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重たさ

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なんで生きてるんですか
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#小説

仲良くなるには

仲良くなるには

「仲良くなるには、共通の敵を作ることです」
 三日月のようにうつくしい弧を描くふとい角をゆったりと左右に揺らしながら、悪魔はささやく。午前四時の自室で、幼馴染に振り向いてもらう方法を訊ねた。街灯の青白い微光が差す仄暗い箱の中で、悪魔の口から乾いたわらいが漏れる。
「そうか、そうすれば……」
 だが、どうやって。
「どなたか、嫌いな人はいらっしゃいませんか」
「嫌いな人……」いる。隣のクラスの堀倉。

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鈍感

鈍感

 盆を過ぎ、駅前の夜はじっとりとした熱気の中にあった。拭えぬ湿気の中に漂うたばこの匂いが鼻に当たり、目前を歩く中年の男が手に差した小さな赤い光に視線が当たる。男が歩くたび、腕が振れて赤い点が暗い中で明滅する。僕はシーツやらTシャツやら何やらがぎゅうぎゅうに詰め込まれたIKEAの青いキャリーバッグを手に歩いていた。街灯が道路脇に植った低木の葉々をぼんやり照らし、その景色が歩道を沿っていた。低木の導く

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不可解なこと

不可解なこと

 なんで自分ばかりつらかろうと思うと、〈つらいのは君だけでないんだよ〉と答が返されて、
 じゃあなぜ、みんなしてつらい思いして生きてるのと尋ねれば、〈世の中はつらいことばかりじゃないさ〉とかなんとか云って丸めこめにくる。
 結局わからぬままだ、生きる意味も、死んでしまう理由もわからない。
 少しは危険なお茶目もすれば、生きてる意味も尊いだろうかと思えど、とうとうそんな勇気もなく。
 わからずや。

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駄堕

駄堕

 人生は後悔だ。
 気に入りの皿を割ってしまった今朝とか、勉強を放って遊んでいた過去とか、自分可愛さに吐いた嘘とか、故人に言えなかった言葉だとか、好きよ、なんて言い合っても数ヶ月後には倦怠抱えたり、意図せず殺してしまった虫に今更慈悲かけたり、老いれば若いうちにできなかったことを悔い始める。
 くだらないもんだ。
 人間なんてのは薄情なもんで、気紛れに湧き出る利他主義によって他者と関係を繋ぐ生き物の

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