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時々。 まったくわけのわからない、最悪な夢を見る。 どこか冷たさをまとう異質な空気。硬質な…
「たっだいまー……って、ん?」 暇潰しの散歩帰り。とっていた宿の部屋に帰れば、珍しい光景…
「あーーー」 迷宮の中、コーンの叫びがこだまする。やかましいと言う前に弱音の言葉が続いた…
「はい、先生ー。質問でーす」 街の中。歩きながらコーンは真っ直ぐに手を挙げた。その声にリ…
「おかみさーん。いるー?」 宿の店主に用があったから、一階の食事処まで顔を出したのが厄介…
「リオってなんでそんな魔法出す時に色んな方法使うんだ? ふつーは一つじゃねえの?」 その言…
「眠れないのか?」 「コーン」 闇の中、差し出されたカップを受け取る。 久しぶりの野宿。寝ずの番は自分から申し出た。心配そうな顔をする二人をあしらって、一人でたき火の前を陣取れば、諦めたように眠りについたはずだった。 「眠れなくていいんだよ。見張りなんだから」 「それもそうか」 木の根元に二人座って、カップの中身をすする。思ったのと違う濃厚さと、鼻を抜ける甘い香りに目を見張る。中身を見ていなかったが、これは旅の途中で持ち歩けるものじゃない。思わずコーンを見る。 「はちみつミル
「なあ、買い出し終わったら──「ごめん。今日は別行動させて」 とっくに日は昇っており、町…
落ちていく。 深く深く、世界の底へ。眠る間際よりも尚恐ろしい、終わりが近付くほんの一瞬。 …
「お前ら結婚すんの?」 幼馴染の唐突な言葉に、ルークとリオノーラは顔を見合わせた。コーン…