょう。

2. 越境ECビジネスの5つの注意点と対策

国内のECとは異なり、越境ECでは配送時間や送料などをあらかじめ把握し、さらに関税や輸出入規制などを熟知しておかなければなりません。
さまざまなリスクを回避するために知っておくべき注意点を5つ解説します。

2-1. 国内と比べて配送時間が倍以上になる

海外への商品の配送は、国際郵便や国際宅配便を利用することから、国内での配送の倍以上の時間を要します。
また、各国の関税や税金の手続きが必要になることも、配送に時間がかかる原因の一つです。
自社型ECで商品を販売する際は、顧客に対して事前に配送時間を明確に伝えておくことで、クレームの発生や満足度の低下などのリスクを避けられます。
商品の発送前には、配送時間や関税・税金などに関する情報を記載したメールを送信するなどして、適切な情報提供を行うことが必要です。
配送の時間を短縮したい場合には、海外向けの宅配便サービスや航空便を利用する、または海外のローカルな倉庫から直接商品を配送するなどの方法が挙げられます。

2-2. 送料が国内よりも割高になる

国際郵便や国際宅配便の利用によって配送距離が長くなるため、基本的に送料が高額になります。
また、各国の関税や税金の手続きに伴うコストも送料に上乗せされるため、割高になることが多いです。
送料をなるべく抑えたい場合には、複数商品をまとめて発送する、海外向けの低コスト配送サービスを利用するなどの手段が挙げられます。また、海外にローカルな倉庫を利用して税関手続きや関税を削減することで、送料を抑える方法もあります。
配送業者によっても送料が異なるため、複数社を比較して自社にとってメリットの大きいサービスを選びましょう。

2-3. 各国で食品輸入規制が異なる

食品輸入には国内外の法律や規制があり、安全性や衛生上の問題から輸入国での疫検、規制が非常に厳しくなっています。
例えば、中国では、小麦・米・トウモロコシ・砂糖などが輸入規制品に設定されています。アメリカの越境ECで食肉・乳製品・アルコール飲料・タバコなどを販売する場合には、日本における厚生労働省に該当するFDAの許可が必要です。
海外の食品輸入規制は複雑であるため、輸入先国の政府機関や輸入業者、越境EC支援サービスなどの担当者に相談して正確な情報を得ましょう。

2-4. 為替変動の影響を受ける

越境ECビジネスは、為替変動の影響を受けやすいビジネスの一つです。
具体的には、自国通貨で商品を仕入れ、外国通貨で販売することで、為替レートの変動によって収益が大きく変わってしまうことがあります。
そのため、円安時・円高時に応じて商品の露出を調整することで、利益率の低下を防止できます。
為替レートの変動によって仕入れ原価が変わる場合は、販売価格を見直し、変動に応じた設定を行うことが大切です。また、販売価格を変更する場合は、顧客に事前に通知することが望ましいです。

2-5. 関税・国際輸送の規制がある

輸入先国によっては商品が関税の対象になる場合、商品の価格に影響を及ぼす可能性があります。
また、国際輸送の規制は、輸送される商品の種類や目的地によって異なるため、事前に調査しておかなければなりません。
国際輸送においては、商品の紛失や損傷などのリスクがあります。そのため、輸送保険の加入が義務付けられている場合があるため、輸送保険の内容や加入方法などの詳細も確認しましょう。

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