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苦節15年?ライター・コラムニストになる夢を叶えたい一心でやったこと

下の画像の本の帯はもちろん嘘んこだけど、これから話すのは本当の話。

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プロのライター・コラムニストになって10年以上は経った。

10周年だからってわけでもないけど今日はあえて神崎桃子の黒歴史を開示したいと思う。本当は触れたくないパンドラの箱……。でもそれを開けたからって傷つく人間は誰もいない。強いて言えば自分が恥ずかしいだけw

そう、あれは15年前(※出版まで半年くらい経過したので正しくは16年前の出来事)……桃子はライターとかコラムニストとか、とにかく”物を書く仕事”に憧れており、自分には書きたいテーマがあってそれを原稿におこした。

で、出版社に直接原稿を持ち込んだのだ!(浅はか~)

しかも企画書ではなく原稿だよ!作品まるっと。メールでも郵送でもなく原稿の束で持参したんだよ。束っ!

重っ……(笑)


The・昭和のドラマ?みたいでしょ。

「アホちゃう?」って話なんだけど(汗)

でも、コネも人脈も金も知名度もなんにも持たない人間には他にすべもなく……。
どうやって「物書き」になれるのか、どうしたら「本を出せるのか」なんて知らなかったわけで。

自分にあるのは熱意だけw

ただ「作品を書いて持っていく」しか考えつかなかった。

当時は検索してどうこうするという行為すら浸透していない。”ググる”とか”タグる”なんつ~言葉もない時代。

そうそう、ミクシィくらいでSNSとかありませんから。

ひとつ想像がついたのは、書いた原稿を出版社に”送ったとしても”ゴミ扱いだろうと。わざわざ開封なんてしてくれないんじゃないか?という発想だけはもっていた。(そこの頭だけはあった)

「それならば勇気を出して潔く直接のりこもう」「出版社に殴り込みや~」

しかし、今思うと「直談判」ってウケる。正真正銘のバカだ。

知識のない人間というのは何でも出来てしまうのである!!

リスク回避?え?何それ、知りません!


しかし出版社に行って知ったのは現実……。「あ~世の中ってつくづく理不尽なんだな」ってこと。

なんたって出版社が欲しいのは原稿ではなくネームバリューなんだから

「その再現シーン、スタート!!」カチャ。

~神崎桃子出版物語、はじまりはじまり~

出版社の受付で「原稿をみていただきたいのですが……」
と、桃子はドキドキしながら重い原稿の入った封筒をみせながら伝えた。
受付の女性から「お待ちください」と促され”本当に”待たされた。

ロビーにはそこの出版社が出している本がズラリと並べられていたので、それを手に取ったり、新刊の宣伝ポスターなどを眺めて長い時間を潰した。

やることがなにもなくなった頃、カッチリしたスーツを着こみ、いかにも堅物で柔軟性のなさそうな(※すいません)30代くらいの男性が現れた。『なんかこの人、出版業界より銀行員のが似合いそう』と心中で毒を吐く……。

彼は「神崎さんですか?私は出版企画部の〇〇です」と名刺を差し出し、椅子に座った。
桃子はテーブルの上に生まれたばかりの”原稿の束”を差し出した。

すると彼はその束を眺めながらこう言った。「神崎さん、本を出す、ということは並大抵な話ではありません。書いたからって『本になる』とか思わないでください」

熱意と原稿を持ち込んだ桃子に、彼は夢も希望も与えない強い口調で言い放った。

「本になるとか思わないでくれ……」
その台詞は「早く帰ってくれ、俺はあんたに関わってるほど暇じゃない」という代弁にもとれた。

沈黙してうなだれる桃子に、彼は続けた。
「一日に送られてくる原稿は200以上、毎週送ってくる人もいます。何度も返されて『この内容のどこがいけないんだ!』と抗議してきたり電話してくる人もいます。素人だけでなくセミプロの方の原稿もあります。物を書きたい人間、いや、本を出したい人間は山ほどいるんです!

エネルギーを注いだ原稿を書き綴って参上してしまった桃子は打ちのめされた。
そんなに物を書きたい人が、本を出版したい人が、この世に星の数ほどいるとは考えてなかった。

原稿は月に約6000本?(※当時の話)
ワケのわからない、どこの馬の骨ともわからない人間が送ってくる膨大な量の原稿の山をひとつずつ目を通すのは不可能だ。

窓口の出版企画部の彼は最後にこういって桃子を追い返した。
「タイトルのインパクト(※逃げる男)はあるので"とりあえず"お預かりはしますが、くれぐれも期待しないでください」

出版社からの帰り道……。

行きの力強い足取りとはうってかわって、トボトボと重い足取りで家にたどり着き、出版社からもらった会社案内と新刊の案内のチラシをゴミ箱にぶん投げた。

○○先生だとか著名人・芸能人、そして今ならインフルエンザ……じゃなかった「インフルエンサー」というカテゴリの人なら簡単に出版できても、無名の人間の書いた原稿を読んでくれる出版社などない。

仮に、それがどんな良書や記事でも、だ。
出版社が欲しいのは面白い内容よりネームバリューの効果!!

『自分はいったいどこでどうやって物を書けばいいのだろう』

『ただの一般人が本を出すなんてことは諦めるべきなのか』

『あの原稿はどうなるんだろう。きっと読んでなどくれないんだろうな』
 
『もう、物を書く夢なんて忘れたほうがいいのか』

……このとんでもない出版物語はまだまだ続く。「え?そんなことが」「信じられない」出版裏事情。また後日に書くので、もし良かったらフォローしてやってくださいね。

<続く…>

消したい黒歴史(笑)↓

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ということで「苦節十年」どころかもうあれから十五年!

あっちこっちにぶつかり、試行錯誤しながら真摯にコツコツ書き続けてきた。その初心だけは、初志は守りぬいてきた。

だから2010年に「コラムニスト・神崎桃子」として初めて原稿を書いてお金をもらえたときは涙が出るくらい嬉しかったっけ……。

※逃げる男は愚作だったけど帯は以外とキャッチーだった?かも(笑)↓

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「書籍出版ヒストリー・桃子黒歴史」は第一章からお楽しみください。↓

※「逃げる男」は神崎桃子の公式サイトでは”抹殺”してます(笑)↓

https://www.kanzakimomoko.com/

注意書き:上記の直木賞のこの画像はエイプリールフールで遊んでみたやつ(※4月1日、Facebookに投稿したら「うわ~~~おめでとうございます」とまさかの”ガチ”で言ってくれた方も多くてびっくりした。こんなセコい小細工に引っかからないでくれよww)



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神崎桃子|顔を売らずに文章を売る女
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