マガジンのカバー画像

【短歌】操車場にオレンジ色の孤独たち発車できるとまだ信じてる

676
心のままに詠んでみました。ベクトルを定めないスタイルで綴ります。
運営しているクリエイター

2017年9月の記事一覧

<今日の短歌>

君のその優しさはもう才能だ
私にだけ発揮してほしい
#短歌 #note短歌部 #夫へ

短歌 秋風 十首

短歌 秋風 十首

季節すらアップデートされみんなしてスマホの画面に秋を見ている

積み上げた想いにゼロをかけてみた 後悔よりも快感が勝った

ペディキュアを気にした日々が過ぎ去って喪失色のアキアカネ舞う

切り過ぎた前髪を気にする癖を笑ってくれた貴方がいない

「ありがとう」言いそびれたまま秋になり首から冬に突っ込んでいく

「愛しい」が 「悲しい」に聞こえる鈴虫の声 に唇を噛む

幼くて稚

もっとみる
短歌 サーカス 十首

短歌 サーカス 十首

もしかして君も独りか寂しいか 平気さここは夜のサーカス

エセ信者が列なし手にするチケットのどこにも神の本名がない

猛獣と呼ばれて久しい僕らにも意外に可愛いファンがついてる

人生は綱渡りだと落下して猫まみれの人が高笑うにゃ

玉乗りでバランスとれず直球で地球にキスする貴方が好きよ

ライオンも傷ついただけ恋をする 火の輪くぐりのご褒美らしい

ハラハラをインターネットで

もっとみる
短歌 HOME(葛藤)十首

短歌 HOME(葛藤)十首

ララバイはいびつに響き泣きわめく赤児の声にときめく女

手料理は美味しいことになっていて残すと母が歌いだす居間

目の前で刻まれてゆく玉ねぎのせいにして涙を流している

君が横にいないとよく眠れない 夢を見るかはまた別として

新世界とやらが安く売られてて呼吸ができるかとても不安だ

遊びだと思ってました こうやって心の内を見せ合うことは

泣きそうな染みを見上げてこみ上げ

もっとみる

<今日の短歌>
行き先を言いよどむ車内アナウンスが笑い声に変わってゆく
#短歌 #note短歌部 #文縁の友

<今日の短歌>
十代は磨かれるとの建前で傷つくことが推奨される

輝くためには傷つかなきゃならないのか。そんなことをふと疑問に感じた若かりし日々の思いです。答えはいまだに出ていません。
#短歌 #note短歌部 #文縁の友

<今日の短歌 >

あいうえお順なだけだとわかっても
君の隣は嬉しかったよ

学生時代の思い出。出席番号って、運命に近いと感じていました。
#note短歌部 #短歌 #文縁の友

短歌 秋雨前線 十首

短歌 秋雨前線 十首

まほろぼはあなたの腕の中にある 現代科学で証明できない

喪失は気づいた時から始まって落ち葉みたいに重なっていく

もう夏はどこにもいないことにして青い毛布を引っ張り出そう

涙雨だと豪語した女の背にはシメジが数本生えてる

秋雨もスープにできたら良いのにな たったひとりのホームで思う

笑う者笑われる者さまざまで交差点では猫が主役だ

朝もやは晴れるためだけにあるのだ す

もっとみる
短歌 ファミレス+α 十首

短歌 ファミレス+α 十首

月曜日各駅停車で行く朝 憂鬱も花を咲かせるんだ

抹茶ラテの中であなたが溺れてる いい気味だと心から思う

占いは信じないとかいうくせに猫の言葉は信じるのかよ

とりあえず頼んだドリンクバーだけどここにもやっぱり居場所がないの

マカロンは魔女が唱えた魔化論が所以だという説が有力

トマトマト下から読んでもトマトマト ありがとうあたし 幸せです

メキシカンメキシカーナが恋

もっとみる

今日の短歌

右耳のピアスホールがまた増えてそろそろ星座が生まれそうだ

今日会った友人のピアスホールがまた増えていました。開けるたびに覚悟を重ねるのだとの言葉に、素直に「かっこいいな」と思いました。