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甲子園予選の現状

夏の甲子園大会もいよいよ2回戦に突入し、全49校が予選を勝ち抜いて名誉ある舞台に立ちました。しかし、その陰で、多くのチームが予選で涙を飲んでいます。勝負事に敗者はつきものですが、毎年目にする「コールド負け」の数には心が痛みます。


2024年度各地の試合数とコールド数(著者集計)


全国でコールドゲームを占める割合(計算式コールド数/試合数(決勝除))2021年度 40.43%
2022年度 39.21%
2023年度 39.09%
2024年度の予選では、全試合数に対するコールドゲームの割合が35.13%。低反発バットの影響もあってか過去数年と比べてやや減少傾向にあるものの、それでも依然として多くの試合がコールドで終わっている現実があります。特に、これが高校3年生にとっての「最後の夏」であることを思うと、寂しさが込み上げてきます。

コールドゲームは、試合が途中で打ち切られる「宣言された試合」という意味で、「cold game」ではなく「called game」が正しい表現です。
規定によって定められた点差が開きすぎた場合や、試合続行が不可能な状況で審判が試合を終わらせるものです。
高校野球では、選手の負担軽減や試合時間の短縮を目的に導入されていますが、コールド負けで高校野球生活を終えたいと願う選手はいないでしょう。

コールドゲームを回避するためには、総合的な守備力が重要ですが、その中でも特に投手の役割は大きいとされています。投手が試合をコントロールする力があれば、たとえコールド負けになるような点差まで広がることを防ぐことができるはずです。

実際に、大学・社会人野球で活躍した投手たちからは、打者を抑えるための「コツ」があると聞いています。この「コツ」をしっかりと理解し、練習を重ねることで、失点を抑える技術は確実に向上します。
特に高校生にとって、技術は短期間でも大きく伸びる可能性があります。その技術を身につけるための正しい指導と努力があれば、コールド負けを減らすことができるはずです。

私たちは、このような技術や考え方を伝えることで、少しでも多くのチームが最後まで全力で戦い抜けるよう支援したいと考えています。一つの試合、一つの瞬間が選手たちにとってかけがえのない思い出になるよう、コールドゲームの悲しみを少しでも減らすために、共に取り組んでいきましょう。

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