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保険番号発行とワクチン接種【コロナ禍留学】

¡Hola!    maiです。
テスト期間開けたら春休みだと思ってたのに、私の学部は1日の休みもなく2学期が始まるスケジュール。バタバタしてて気づけば一か月以上更新できてませんでした(泣)

今回はスペインの保険番号登録というコロナ禍留学ならではの出来事に遭遇したので、備忘録として書き残しておきたいと思います。

そもそも保険番号(Número tarjeta sanitaria)とは、という所から。スペインの社会保険において個人に割り当てられた番号です。おそらく一年程度の留学なら普通必要になることはないのですが、コロナ禍においてEUのワクチンデジタル証明書を発行するため、そして3回目のワクチンを接種する予約を取るために必要とのことで取得の申請をしました。

留学生の友達からは「保健センター(centro de salud)に行けば簡単に取れたよ」とのことだったので、私も必要そうな書類(身分証、留学生証明書)を持って突撃。事前予約(cita previa)が必要とサイトに書いてあったのですが、アプリを通してでないと取れず、保険番号が無い場合はアプリ(アンダルシアはSalud Andalucíaというもの)にも入れないとのこと。電話という手段もあるにはあるんですが苦手で、周りの子も予約無しで突ってたしとりあえず行ってみました。


①保健センターへ

一番近い保健センターまで徒歩20分弱。受付に着くや否やカウンターの人と怒鳴り散らすお姉さん一名。普通に喋っているだけで日本人からすると口論しているように見える、というのはスペインあるあるなのですが、本当に口論しているとすごい剣幕です。入るの躊躇うくらい。
やっと落ち着いたタイミングでカウンターのおばさんに"Dime"と言ってもらえたので事情を説明。(以下私とおばさんのやり取り)

私「こんにちは、保険番号発行の申請がしたいのですが」

おばさん「え?何それ?」

私「EUのワクチン証明書が欲しいのと、三回目のワクチン接種予約がしたくて」「それができるアプリに入るのに番号がいると思うんですが。保険カードの番号だったけ?それが欲しいんです」

おばさん「住民よね?学生?働いてないと社会保険は入れないから無理だよ」

え?聞いてない。
スペインの学生ビザは就労が出来ないのですが、他の自治体に留学した日本の友達は出来てたし問題ないはず…

私「そんなはずない、友達は出来てたよ」「カードは発行しなくていいから番号だけください」

おばさん「中国の事情は知らない」

私「いやスペインの話だし、私日本人だし」

おばさん「そこはどうでもいいけど」

さっきの怒鳴り散らしお姉さんのせいで疲れたのかイライラモードのおばさん。何その態度。グラナダは中国出身の子が多いから間違われるのはよくあるし嫌じゃないけど、出身地に対してどうでもいいって言われると腹が立つ…

おばさん「とりあえず明日もう一回来て。予約取ってあげるから身分証明出して」

そんなこんなで一回目のチャレンジは失敗。でもお医者さんとの面談予約が取れたのでまあ良し。
予約票に新しい個人番号らしきものがあり、これ違うかな?と試しに例のアプリに入力してみたのですがログインできず。Número de la Seguridad SocialとNúmero de Historia de Salud de Andalucía というものだったのですが、どんだけ個人番号あるのよ…と。保険番号と何が違うのかも分からず。


②リベンジ

翌日、直接お医者さんとの面談室へ。
なんだかそんな気はしていたのですが、待てど暮らせど呼ばれず。30分経ったくらいでドアが開いたので、あと何人待ち?と聞いてみると「あなたの名前で予約は入ってない」と言われ困惑。予約票を見せても、「私のシフトはもう終わりだから次の人に聞いて、すぐ来るから」と突っぱねられました。おまけに「それよりあなたスペイン語話せないの?困るわ」と去り際に言われ、メンタルに傷が。

