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バカしか勝たん|日乃心記

2023.1.xx
感染者数が減少傾向、春には5類に移行するなどの情勢につれて、友人知人に会う機会が増えてきた。

随分ご無沙汰だったある知人と仕事の近況について話してて、"あれ、この人こんな人だったけ?"という違和感を覚えた。会ってる最中はその正体が不明でずっとモヤモヤ、一晩たって翌日に判った。その人、会話中ずっと、自分の都合ばかり喋っていたのだ。自分がいかに正当か。自分がいかに不遇を強いられてきたか。自分がどれだけ頑張っているか。以前のような、仲間のため、取引先のため、世の中のため、という主旨の発言が皆無になっていた。

リクルートにいる時「俺マネジャーになりたいんすよ」と言う人を"くだらないなあ"と思っていた。出世したがる人で出世した人をあまり見たことがない。あの会社では、世を良くするために動いている人が、結果的に出世していた。

昨年、カンブリア宮殿に出木場さんが出演されてて、indeedの『Orange Chair』の話をしていた。この椅子を見て「ここと一緒に事業したい」と思ったと。

indeed社の会議室に必ず1台おいてあるオレンジ色の椅子。これは求職者の象徴で『会議室で下す決定は求職者にとって有益な施策になっているか』と、皆が自分に問いただすためにあるという。どこを向いて誰のために仕事をするのかがはっきりしている会社は、信頼に値すると思う。

番組の中で氏は「世の中を本気で良くしようと想っている人の言動は、純粋なる情熱があり、そしてどこか1本ネジが飛んでいると思う」と言っていた。テレビに向かって突っ込んだよね「それ、出木場さん自身の事じゃん」って。

「バカにはかてん」

出木場 久征(株式会社リクルートホールディングス 代表取締役社長 兼 CEO)

氏が番組最後に認めたメッセージ。忖度せず情熱にひたむきなバカであれ。視聴から数ヶ月経ち、この言葉は氏の飄々さと相まって私の中で「バカしか勝たん」に変換されている笑が、今もこころに刺さり続けている。残念ながら私はバカではないが、バカに生きたいと願う。

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