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#4 ニューヨークの旅 お金をかけずに楽しむ過ごし方 ごはん&アクティビティ編


 ニューヨークの旅はいつも節約旅行だ。日本から遠く、物価も高いので、留学時代に培った知恵や工夫を駆使して楽しむ。
 
 留学時代はアルバイトができなかった。家計を考えると仕事をした方がいいのは明白だったが、当時、留学生の労働場所や時間などのルールが細かく決められていて(例:大学内の仕事、週〇〇時間までOKなど)、働けそうなアルバイトには応募が殺到。何度も挑戦したが、あいにく卒業まで採用されることはなく。私が家族に貢献できるのは、生活費を節約することだけであった。

ニューヨークの安くておいしいもの

1)節約学生の味方、ベーグル

 ニューヨークの安くておいしい食べものといえば、ベーグル。腹持ちもよくて、ひとつでおなか一杯になる。日本でもベーグルをよく食べるけれど、ニューヨークで食べた味と何かが違う。水なのか、小麦粉なのか。
 おすすめの店は、大学近くの「Murray's Bagels」。定番はプレーンベーグル&クリームチーズ。期末試験後は、ご褒美にサーモンをトッピングすることもあった。オーダーの際は、「Toasted please(トーストしてください)」とお願いするのを忘れずに。焼いたベーグルは、外はカリカリ、中はモチモチになり、より一層おいしさが増す。ニューヨークに行ったら、ぜひ一度試してほしい。

2)困ったときのデリカテッセン

 外食はチップがいらない、デリカテッセン(通称:デリ)をよく利用する。デリとは、食品や惣菜、日用品などが買える、日本でいうコンビニエンスストアのような店のこと。韓国やメキシコなど、オーナーの出身地によって惣菜メニューに特色が出るのがおもしろい。テイクアウトもイートインもOK。
 最近では、日本のコンビニのように、サンドイッチやベーグルも個々に包装された状態で販売されているので、誰でも簡単に購入しやすくなっている。私が学生のときは、ほとんど注文はオーダメイドが主流だった。特にサンドイッチは、パン、ハム、チーズ、野菜など、すべての具材を選んで伝えなければいけなかったので、留学したばかりの学生にはかなり難解。(『ローカルニューヨーク百景 A to Z』 vol.1に経験だを描いていますので、よろしければ)

3)種類豊富なエスニック料理

 さまざまな国出身の人々が住むニューヨークは、食も多彩。エスニック料理のレストランは、中華やインド料理のほか、キューバやプエルトリコなどのカリブ海料理。モロッコやエチオピアなどのアフリカ料理など、多種多様だ。世界のいろいろな国の料理を試してみるのも、ニューヨークを旅する醍醐味かもしれない。
 比較的リーズナブルなレストランが多いので、グーグル、またはYelpで検索して気になった店に入ってみるのもよし。

無料で楽しめる観光スポット 

1)自由の女神を望める無料のフェリー

 マンハッタンの南にある島、スタテンアイランド。ニューヨークのエリアの中でも、まだ昔の街の雰囲気が残る貴重なエリアだ。実は大学入学前、英語の語学学校に通うため、ここに数ヶ月間住んだことがある。
 住民たちの足となる、マンハッタンとスタテンアイランドをつなぐフェリーは終日運行しており、乗船は無料。片道約30分の途中、自由の女神の姿を眺めることができるので、観光客も人気だ。船内から一望できるマンハッタンの景色も美しい。特に夕暮れの光を反射して、ピンク色に染まったビル群はここでしか味わえない風景。

2)摩天楼を空中さんぽ

 ニューヨークには地下鉄やバス、フェリーの他、もうひとつ変わった公共交通機関がある。イーストリバーの中に位置する島、ルーズベルトアイランドとマンハッタンをつなぐ、トラムウェイだ。
 トラムウェイとは、ロープウェイのような乗り物のこと。メトロカードで乗車でき、窓からは風景を目当てに観光客も多くやってくる。
 赤いトラムウェイはクイーンズボロブリッジの横を通り、だんだんと上空に上がっていく。車や通りを歩く人たちが豆粒サイズになっていき、まるでミニチュアのニューヨークを眺めているようでおもしろい。
 ルーズベルト・アイランドから望む、対岸の摩天楼の姿はなかなか趣がある。桜並木やのんびり散歩ができる公園もあるので、季節のよい時期に訪れてみるのも良さそう。

(ミュージアム編に続く)