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#5 ニューヨークの旅 おすすめミュージアム3選

 ニューヨークには大小おもしろいミュージアムがたくさんある。
 留学していたときは、学割や寄付制度を利用していろいろなミュージアムへ行った。おかげであまたの巨匠の作品を見れたり、ときには画材を持ち込んで模写をしたり、当時日本ではあまり見ることができなかった現代美術の展示にも触れることができた。

 今回はこれまで訪れたミュージアムの中から、おすすめを3つ紹介。よかったら次回の旅の参考に。


ニューヨーク おすすめミュージアム3選

1)とにかく広いメトロポリタン美術館

 人気の観光スポットだが、館内が広いので奥に進むたび人が少なくなる。意外と人混みを気にせず、ゆっくり鑑賞できるミュージアムだ。
 古今東西、ありとあらゆる種類の作品が収蔵されており、すべての展示作品を見て回るには1日かけても足りない。時間に限りがあるときは、マップを参考にして計画的に回るのがコツ!そして体力がある午前中に向かうのがベスト。
 
 おすすめの展示は「エジプト」のエリア。天井が吹き抜けの広々としたスペースに、復元されたデンドゥール神殿が静かにたたずむ姿は圧巻だ。大きなガラスの窓越しから差し込む光が遺跡を照らし、厳かな雰囲気が会場全体を包む。まるで古代エジプトへタイムスリップしたかのよう。

 館内の最北にあるので、歩き疲れて一休みしている人もちらほら見かける。神殿の側にある、池の水面に映るセントラルパークの木々を眺めていると、自然と瞑想状態におちいってしまう。


2)ジム・ヘンソンの常設展は必見!Museum of the Moving Image

 アメリカのテレビ番組や映画にたずさわる制作、上映技術などの歴史を紹介するめずらしいミュージアム。かつてパラマウント・ピクチャーズの拠点があったクィーンズ・アストリアにある。
 
 見どころは、ジム・ヘンソンの常設展。ジム・ヘンソンは、セサミストリートのキャラクターを作った、アメリカを代表する人形造形師・映像作家だ。代表作の『ザ・マペット・ショー』は80年代に日本でも放映され、子どもたちに大人気だった。かくゆうわたしもそのひとり。館内にはこれまでの作品を上映しているシアターもあるので、彼の作品を知らない人でも十分楽しめる。

 歴代マペットたちが並ぶ展示室は、ファンにとってまさに聖域。ひとつひとつ丁寧に作られたマペットや、番組のメイキング映像を見ていると、いかにジム・ヘンソンのチームが全身全霊で作品作りをしていたのかが、うかがえる。テレビの中で各キャラクターが生きているように見えたのは、制作者たちの深い愛情や魂が強く反映されていたせいかもしれない。

 ちなみに、ミュージアムのあるアストリアはギリシャ系コミュニティが多く住むエリアだ。ニューヨークは地域ごとに人種や雰囲気変わるので、美術館ついでに街を散策してみるのもおもしろい。
 


3)地元愛溢れるブルックリン美術館

 美術館があるブルックリンのプロスペクトパーク近くは、アフリカ系アメリカ人コミュニティが多く住むエリア。以前は治安が悪いようだったが、今では落ち着いた住宅地だ。通りには、素敵なカフェやお店も目立つ。

 美術館には黒人アーティストの作品が数多く常設され、地域性を感じさせる。地元のカルチャーや歴史に関連した企画展も、ユニークでおもしろい。最近ではブルックリン出身の映画監督、スパイク・リーの展覧会が開催されていた。
 ギフトショップもおすすめ。ブルックリンをテーマにした商品や、ポップでかわいい雑貨が並ぶ。ニューヨークのお土産を買うにもいい。

 週末には音楽イベントやマーケットなど、アートに興味がない人でも気軽に参加できるさまざまな企画が開かれるのも特徴的。地元愛に溢れ、ブルックリンならではの雰囲気を感じられる、他にはないミュージアムだ。

<おまけ>ニューヨークのトラブルあるある

・メトロカードの自動販売機には要注意!
 自動販売機の中には、壊れてそのまま放置されているものがある。気がつかずにお金だけ取られて、メトロカードが購入できないトラブルが多々頻発(経験者)。
 使うときは、できるだけ人が使っている機械を選んだ方がよい。もしくは、人がいる販売所で買うのが最善策だ。

・一人で歩くときは、周りを確かめよう!
空いているミュージアムでは、ときどき人気がないエリアで声をかけてくる係員に出会う。たいていは暇つぶしに話しかけてくるだけので、こちらがそっけない態度をしていれば問題はないが、ときどき勘違いしてしつこく尾行さられることもある。そのときは作り笑顔はせず、はっきり「NO!」と言って立ち去るべし。