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短歌 戦っていた

1
種を吐くときの顔すら好きだからたぶん飽きてもまた風は吹く

2
蝉を見ろあいつらすぐに逝っちまう叫ばなければ生きてゆけます

3
気づいても言わないでおく傷ついたぶんだけ人が強くなること

4
この夏は地獄の蓋を開けたまま神がバカンスから戻らない

5
同じ味なんだと知ったその血にはちゃんとダメなのが混ざってる

6
包丁の研ぎかたを見て「心だね」にやりと笑うこの人が母

7
赤信号みなで渡れば何人か減ってもみなが渡ったとされ

8
「高評価・チャンネル登録よろしくね」言わないと法に触れるんですか

9
トトメスに憧れていたあの夏は気に食わなさと戦っていた

10
みな西を向き黙ってるバスたちに明日はそれぞれ行き先がある

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