見出し画像

就活で迷わないように。プロコーチが教える就活の進め方「自己分析編」

「就活の進め方がわかりません」と150名以上の学生の就活支援を一人一人にしていく中で言われてきました。僕はプロコーチとして開業している傍ら、就活支援系の団体も立ち上げているため、このような”生の声”をもらう機会を多くいただいています。

この背景としては、「情報過多」が確実にあって、就活生に対する社会人や大人のアドバイスもまちまち。頭の中がぐちゃぐちゃになってしまい、もう訳がわかりません!!となる就活生が多いように見受けられます。

そんな就活生の疑問に答えていく中で、就活をできるだけシンプルにわかりやすく伝えるように工夫してきました。僕に出会った就活生の頭の中は整理することはできるんだけれど、一人一人するにも時間がかかるし、毎度同じ質問ばかりで少し疲れてきた(笑)、、というのもあり、まとめて書いちゃおうと思います。

まず、簡単に僕の自己紹介。
今は、プロコーチ「あなただけのヤリタイを叶えるコーチ」として独立開業しています。

これまでは、
大手外資企業2社(それぞれ日本&シンガポールオフィス勤務)と日系中小企業とベンチャー企業に所属した経験があります。

今は会社員を卒業し、コーチングで独立していますが、同時に、学生の就活支援団体も立ち上げ数百名の学生と接してきました。

そんな僕が体系立てた就活の考え方についてお伝えします。
就職活動は超がつくほどシンプルです。難しくありません。

やることは2つ。

―自己分析
―企業分析(業界分析)

ですね。

それぞれフレームワークがあるので、それを抑えてやっていきましょう。

※この記事では【自己分析】に焦点をおいて説明しますが、まずは全体像を簡単に説明します。


まず、フレームワークとは


フレームワークとは地図です。今自分はどこにいて、どこに向かうのかを明確にする道具です。
これが頭にない就活生が路頭に迷います。「私はだれ?ここはどこ?」状態ですね。そうなってしまわないためにも、地図であるフレームワークをまずは抑えましょう。

ただ、ポイントは、そのフレームワークがちゃんとしたものであることです。だって、嘘の地図とか、世界旅行に行きたいのに日本の地図とか、持っていても意味がないじゃないですか。


では、ちゃんとしたフレームワークとは何か?


まず、フレームワークを選ぶ上で重要なことは“全体を網羅しているか”です。

就活でいうと、就活生がとるべき行動を全部抑えてくれているか。
強み分析・相手に伝わる伝え方・OB訪問の有効性とか、一部を切り取ったものはたくさんあります。もちろん、それをやっていくのも重要なんですが、全体像を把握した上で『今自分はどこにいて、あそこにいくためには、強み分析が今必要だな』とか分かってやったほうが効率的だよってことですね。

闇雲に色々やっても成果があがらず、時間ばかりが経過して、エントリーに追われ、ESに追われ、焦りと不安に苛まれる日がやってきます。まず、しっかりと就活の全体像からフレームワークを抑えていきましょう。


就活のフレームワーク


就活のすべては、自己分析と企業分析の中に入ります。

すべてです。

その上で、就活は以下の3ステップです。
① 自己分析=好きなこと・得意なこと・価値を感じることの掛け合わせを見つけること
② 企業分析=Having, Doing, beingを明らかにすること
③ そして、最後に、自己分析結果と企業分析結果を結びつける=軸を貫くこと

図で書くとこんな感じ。

自己分析と企業分析


軸を貫くところまでいけば、“絶対に入りたいところ”が2、3社に絞れます。そして、そこまで明確にたどり着けた就活生はそのどれもから内定がもらえます。

ここでは、自己分析から。


自己分析の目的は、「自分の大切にする人生の軸を見つけること」です。
出てきましたね、“軸”という言葉。

就活生がぶち当たる最も大きな壁の一つが、「自分の軸がわかりません」です。というか、これ、社会人でもあんまりわかっている人がいないです。試しに、社会人に「“軸”とは何か簡潔に説明してください」って聞いてみてください。たぶん、答えられません。


軸とは、「好きなこと・得意なこと・価値を感じることの掛け合わせのこと」です。

自己分析

・好きなことは、ワクワクすること。
・得意なことは、人からよく任されることやなんだか上手くいっちゃうこと。
・価値を感じることは、大切にしている物とか人とか考え方とか。

これらをブワーーーっとだしていって、掛け合わせていくと、あなただけの軸っぽいものが見えてきます。


掛け合わせていくときに、中でも重要!とか、よく出てくる「好きなこと・得意なこと・価値を感じること」を掛け合わて考えていくとよくて、

例えば、、、


人生を振り返ってよく出てきた「好きなこと・得意なこと・価値を感じること」が、

【好きなこと】=歴史に触れること
【得意なこと】=子供に接し、教えること
【価値を感じること】=小学生に対する教育

だとすると、掛け合わせ①=小学校の歴史の先生、みたいな話です。

さらに、追加してよく出てきたことを考えていくと、
【好きなこと】=高い目標にモチベーションが高い仲間と取り組むこと
【得意なこと】=仲間の声を聞き、メンバーを支えること
【価値を感じること】=自主性を重んじる環境

だと、掛け合わせ②=自主性を尊重しつつも、仲間の声を聞き、相手を支えながら物事に取り組めること、とかが出てきます。

掛け合わせ① 小学校の歴史の先生
掛け合わせ② 自主性を尊重しつつも、仲間の声を聞き、相手を支えながら物事に取り組める

をさらに、掛け合わせると、

“生徒(小学生)の自主性を最大限高められる環境の中、歴史の先生として教壇に立ち、生徒の声を取り入れたクラス運営を行うこと”

