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2017年9月の記事一覧
短歌 サーカス 十首
もしかして君も独りか寂しいか 平気さここは夜のサーカス
エセ信者が列なし手にするチケットのどこにも神の本名がない
猛獣と呼ばれて久しい僕らにも意外に可愛いファンがついてる
人生は綱渡りだと落下して猫まみれの人が高笑うにゃ
玉乗りでバランスとれず直球で地球にキスする貴方が好きよ
ライオンも傷ついただけ恋をする 火の輪くぐりのご褒美らしい
ハラハラをインターネットで
短歌 HOME(葛藤)十首
ララバイはいびつに響き泣きわめく赤児の声にときめく女
手料理は美味しいことになっていて残すと母が歌いだす居間
目の前で刻まれてゆく玉ねぎのせいにして涙を流している
君が横にいないとよく眠れない 夢を見るかはまた別として
新世界とやらが安く売られてて呼吸ができるかとても不安だ
遊びだと思ってました こうやって心の内を見せ合うことは
泣きそうな染みを見上げてこみ上げ
短歌 秋雨前線 十首
まほろぼはあなたの腕の中にある 現代科学で証明できない
喪失は気づいた時から始まって落ち葉みたいに重なっていく
もう夏はどこにもいないことにして青い毛布を引っ張り出そう
涙雨だと豪語した女の背にはシメジが数本生えてる
秋雨もスープにできたら良いのにな たったひとりのホームで思う
笑う者笑われる者さまざまで交差点では猫が主役だ
朝もやは晴れるためだけにあるのだ す
短歌 ファミレス+α 十首
月曜日各駅停車で行く朝 憂鬱も花を咲かせるんだ
抹茶ラテの中であなたが溺れてる いい気味だと心から思う
占いは信じないとかいうくせに猫の言葉は信じるのかよ
とりあえず頼んだドリンクバーだけどここにもやっぱり居場所がないの
マカロンは魔女が唱えた魔化論が所以だという説が有力
トマトマト下から読んでもトマトマト ありがとうあたし 幸せです
メキシカンメキシカーナが恋
今日の短歌
右耳のピアスホールがまた増えてそろそろ星座が生まれそうだ
今日会った友人のピアスホールがまた増えていました。開けるたびに覚悟を重ねるのだとの言葉に、素直に「かっこいいな」と思いました。