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観劇が趣味の普通の会社員。 自分の備忘録代わりに観た舞台の感想をつらつらと書いていけた…

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観劇が趣味の普通の会社員。 自分の備忘録代わりに観た舞台の感想をつらつらと書いていけたらなと思っています。 ◎好きな役者・劇団/横田栄司・劇団チョコレートケーキ・パラドックス定数・singing dog・JACROW・成河・イキウメetc.

最近の記事

2023.12.3 名取事務所『屠殺人ブッチャー』/下北沢『劇』小劇場

昨夜のデイキャンプ明けの気だるさを引きづりつつも、本日は名取事務所『屠殺人ブッチャー』千穐楽に。 11/22に1回目を観て、今日で2回目。 生田みゆきさんが新演出を手掛けた今作ですが、私は今回初。 二転三転するスリリングな展開と張られた伏線、精神的にも肉体的にも暴力的で生々しい描写。 そしてなにより己の正義感を揺さぶられる内容は、まさに「息をのむ」「息つく間もない」作品で観終えたあと酸欠状態に。 今日は、開演前に劇場内に流れるマライア・キャリーの曲と舞台上のクリスマスツリ

    • 2023.7.16 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』東京千穐楽/ シアタートラム

      本日はシアタートラムで公演中の劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』の千穐楽に行ってきました。 アフタートーク回を追加したりして、本日で3回目の観劇です。 劇団チョコレートケーキっぽくないけど、やっぱり劇団チョコレートケーキな今作。 例えるなら今までの作品がザッハトルテなら、今回はチョコチーズケーキとでもいいましょうか。一見カジュアルでありながら、濃厚さは変わらないとこが (笑) だだ、無意識化の差別についてはちょっとモヤモヤした場面も。

      • 2023.7.13 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』アフタートーク / シアタートラム

        シアタートラムで公演中の劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』。 次は千穐楽に観劇予定でしたが、日澤さん・古川さん・西尾さんのアフタートークが後から決定したので追いチケして観てきました😄 以下、備忘録替わりのアフタートーク箇条書きです。 ・スーツ姿の日澤さん(演出)・古川さん(脚本)が登場し自己紹介後、 「本日のゲスト。西尾友樹さん、どうぞ」 と劇団員である西尾さんを迎えるお二人。 普段は身内扱いで「劇団員の西尾」や「西尾君」と呼んでらっしゃ

        • 2023.7.1/7.5 タカハ劇団『おわたり』/ シアタートップス

          今回、劇団チョコレートケーキの西尾友樹さんがご出演されるということでタカハ劇団さんの作品を初観劇しました。 精神的にビビりなのでお化け屋敷や映像や怪談話などのホラーはダメなくせに、文章として読むホラーや民俗学的因習は好きという、まったく見えないし感じない人間にはありがちな嗜好な私。 タカハ劇団さんが今回観せてくださった<演劇のホラー>。 一度目は体験的怖さで、二度目はジットリと絡みつくような精神的怖さと、変化するホラーでとても好きな作品でした。 ・モノローグの少年話→ラス

        2023.12.3 名取事務所『屠殺人ブッチャー』/下北沢『劇』小劇場

        • 2023.7.16 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』東京千穐楽/ シアタートラム

        • 2023.7.13 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人-』アフタートーク / シアタートラム

        • 2023.7.1/7.5 タカハ劇団『おわたり』/ シアタートップス

          2023.7.1(昼) 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめてー宇宙人と異邦人ー』/ シアタートラム

          シアタートラムにて劇団チョコレートケーキの新作『ブラウン管より愛をこめて-宇宙人と異邦人―』を観てきました。 今作は1990年代という比較的現代な舞台なだけあって、いつもより当日パンフの用語集が薄い(笑)。 舞台の雰囲気もいつもより堅苦しくない。 とはいえ、やはり劇団チョコレートケーキ。 直接的差別だけでなく、偏見・無関心さ・マジョリティ側の無自覚さも【差別】の種になるという根深さ、そして当事者以外が語ることへの偽善(欺瞞?)性も問題提起されていて、非常にあれこれ考えた

          2023.7.1(昼) 劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめてー宇宙人と異邦人ー』/ シアタートラム

