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金の光は阿弥陀ほど、とも

お金について考えている。私は会社員で、独身で、一人暮らしをしている。自分の生活を成り立たせられる程度の収入があり、金銭的な不安はないけれど、「今の自分で得られるもの」になんとなく物足りなさを感じている。

お金は、あるに越したことがないものと率直に思っている。たくさんあればいいということでもないけれど、賢い使い道を以て自分を満たせるのならば豊かで良いなと思う。「無闇な贅沢」がほしいのではなく、少しのやりくりがあれば「選べる」ゆとりが欲しいのだ。

数年頑張って働いたおかげで、ある程度の貯蓄がある。何かをやりたいと思った時に、「諦める」という選択肢を一発目に思い浮かべずに済んでいる。それなのに、性格ゆえかな「いつかのなにかのために大きな支出は抑えたい」と必ず慎重になる。おかげで安定があるのだからそれはそれでいいけれど、一体"いつか"とはいつのことなんだろうと我ながら思う。

何度か問いを繰り返してふと気がつくのだけれど、私が怖がっているのは「今が崩れること」。違う職業を選んだ時に、誰かと生活を共にした時に、社会の基盤が(今よりさらに)揺らいだ時に、今と同じ生活ができなくなることが怖い。人様と比べて取り分け良い暮らしぶりではなくとも、私の心を保つには最低限必要な豊かさが詰まっている。失いたくないからコンサバな自分を続けてしまう、本当はもっと大胆にいろんなものに手を伸ばしたいのに。

自分に自信がないことと、未来の不透明さがお金の使い方に表れている。どんな道を選択しても今を継続できる保証があればいいわけだけれど、そんなものは降ってこない。信じて行動していくしかない、これに尽きる。

「今の本職の他にお金を稼げる手札を得たい」と考えてしばらく経ってしまった。まだピンとくる方法が見つかっていない。「今を崩さずに済む」と思える方法が見つかっていない、とも言い換えられる。最後は勇気なのだと思う。力強く踏み込んでいけるきっかけをそろそろ閃きたいのだけれど。

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