子育てがひと段落したら「ミミクリーズ」でお酒を飲みたい。

僕には小さな夢がある。

タイトルのまんまですが、いつか息子が大きくなって「子育てがひと段落したな」と思えたら、Eテレをつまみにお酒を飲みたい。

息子が生まれてから、ほとんどNHKしか映さなくなった我が家のテレビ。

初めのころは、「普通の番組もみたいなぁ」なんて思っていましたが、ちゃんと見るとNHKって意外とおもしろいんですよね。
今となっては息子よりも僕の方がテレビに夢中なくらいです。

特に好きなのは「ミミクリーズ」。
ミミクリーズは"自然界のちょっとした不思議”を題材にした番組で、例えば「なんでライオンにはたてがみがあるの？」とか「ハチの巣が六角形なのはどうして？」とか、そういったことがゆるーく、わかりやすく解説されています。

なるほどなーなんて感心しながら見ているうちに、なぜか「ミミクリーズを見ながらお酒が飲みたい」という小さな夢を抱いてしまったんです。

その気になれば今日にでも叶えられる夢なのかもしれません。

でも、それだと意味がない。

子どもが大きくなって手がかからなくなった分、寂しさを感じることがあるかもしれない。
そんな寂しさを埋めるための夢なんです。

妻とふたりで、「あんなことがあった、こんなこともあったよね」なんて、子育ての思い出を語り合いながら、お酒を飲みたい。

たまに、自然界の不思議に「へー、そうなんだ」と感心したかと思えば、また思い出を語り合いながら飲みたい。

ミミクリーズは、記憶をたどる手助けをしてくれればそれでいい。

時間は深夜０時に近ければ近いほどいい。20時でも、夜中の4時でもだめだ。

お酒が苦手な妻も、無理してビールで乾杯してくれると思う。

一見すると、幸せな時間だと思う。
でも、もしかすると叶えたくない夢だったりするのかもしれない。

「子育て、ひと段落したな」と思う瞬間は、嫌でもやってくるだろう。

そんなときのために、僕には小さな夢がある。