          2022.8.29/9.3 劇団チョコレートケーキ『ガマ』/シアターイースト

          劇団チョコレートケーキ《生き残った子孫たちへ・戦争六篇》の最終篇『ガマ』。 初日と9/2夜公演を観てきました。 (初日と千穐楽のチケットを既に持っていたにも関わらず、今週頭に芸劇のサイトをみたら前方席がポツンと空いていたのでつい😅) この作品は“ガマ”、沖縄の方言で自然にできた鍾乳洞や洞窟の中に身を寄せた6人の会話劇です。 時に会話で、時にオムニバスのような一人芝居で語られる沖縄戦。 本土決戦に向けた時間稼ぎの捨て石扱いされた沖縄の人々へのむごい扱いに胸が痛くなるとともに、

          2022.8.29/9.3 劇団チョコレートケーキ『ガマ』/シアターイースト

          2022.8.24/27 劇団チョコレートケーキ『無畏』/シアターウエスト

          劇団チョコレートケーキ『無畏』、24日夜公演と千穐楽を観劇しました。 この『無畏』は、南京事件の戦犯として死刑となった陸軍大将・松井石根を主人公とし「なぜ南京事件は起こってしまったか」、そして「責任」とは何かを問う作品です。 こちらの作品の初演は劇場と配信でも観ているのですが、今回の再演は舞台上から伝わってくる熱量が半端なくて、観劇後は放心状態になりました。 【戯曲について】 孫文や蒋介石と友好を結び、実際軍部の誰よりも日中友好を願っていたことから「松井石根は悲劇の人」

          2022.8.24/27 劇団チョコレートケーキ『無畏』/シアターウエスト

          2022.8.26 劇団チョコレートケーキ『追憶のアリラン』/シアターウエスト

          夜はお隣のシアターウエストにて『追憶のアリラン』を。 2020年の配信とハヤカワ演劇文庫で発売されている戯曲を読んで以来、再演を熱望していた作品だったので今回とても嬉しかったです。 この『追憶のアリラン』は、いまだ火種どころか燃え続けている日本の朝鮮半島統治問題を真正面から題材にした作品。 朝鮮総督府に在籍していた一人の日本人官僚を軸に、戦中戦後の朝鮮半島で起こった出来事や歴史が描かれています。 【戯曲について】 センシティブな題材を取り上げたことだけでも凄いのに、この作

          2022.8.26 劇団チョコレートケーキ『追憶のアリラン』/シアターウエスト

          2022.8.26 劇団チョコレートケーキ“ろ組”・短篇二編/シアターイースト

          夏の劇団チョコレートケーキ祭。『帰還不能点』『無畏』に続き、短篇二編『○六○○猶二人生存ス』『その頬、熱線に焼かれ』を観てきました。 こちらは劇団員による公演ではなく、劇チョコさんの18-25歳限定長期ワークショップに参加したメンバーによる公演。後で知った(照井健仁さんのスペース)ことですが、照明デザインも今回他の劇団員公演の作品を手掛けていらっしゃる松本大介さんのお弟子さんである長谷川楓さんがデザインされたそう。 会場内に足を踏み入れてステージを見ると、中央に漂流物のよ

          2022.8.26 劇団チョコレートケーキ“ろ組”・短篇二編/シアターイースト

          2022.8.17/19 劇団チョコレートケーキ 『帰還不能点』/芸劇シアターイースト

          2022.8.17~9.4の19日間、《生き残った子孫たちへ 戦争六篇》と銘打ち、東京芸術劇場・シアターイーストとシアターウエストの両劇場を使って公演をする劇団チョコレートケーキ。 最初この企画を知った時は色々な意味で「なんて無茶な!」と驚いたと同時に、スケールにワクワクしたので、ほんと無事に開幕してよかったです。 その開幕作となった『帰還不能点』を17日の初日と、急遽アフターアクトが追加された19日夜回を観劇してきました。 初演は劇場で2回、配信でも何度か観ているのに、今

          2022.8.17/19 劇団チョコレートケーキ 『帰還不能点』/芸劇シアターイースト

          2021.5.15 オフィスコットーネ『母MATKA』/吉祥寺シアター

          カレル・チャペックの作品を観るのは今回で2度目。 初めて観たのは串田和美氏演出の『白い病気』(白い病)でした。 ストーリーや設定は寓意的なのに、理想を語るのでもなく啓蒙でもなく、最後までどこか神の視点のようなリアリズムさ(+シニカルさ)があって、「なんだか手塚治虫っぽい」(もちろんチャペックのほうが先なのだけれど)と思った記憶があります。 さて、今回の『母MATKA』。 母には5人の息子がいた。 長男のオンドラは戦地におもむき医学研究に身を捧げて死んだ。次男イジー、双

