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読書記録:とるにたらないものもの/江國香織


江國香織さんのエッセイ、お初。
小説は何冊か読んだことがあったけど、読んだのはだいぶ前であまり覚えていない。
ほぼ初めまして、だった。


こういう本を読むと、なんというか、心がなにかあたたかいもので満ちて、
ぽかぽかする感覚になるのは私だけ?
本をぎゅーっと抱きしめたくなるような。

題のとおり、本当にとるにたらないものたちをテーマに、コンパクトに綴られた散文。
食器用スポンジや卵、書斎の匂いや愛称について、など。

集中して読む、というよりは、寝る前やリラックスしたい時、大丈夫な人はお風呂なんかでゆるっと読むことをお勧めしたいです。
日常で気にも留めないようなことやものたちが、(だけどほんとうはどこかで気になっているようで、読むと「ああ、わかるわかる!」となることも多々。)
江國さんの視点と言葉を通して、すごく愛しいものに感じる。
作家さんってすごいなあ、と思う。
普通の人(って何?というのは今は置いておいて、)がさらっと流すことや気にしないことを、
ひとつひとつ丁寧に掬い取って、じっと観察して、それを文に変換する。
「あ、」と思う感性と、鋭い観察力と、ことばにする集中力と体力、文章力と、
いろんなものを持っている方たちなんだなあと改めて思います。

またまた江國さんのエッセイを買ってしまった。
すてきなエッセイは生活を潤すな〜。


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・・・・・・・
以下全く関係ないので読み飛ばしてください。記録用。


お休みの日、
目覚ましをかけずにゆっくりと起きる。その日の朝の気分で聴きたい曲を、ベッドの中からリクエストしてスピーカーから流す。
曲が身体に入ってきて、だんだん頭が冴えてきて、起きるかーとベッドから這い出す。(今日はスピッツ様でした)
好きなものだけの朝食を自分のためだけに作って、お気に入りのお皿に盛り付けて、
本を読みながら(今日はばななさんのエッセイ。)だらだら食べる。(実家ではとてもじゃないけど許されない。
なにも予定が決まってなくて、今日は何しようかな〜と思いながらご飯を完食し、そのまま音楽に身を委ねぼーっとする。
朝食の後片付けをしたあとは洗濯機を回しながら、淹れたてのコーヒーをすすって、
やっぱり、今日は何しようかな〜〜〜と考える。
考えながら、好きな雑誌や本をパラパラめくる。
考えているうちに気づけば3時になっていて、
本屋でも行くか〜と準備して家を出る。(洋服が大好きなので、休みの日は必ず私服を着て出かけたい、ので絶対に1回は外にでる。)
そのまま本屋をぶらついて、いつも行っているから代わり映えのしないラインナップのはずなのに気付いたら2〜3冊の本を手に持っていて、
まんまと購入して、
ちょい飲みするか〜〜
とよく行くワインバーに行って、本を読みながらワインを心ゆくまで飲んで、
気づけば常連さんなんかが集まってて、少しおしゃべりしていたらもう閉店の時間で、
慌てて帰る。


なにもしていない。


私の休日は、本当に休むだけで、
なにもしていない。
努力!とか、集中!とか、必死!とか、
そういう言葉とはかけ離れた休日を過ごしている。

きっと、高校生や大学生の私が聞いたら、卒倒するだろう。
なにやってるの?!?!?!?!もっとがんばりなよ!!!!!!
って、声を大にして言うだろう。
あの頃の私は、常にやることが山積みで、心の底から1日が30時間くらいになって欲しいと思っていた。


初めは、こうなりたくなくて(今の自分のような生活)もがいていた、気がする。
でもどうもだめで、理想と現実のギャップにすごく悲しくなった。


でもこうなった今、おちついて2つの自分をよくよく観察してみると、
それぞれにいいところとわるいところがある。当たり前か。
そして今の私は、今の自分のわるいところより、いいところのほうが好きだと思っているようだ。
あの頃の、泥臭いのも好きだけど、常に余裕がないからずっとイライラして生き急いでいた自分には戻りたくない。
それだったら、仕事と休みをはっきり区別して、8割くらいのちからで暮らせるようにこころを整えたい、と思う。
そのためのおやすみだから、わたしはおやすむんです。

え、これ何?って、
だらだら休んでしかいない自分を肯定する文を残したくて、ただただ思っていることを書いてしまった。
また3年後には、考え方が変わっているのかなあ〜。

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