とかが出てきます。
これが自己分析であり、軸の作り方ですね。


ざっくりしていますが、これをしっかりとやって、「これだーーーーーっ」て思えるところまで深められるといいです。


ここでいくつか、ポイントを。


就活生からよくもらった質問に答える形であげてみます。


「“好きなこと”と“得意なこと”って違うんですか?」

僕:はい、違います。“好きなこと”はあなたの感情が教えてくれるもので、“ワクワク”とか“よころび”といった感情が伴います。だから、形としては犬とか人とかも対象となりえるし、空間とか時間でもよかったりします。さらには、行為(動詞)で表されたりもします。一方で、“得意なこと”は行為のみです。好きなことと得意なことが混同する人は、この行為(動詞)の切り分けでややこしくなっちゃうようです。

例えば、「絵を書く」ことが“好きな人”と“得意な人”の違いってなんでしょうか?

それは、『周りと比べてどうか』という他人軸があるかどうかです。
理想的には、好きなこと=得意なことで、それを仕事にできたりするといいんですが、そうも行かないケースも多いので、明確に分けて考えてみるといいです。

つまり、「絵を書く」ことが“好きな人”は、他人とか評価とか関係なく、絵を書くことそのものがただ好きで、ワクワクするんですね。けれど、“得意な人”は、『周りと比べて上』なんです。“得意なこと”は、相対的なもので、求められているレベルとか、その人がいる環境の中で上手かどうか、なんですね。なので、上手い下手に左右されるワケです。好きかどうか、は関係ないワケです。これが、“好きなこと”と“得意なこと”の違いです。


「“得意なこと”が出てこないんですけど、出すコツってありますか?」

僕:あります。ここはできるだけ、客観的に考えていくと良いです。上でも書いたように、得意なことって、『まわりと比べてどうか』なので「相対性」の中で成り立つんですね。だから、自分では、意外に“得意なこと”に気がついていなかったり、認められていなかったりします。ですので、他人視点で、『人からよくお願いされること』とか『よくやる役回り』とか『人から〇〇上手だねって言われることとか』を考えていくと良いです。ここで有効な手段は他己分析(人から分析してもらう手法)です。よく接する人からそこまで親しくない人まで5名くらいに是非聞いていることをお勧めします。


「価値を感じることってなんですか?」

僕:山登りを考えてみるといいです。山頂に向かう途中で道が分かれています。A・B・Cの3ルート。そのどれかを選んで山を登っていきますよね。例えば、あなたがBを選んだとしましょう。“価値を感じること”は「そのBという選択を何故したのか?」を考えることです。そして、何度か「何故?」と問いかけることで掘り進めていきます。

実際に考えるときは、『これまでの人生でした大きな決断』とか、『これまでの人生で最も心が動いた時』とかを遡ってみるといいです。人生でいくつか決断した瞬間がでてきたら「何故それを選んだのか?」と「何故?」を繰り返し、掘り進めてみてください。そうすると、“価値を感じること”が出てきます。

もう少し大学生の実例で考えてみると、「大学に入学して、アメフト部(未経験)に入る選択をした」としましょう。他の選択肢としては、サークルも部活もそれ以外も様々な道があったはずです。あえて、未体験のアメフト部に入った理由は何か?を考えます。

1.スーパーボウルで見たアメフトをやってみたかった
2.アメフトのベンチ・選手・スタンドの一体感に感動した
3.未知のスポーツにチャレンジしてみたかった

とかですかね。でてきた3つの答えをもう一段、「何故?」で掘り進めます

1’.ぶつかり合って戦うような姿がかっこいい。けど、野蛮な感じがなくて戦略的なスポーツを味わってみたかったから
2’.グランドにたくさん人が出ていて、入り乱れて喜んだり、叫んだりする姿が、「仲間」の姿だと思えたから
3’.新しいことにチャレンジすることをモットーにしているから

もう一段、それぞれについて「何故?」と掘り進めてみます。

1’’.頭と身体を総動員したような戦い方こそが、自分の心の成長に繋がると思えるから
2’’.人生は感情をともに味わい尽くせるような「仲間」を作るための旅だと思っているから
3’’.新たな経験を通してこそ、様々な感動に出会えることを知っているから

みたいな感じで、「何故?」を5回くらい問い続けると、回答の深みがましていき、あなたの根底にある“価値を感じること“があぶり出てきます。そして、その価値を判断基準にあなたは人生の選択をしていますし、選択をしてきました。


「“軸”を出すために、どこまで深掘ればいいんですか?」

僕:軸はあなたの人生のエッセンスを抽出したものです。だから、あなたにしか出せない色とか香りになるはずです。ですので、出てきた“軸”を客観的にみてください。そして、友人や家族に見せてください。その時に、それをみるだけで、『誰のことを言っているのかがわかるレベル』にまで行っていればひとまずはオッケーです。逆に「誰でも言えること」とか「他の誰かの話かな」みたいな感じだったら浅いです。

まとめ

就活のすべては、自己分析と企業分析の中に入る。

その上で、就活は以下の3ステップ↓
① 自己分析=好きなこと・得意なこと・価値を感じることの掛け合わせを見つけること
② 企業分析=Having, Doing, beingを明らかにすること
③ そして、最後に、自己分析結果と企業分析結果を結びつける=軸を貫くこと

でしたね。

この記事では、自己分析の仕方について書きました。

仕事の依頼や相談はこちらから 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?