はねられた野良猫を抱えて病院へ行ったお話。
もう2年以上前のことになります。まだ薄暗い早朝に自転車に乗って朝練に向かっていた時、側溝の中にうずくまっている猫を見つけました。
一人暮らしを始めたばかりの私は学校に行って友達に会うまで声を出すことがないのが寂しくて、普段から道端にいる猫に「おはよ」と声をかけていました。
「おはよ」
「にゃあ、にゃあ、にゃあ」
挨拶を返してくれたのかと思ったけれど、なんだか様子が変で前脚だけ動かしてずっと鳴いていました。私は自転車を道端に停めて猫を側溝から道路に出してみると外傷は無さそ