佐賀旭『虚らな革命家たち』
元々連合赤軍に興味があったこともあり、するすると読み進めていった。
森恒夫の赤ちゃんの誕生日を祝う、未発掘だった手紙が冒頭で紹介されていて、朝ま山荘事件後のメディアからしか彼を知らない私にとって、そのギャップは俄然次も読みたい欲を増しましにさせた。
相好を崩す森とか想像できない…
けれど、読後感にはどこか尻すぼみを感じてしまった。
それは、作者の問題関心である現代の若者の政治認識に帰結しているからか。
著者は最後で、暴力をもって既存の権力に立ち向かおうとする者たちを完全に否定