日本じゃ絶対こんな仕打ちないよなあ…と思いながらもうしばらく待つことに。次にやってきたお医者さんに同じことを尋ね予約票を見せると「待って、僕すっぽかしてるじゃん!ごめん!」と急にめちゃくちゃ謝られました(笑) お医者さん側のミスだったようで一安心。優しい人で良かった!しかもめちゃくちゃ聞きやすいスペイン語(泣)

③番号登録

「保険番号が欲しい」と言うと、「予約票に書いてあるのが君の番号だよ」と言われ…え?やっぱりそうなの?「でも昨日この番号でアプリにログインしようとしたけどダメだったから違うのかと思った」と伝えると、どうやら昨日の愛想悪いおばさんが名前とNIE(外国人個人番号)で仮登録までしか済ませてないのが原因だったらしい。電話番号まで登録しないと本登録にならず、サイトにアクセスできないとのこと。それくらい昨日やってくれても良かったのに…と思いましたが、まあそこまでの期待も無駄なのでスルー。
ちなみに「働いてないとダメ」と言われたのは、働いてスペインに税金を納めている人じゃないと社会保険カードの発行はできない、という話だったそう。カードの番号、と言わなければよかったのかもしれませんが。紛らわしい…

電話番号と住所を登録したあと、日本で打った2本分のワクチンのデータも入力してもらいました。日本のワクチンパスポートを見せると「うわ、日本語と英語しかない(汗)」みたいに言われましたが、間違いがないか一緒に確認しながら登録完了。
「これでブースター接種の準備が出来たよ」とのこと。優しい(涙)



すると急に「じゃあ、今日ワクチン打って帰りなよ」と。
え?いいの?…そんな簡単に打てると思ってなかったのでぽかんとしていると「そしたら24時間後にはEUのワクチン接種証明書がダウンロードできるから」「もう一回ここ来るのもめんどくさいでしょ?」と言ってくれました。ちょうどその日は運良く授業が昼過ぎに1つしか無く、次の日から3日間休みで予定もなかったので「すぐ打てるならぜひお願いしたいです!」と返事をすると、「今下降りればちょうど誰もいないらしいからすぐ打てるよ」「モデルナね」「データはこっちで登録しておくから安心して」と。ここの保健センターにも良い人は居るもんだ、と嬉し泣きしそうになりながら何度もお礼を言って退室。


④ワクチン接種

下に降りると「maiさんね、おいで」とおじいちゃんのお医者さんに呼ばれ、部屋に入るや否や座る間もなく「はい腕出して~」。
え?問診もないの?と戸惑っているうちに接種完了、あまりのスピーディーさに笑いそうになる私。注射後のシールみたいなものもなく、出てた血だけをささっと拭いて終了でした。一人暮らしなので副反応で発熱とか頭痛とかが心配だわあ、とつぶやくとお医者さんが一言「時々副反応が出る人も居るみたいね、でも心配いらないよ」と。
ええ~マジですか。日本と考え方が違いすぎる(笑)

日本で接種したときは終了後15分ほど座ったままで安静にして経過観察みたいなのもありましたが、今回は全くそういった指示無く即帰宅ということで保健センターをそのまま後にしました。
徒歩20分歩くのも普段でも息切れする坂を上って帰るのも、打ってすぐの運動になりそうで怖かったので、近くの広場のベンチで日向ぼっこ。(この投稿のヘッダー画像はその時撮ったものです)
もうグラナダには春が来ているので、ぽかぽか陽気のなかで花をつけた木々が真っ青な空をバックに風に揺れているのを見ているだけでとても癒されます。また一つミッションをクリアした自分を褒めてくれているように見えました。


そんなこんなで。すんなり上手くいったわけではなかったものの、どうにか保険番号を手に入れ、おまけにワクチンも打ってもらえました。留学生活も半分を終え、だんだん目の前に現れるタスクをクリアしていくのが楽しくなってきています。自信にもつながるし。やっと手に入れたEUのワクチン証明書がなんだか頑張った賞状に見えてきて、眺めてはニヤニヤしています。この調子で語学力も伸ばしていければ…と思っていますが、最大の課題です。頑張ります…

では。




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