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3月の読書記録(読書記録その26)

 新年度が始まりました。私の職場には新入社員など来ません。何年かに一回新人講師が来ますがそれ以外は全くです。
 新社会人の皆さん、決して仕事ができるできないで人を見ないように。その職場で仕事ができる人間という評価でも、他の職場に行けば一気に仕事ができない人間という評価をされることが多いです。あくまで人間性を見るといいです。某県知事がいい例です。
 今回も月例の読書記録いきます。


3月に読んだ本

『ガールズデザインスクラップブック』MdN編集部
『スピノザの診察室』夏川草介
『ライティング入門~読者の心を掴む文章術』kimkim
『けろけろけろっぴの「徒然草」』
『バッドばつ丸の「君主論」』
『小さいコトが気になります』益田ミリ
『君が手にするはずだった黄金について』小川哲
『リカバリー・カバヒコ』青山美智子
『星を編む』凪良ゆう
『シングルマザーが観たシングルマザーが 出てくる映画20本』内藤みか

今月紹介するのは『スピノザの診察室』夏川草介

 京都の町中にある地域病院で働く内科医・雄町哲郎(マチ先生)。かつては大学病院で医局長を務めるほどの腕を持つ優秀な医師であったが、妹を病気で亡くし、甥の面倒を見るために大学病院を離れ、地域病院にやってきた。
 最先端の医療技術を確立させることに注力することの多い大学病院の医局から離れ、治らない病気を抱えている患者や高齢の患者などと向き合っていく地域医療の現場に身を置いたマチ先生を通じて、「病気と共存しながら幸せな人生を送るためにどうするか」「人の幸せとは何か」「医者とはどんな存在であるべきか」を問う作品。
 「たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる。できるはずだ、というのが私なりの哲学でね。そのために自分ができることは何かと、私はずっと考え続けているんだ」(本文より)と語るマチ先生のように、病気と共存する患者と向き合って、人生の終い方に目を向ける哲学者的な医師も必要だが、大学病院の医局の中で病気を治し克服することを目指して最先端を突っ走って技術を磨く、研究者としての医師も必要。そんなジレンマが途中から出てくる大学病院から研修医として送り込まれた南茉莉の様子に描写されているように感じる。
 作者の夏川さん自身が医師として働いているからこそ見えたものを書けたのだろう。改めて「幸せな人生とは何か」を考えさせられる作品。

本屋大賞の件。

 6冊読み終わって残り約4冊(1冊は途中)。しっかしその4冊がまぁ分厚い。あと1週間で読み終わるのか(去年も同じ現象が)
 次回はそんな本屋大賞の記事になると思います。

ではでわ

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