映画「ザ・エレクトリカルパレーズ」見た? この映画、マジでやばいね。

映画「ザ・エレクトリカルパレーズ」、凄すぎた。2時間ある動画なのに、視聴し始めたらもう止まらなかった。見終わった後は余韻がすごくて、これは誰かと共有したいと思い、その日のうちに同居人と2回目の視聴をした。

この映画はYouTubeで見られる動画で、以前からこの動画のことは知っていたけど、なんとなくドラマ仕立ての壮大なコント動画だと勘違いしていた。2時間も見るのはしんどいと思って見ていなかったのだが、コロコロチキチキペッパーズの動画をきっかけに視聴することを決めた。コロチキの二人が話しているのを聞いていたら、めちゃくちゃ面白そうに思えてきたのだ。いてもたってもいられず動画の途中で映画「ザ・エレクトリカルパレーズ」の動画にとんだ。

映画「ザ・エレクトリカルパレーズ」は、お笑い養成所である東京NSCの17期生の一部で結成されたグループを巡ってのドキュメンタリーだ。グループ名がそのまま映画のタイトルになっている。

ザ・エレクトリカルパレーズ、略してエレパレは、NSC内で優秀だったコンビが集まったグループで、大学のサークルのような存在だ。NSC時代はカースト上位の人たちが集まっていてかなりの存在感を放っていたのだが、NSC卒業後は先輩たちからいじられて肩身の狭い思いをすることになった。

エレパレとは何だったのか。エレパレのメンバーはもちろん、当時エレパレのことをよく思っていなかった人や、嘲笑していた人にインタビューしながら探って行くというストーリーだ。

最後まで見てみて思ったことは、エレパレは、誰しも他人事ではなく、誰もが登場人物になり得るということ。私はエレパレに入るようなタイプの人間ではないけれど、元エレパレメンバーのラフレクランのきょんさんや、ワラバランスの宮崎さんには共感した。

ずっとカーストの下位にいて、疎外感を感じていた人間が、カースト上位の人間に認められて嬉しいと思ってしまうところなんかは、私も大学時代に経験したことだからものすごくよくわかった。

それに、エレパレで遊んでいた当時はすごく楽しくて、周りからどんな目でみられているかなんて関係なく過ごしていたのに、グループ外にでたら途端に痛いヤツ扱いされてしまって、徐々に目が冷めて行く感じは、黒歴史をもつ全ての人が経験していることだと思う。

逆に、エレパレを嘲笑していたり、嫌っていた人の気持ちもすごくよくわかる。周りのことなんか全然考えず、自信過剰に横柄な振る舞いをしているところを見て不快感を覚えてしまったこともあるし、あいつらイタいよなって馬鹿にしていたことだってある。

この映画は、誰が見てもどこか共感できるとても普遍的なストーリーだ。登場人物を丸々入れ替えても成立する。どこぞの大学の知らないサークルで同じ構成の映画を撮っても面白くなるんじゃないだろうか。

本当に、久しぶりにすごい作品に出会った。映画を見るのが苦手な私でも、この作品なら何度でも見れる。小さな映画館で上映されるとしたら、絶対に見に行きたいレベルで面白かった。

ニューヨークのお二人、監督の奥田泰さん、スタッフや出演者のみなさん。本当にすごすぎます。全然余韻が抜けません。


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