          2021.5.15 オフィスコットーネ『母MATKA』/吉祥寺シアター

          2021.4.15 『スリル・ミー』(成河・福士ペア)/東京芸術劇場シアターウエスト

          2021年版『スリル・ミー』。 4月10日の田代万里生・新納慎也ペアに続き、 (なお、上記ツイート。シアターイーストじゃなくてウエストだし、  「「彼と出会わなければ あなたの人生は全く違うものだったでしょうね」にそうだね×100くらいしたくなる“彼“」って書いているけれど、「「彼と出会わなければ あなたの人生は全く違うものだったでしょうね」にそうだね×100くらいしたくなる“私“」の間違いです💦) 本日は成河・福士誠治ペアを。 2018年の際は作品自体初見で、展開のス

          2021.4.15 『スリル・ミー』(成河・福士ペア)/東京芸術劇場シアターウエスト

          2021.2.28 劇団チョコレートケーキ 『帰還不能点』/ 東京芸術劇場シアターイースト

          1950年代、敗戦前の若手エリート官僚が久しぶりに集い久闊を叙す。 やがて酒が進むうちに話は二人の故人に収斂する。 一人は首相近衛文麿。 近衛の最大の失策、日中戦争長期化の経緯が語られる。 もう一人は外相松岡洋右。 アメリカの警戒レベルを引き上げた三国同盟締結の経緯が語られる。 更に語られる対米戦への「帰還不能点」南部仏印進駐。 大日本帝国を破滅させた文官たちの物語。 かわいらしい劇団名とは裏腹に、歴史を題材に、まるで史実の再現かのような硬派な作品を発表する劇団チョコレー

          2021.2.28 劇団チョコレートケーキ 『帰還不能点』/ 東京芸術劇場シアターイースト

          2021.2.9 DULL-COLORED POP 『福島三部作』/ KAAT神奈川芸術劇場

          一昨年2019年に一挙上演されていた事は知っていて、観た人の絶賛の言葉も見ていて興味はあったこの作品。 でも、当時私はいろいろな意味で怖くて観るのを躊躇していた。 なぜなら、自分の勤務先が間接的とはいえ関わりがある業界だからだ。大きな声では言えないけれど、震災翌年からの数年は業績が上がり、賞与がかなり上がった。 こんな自分が、そのお金で、この作品を観てよいものだろうかという後ろめたさ。 関わって利益を得ている(得ていた)人達を死肉に群がるハイエナどころかウジ虫のように表現さ

          2021.2.9 DULL-COLORED POP 『福島三部作』/ KAAT神奈川芸術劇場

          彩の国シェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』 2020.2.16(13:00)

          さいたま芸術劇場にて公演中の『ヘンリー八世』を観てきました。 (こちらには今年初投稿ですが、実は今年9本目。 Twitterにはポチポチと感想上げてましたが、なかなか長文書く時間と気力が出ずσ(^_^;) キャスト、衣装、美術、音楽、照明がめちゃくちゃ恰好よくて、そしてなにより面白い!! まだ興奮冷めやらぬ、です。 2日前に観たNTLiveの『リーマン・トリロジー』の後にTwitterで同じこと言ってるので、そちらを見てる人にはあんまり信用されないかもだけどホントよ。 (た

          彩の国シェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』 2020.2.16(13:00)

          2019年観劇まとめ

           2019年も本日で終わり。  今年観た演劇作品は46作品61公演。  去年よりはミュージカル系を控えたけれど、好きな劇団が増えてしまったので、結局今年観劇数は去年とたいして変わらずでした。  大体1ヶ月3~4作品なので、年間100以上観るというツワモノが多い観劇界(そんな世界があるかは知らない(笑))では、ごくごく普通ですね 💦    今年の観劇を振り返り、個人的ベスト5を。(初見作品限定) ・パラドックス定数『トロンプ・ルイユ』  昨年観に行った『蛇と天秤』で野木萌葱さ

          2019年観劇まとめ