ニュートンとゲーテ「性格」と「強み」 ⑱(2265文字)
ここでは、人間の性格を構造的に理解するにはどうしたらよいか。専門家としてこころを立体的に捉え、感情や思考、認識や存在、次元や意識の「場」を構造的に把握する「こころみ」をしている。
『ニュートンとゲーテ「性格」と「強み」』は、二人の気質の違いを、ニュートンは客観的で普遍的な「特性」、ゲーテは主観的で多様な「徳性」と捉え、色とこころの構造を検証していく。
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1)色格とは
今回は、色格を構成する主な3つの柱を振り返る。
以上の3つである。
① 色格の色相環
色相環は、ゲーテの色彩環と現代の色相環を融合した理論を提唱した。
そのどちらも、色彩理論は減色法▽加色法▲に準じている。ゲーテは当時、色彩論にも三原色は掲げていなかったが、彼の描いた色彩環は現代の色相環と見比べてもその色調的組成にまったく遜色がない。
ここでの色彩理論は、単なる色の解釈だけでなく、加色法▲が「自己」側(主観)の色相、減色法▽が他者側(客観)の色相と設定してある。そもそも、この六芒星は、「自己ー他者」関係を意味しており、それは、一般的に私とあなたのように単なる「自己ー他者」関係ではなく、「我ー汝」の関係、つまり、自己の中の他者と見做している。
それは、自分の身鏡のような存在が減色法▽の位置付けであることを示している。つまり、「自己」を「自己たらしめる存在」がここでいう「他者」ということである。この理論については、最終的には、二つの正四面体構造がカップリングした構造(マカバ構造)を見ながら解説していく。
②性格と気質
(性格傾向と気質のコラボレーション)
性格と気質は、性格傾向を示すビックファイブ(以下;B5)と気質キャラクターストレングス(以下;CS)の相関を見立てた。
ここには、東洋的視点の七情の感情が当てはめられる。一つひとつのその位置が瞬時に色格を決定する。
これらの性格傾向と気質の決定には、東洋思想の陰陽五行や七情を用いている。その色味との相関は次回以降に解説をしていく。図中矢印で示しているのが、B5の関りであり、CSを周囲の六ケ所にマッピングしている。
③ 心色相関
心色相関は、東洋医学の気の流れ「流注」を基に理論の提唱をした。さらに、陰陽五行の理論の五色の解釈を、ゲーテの深い洞察から得られた陰▲に現れる特徴的な色調変化をもとに改変し理論統合を図った。
この流れは、実際には立体的なものである。次回から、具体的なそれぞれの色格の解説を行っていく。
2)色格は
こころの「景色」
色格は、こころの景色を表し、心情的な心地のよさと関連している。こころの風景である心地よさは、個人の性格と気質により生み出されていく。
気分次第で、心が落ち着いたり、やる気が出たり、清々しく感じたりする。色格は気分の色、「気」を「分ける」色と考えてよい。
「気色」という言葉があるが、「気色悪い」など、不快な意味で使われることが多い。だからこそ翻ってこの語彙通り「気色」が良ければ快活になれるというものだ。
「心色相関」は、東洋医学における経絡の「気」の流れ、流注と、西洋哲学の現象学を重んじたゲーテの色彩環の理論を融合して作られている。色味については、チャクラの配色、その役割を再編成させた。
ここで採用した「気分」とは、主に東洋の哲学体系の七情をベースに、ポジティブ心理学の「性格と気質」「ビックファイブ」と「キャラクターストレングス」の相関を合成させ再編集したものだ。
したがって、最近研究されている色彩の波長による生理学的な効能とは趣が異なる。その時々の心情をベースに、人のパフォーマンスを引き出すための色味を示すものだ。
私たちのこころの拠り所としてニュートラルな内部環境『居心地の良さ』を意識することは大切なポイントである。
協調したり、その「場の力」を高めたりする場合、上に掲げた②と③から、その力関係を把握することができる。
究極の補色関係が、陰陽を示す▲▽で表される「明度」がベースになり、暗がり▲ではゲーテの彩度、明るみ▽ではニュートンの色相に関与していく。
色と感情、あるいは色と生命のつながりを意識することは、普段の生活のなかではあまりないことだろう。たとえば、赤と青の融合が、深淵な生命のつながりを意図していたり、その複合色に私たちの気高い意識が反映していたり。
波長としてある色味の直線的な周波数を円環にしたゲーテは、青と赤を交え、ここにできる紫(深紅)が、極めて奥深い高貴な色味を示すとした。この補色の「黄緑」とともに、単純ではあるが、これが、中心にある自己と自我、二つの色味になっている。
内なる光が『紫(深紅)』として、外なる光には『黄緑』として現れていく。
その他の色格の具体的な色味を、次回お話するとしよう。
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