見出し画像

”夢のプレスリリース”を書いてみた<楽しくなるプレスリリースの書き方を紹介します>

こんにちは。クロスメディアグループのはまなかです。

4月になりましたね。桜をみていると、自分自身も色んな場面で「開花」を感じられるような月にしたいなと思います。もちろん、忍耐強く「種まき」することも大事にしたいです。

なぜなら、企業広報は、会社の未来の「開花」のために「種まき」をする仕事だからです。これは入社して一年間広報という仕事に向き合って、試行錯誤しながら体感したことでもあります。大げさかもしれませんが、広報というのは9割は「種まき」をしているように思えます。でも「種まき」があるから未来の「開花」がある。だから広報活動はとても価値ある仕事だと思うんです。

さて今回は、私が最近楽しく取り組んだ「種まき」の広報活動についてお話します。

広報担当として初めて”嘘”をついてみた

4月1日はエイプリルフールでしたね。皆さんは誰かを”ドッキリ”させましたか? もしくは、させられましたか?

私は嘘をつくのがとても苦手なタイプで、極力嘘はつきたくないと思っています。嘘をついてしまうと、何かずっと心に引っかかる感じがして、とても気持ち悪いからです。
あの有名ジャーナリスト田原総一朗さんも著書『コミュニケーションは正直が9割』の中で、嘘をつくと、嘘をついたあとも、ずっとその嘘を貫き通さなければならないのが、大変だし、面倒くさいし、自分はそこまで器用ではない、というようなことを、おっしゃってました。本当にその通りだと思いました。

でも、嘘も見方を変えると、希望に変わるんだということをPR TIMESのAprilDreamの企画で思い知らされました。

今回、4月1日をエイプリルフール(嘘をつく日)ではなく、”エイプリルドリーム”(夢をみる日)として「(企業の)夢のプレスリリース」を配信できるという案内をPR TIMESからいただきました。

嘘をつく⇒夢を語る

というとらえ方が素敵ですよね。同じ概念もライトのあて方次第で、180度変わる。PR TIMESの発想は素晴らしいと思いました。そして「企業広報としてこのチャンスは逃せない!」と思い、企業を代表する思いで、プレスリリースを書かせていただくことにしました。(これが今回ご紹介する「楽しく取り組んだ『種まき』の広報活動」です。)

では、夢プレスリリースを書いて得ることができた気づきを、ご紹介します。

夢を語るのに”とっておき”なプレスリリースの構成

まず、こちらがクロスメディアグループの”夢のプレスリリース”です。

今回のプレスリリースと普段のプレスリリースの書き方はどう変えるべきか、少し悩みました。
しかし、AprilDreamの書き方セミナーを受けて、構成やタイトルのつけ方など、ポイントは普段と同じであり、特に差をつける必要はないことを知りました。その代わりに意識したのは以下の3点です。

夢を語るぶん、
・独りよがりにならないよう、社会とのコネクションを明確にする
・実現性を証明するために、具体性をもたせる
・発想の根拠になる事実を織り交ぜる

この3点をしっかりおさえながら、夢を語るのにはとっておきの組み立て方を紹介したいと思います。弊社出版の書籍『仕事の研究』(美濃部哲也著)で紹介されている、プレスリリースに使えるストーリーの組み立て方です。これが非常に参考になりました。

これまで私が読んできた広報やプレスリリースに関する本でも、多々「起承転結」のストーリー構成が紹介されていますが、美濃部さんの「起承転結」の説明が一番腹落ちしたように思います。とてもロジカル、かつエモーショナルに訴えられ、プレスリリースがとてもダイナミックな仕上がりになります。

簡単に私の言葉でご紹介すると…(『仕事の研究』をお持ちの方はp.74をご参照ください)

<起>
自社や自分のことを語る前に!「そこにいる人たち」や社会の未来をどうしたいかを書きます。「共感」してもらうのがポイント!
<承>
理想とかけ離れている現実の問題や、人々がなんとなく感じている「あきらめ」を言語化。その原因を切れ味よく書くことで、心をつかみます。
<転>
ここで初めて私たちの出番。「現実とのギャップをこうやって埋めます」という勇敢な宣言をします。
<結>
具体的に何をするかを書きます。そして最終的に「起」の部分で書いた「ゴールイメージ」がしっかりと映像のように思い浮かぶ形にもっていきます。

これだけでも、なんだかワクワクと希望を感じられるリリースに仕上がる予感はしませんか?

そうなんです、この構成に従って書くと、プレスリリースを書くのが楽しくなるというメリットがあります。
これは今回が夢のプレスリリースだったという題材の影響もあるかもしれませんが、事実ベースだけでなく、相手や未来へ語りかけることが意識できる構成なので、とても立体的なプレスリリースになるからだと思います。

一度この「楽しさ」を実感したので、これ以降も楽しく書ける自信があります。(すでに次のプレスリリースを書くのがとても楽しみです。)ぜひとも、『仕事の研究』を手に取って詳しく読んでいただければと思います。

プレスリリースの本来の役割

今後、プレスリリースを書く際に意識したいことが明確になりました。

それは、「その商品やサービスがお客様のどんな夢を叶られるのか」ということ。これを意識すれば、ロマンチックに語り掛けられるようなプレスリリースになり、書いているほうも楽しくなり、プレスリリースを読む人から「共感」を得ることができます。

そこでさらに私が気づいたのは、「そもそもプレスリリースって、夢を見ながら書くものじゃないか?!」ということでした。

というのも、事実ベースの情報を並べているものの、その商品やサービスが生まれる理由は、誰かの未来に役立つためであり、それを表明するのがプレスリリースだからです。

「あなたの夢をかなえるために、こんな商品やサービスが生まれたんです!」という事実をお知らせするのが、プレスリリースの役割なのではないでしょうか。これは私にとって、大きな気づきでした。

嘘よりも夢を語るほうが、実は勇気がいる

今回のプレスリリースを書くにあたってとても考えさせられたことがあります。

「どこまでが嘘で、どこからが夢なのか?」ということです。

嘘も夢も確かに、今現在、存在していなかったり、実態とは違っていることであり、普段のプレスリリースにはそれ単体では書くことはありません。

嘘と夢、この二つの違いは何でしょうか。

私なりに違いを区別するとすれば、前者は「自分を守るためのもので、後ろ向き」。後者は「社会や他人のためになったり、守るためのもので、前向き」だということです。

夢は「社会や他人志向で、前向きなもの」であれば、いくらでも語って良いものというわけではありません。なぜなら、それには「本当に叶える」という約束がついてくるからです。

夢を語るときには、その夢に対する想いや本気度に、嘘がないか、ということも大事にしなければなりません。

企業の掲げるビジョンは社会との約束です。決して企業の飾りや見栄ではないのです。夢やビジョンを語るのは、実はとても勇気のいることなのだと改めて感じました。夢やビジョンは腹をくくって宣言するから力強さが出る。そして、それこそが夢を語る上での絶対条件だということに気づかされました。

自分の夢や目標にももっと具体性と実現性を自分にも周りにも明確にし、自分が自分を信頼できるように、そして信頼してもらえるように、着実性をもっていこうと思います。

私たちが語る夢が、その場だけのエキサイトや、絵空事で終わらないように。AprilDreamがAprilPromise(エイプリルプロミス:社会と約束を交わす日)になることを願って。

「開花」する日を信じて真剣に着実に。でもワクワク感も大切に、進んでいきます。





この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?