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理想のパートナーと本のはなし

私が学生の頃、ぼんやりと
「こんな人と結婚したい」という
理想のパートナー像を思い描いたことがある。

当時は女性とお付き合いしたことがない
シャイで見栄っ張りでアレな男だったので
「やっぱり綺麗で可愛い人がいいな!」などと
芋男丸出しの要望を声高らかに公言していた。
これにはクラスメイトも苦笑いである。

それからいろいろと時が流れて
現在の嫁様と初めて会い、衝撃を受ける。

「私が好きな要素を二つも持っている!」

時は流れ、私が結婚したい女性に求める要素は
大分固まっていた。特に以下の二つが重要項目。
・本を読む人
・珈琲に理解がある人

わずかに二つだけだし
ハードルもそんなに高くないだろうと
高をくくっていたけども、完全に当てが外れる。

ハードルはキッチリ高かったのだ。
読書も珈琲も一般的ではないと思い知らされた。
なんせ男友達ですら条件を満たしているのは稀。
ましてや、両方の要素を兼ね備えている女性と
出会うことなど夢のまた夢。無理ゲー決定だよ。

そんな途方に暮れていたときに出会ったのが
現在の嫁様である。
・本を読む人→私より本を読んでいた
・珈琲に理解がある人→ブラック珈琲もOK

降ってわいたかのような、理想通り。
私は大いなる「何か」の存在を感じた。
「何か」は私と嫁様を引き合わせたのだ。

付き合って数か月は(夢じゃないよな)と
嫁様の頬をぐいぐい引っ張りまくっていた。
「自分の頬を引っ張りなさい」と怒られた。

そんな出会った時から読書好きの私たち。
思い出の本のエピソードはごまんとある。
今回はその中から『有川浩』先生の話を
ピックアップして皆に紹介したいと思う。

・・・

有川浩(ありかわ ひろ)という
天才作家をご存じだろうか。

【代表作の一部】
・図書館戦争シリーズ
・自衛隊三部作シリーズ
・植物図鑑
・レインツリーの国
・フリーター、家を買う
・空飛ぶ広報室

プロットよりもライブ派!と自ら公言する通り
躍動感溢れる展開、魅力的なキャラの行動原理。
発展途上の中学生スプリンターが疾走する様な
壊れてしまいそうな危うさと絶妙のバランス感。
ページをめくる手が止まらなくなるほど面白い。

今でこそ作品がドラマ化、アニメ化、映画化と
メディアミックスを経た“売れっ子”作家だけど
デビューしたての頃の作品「自衛隊三部作」に
当時の嫁様はドハマりしたらしい。
で、目を輝かせてそれらを私に勧めてきたのだ。

(私の好きなホラーじゃないの?ラノベ?)
と乗り気では無かったのだが読んでみると
どれもめちゃくちゃ面白かった。ハマった。
特に二人の意見が一致した作品が植物図鑑
この書籍では「食べられる野草」が作品の
根幹のひとつになっているけど、おかげで
嫁様の料理のレパートリーが広がったのは
いい想い出である。

出会ってから数年・・・いや今に至るまで
有川浩先生の話題は私たちの間に出てくる。
一緒に本を回し読みするし映画館にも赴く。
私たち夫婦にとっては思い入れの強い作家。
勿論先生と出会ったことなど一度もないが
心の中では気さくな近所の作家先生状態だ。
(ちなみに現在名前を「有川ひろ」と変え
作家活動を続けている)

・・・

嫁様は大好きだ。
この世で誰よりも長い時間話をしているし
この世の誰よりも一緒に居て面白い女性だ。
そんな嫁様と一緒の本の話ができることは
けっこうとんでもない奇跡なのではないか。

いつものように惚気記事になったけど
今回特に言いたいことは
有川浩先生の本は超おススメってこと。
おしまい。


この記事は「#仲良し夫婦サークル」の
企画参加記事です。

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