鉱山のくらし 旧釜石鉱山事務所 イワテ歴史的建造物巡り18
旧釜石鉱山事務所がリニューアルオープンしたとの情報を聞き以前、タイミングを見て早速行ってきました。
ビューン三^ω^)
国道283号線から外れ陸中大橋駅から奥へ進むと見えてくるのが旧釜石鉱山事務所です。
今年令和6年(2024)になって愛称が
Teson(テッサン)
と決まりました。
鉄筋コンクリート造で外壁はモルタルが塗られ、窓が規則的に設置されている見た目はシンプルさを感じます。
日鐵工業株式会社釜石鉱業所の設計で昭和26年(1951)12月25日に竣工した建物で、
平成25年(2013)6月21日に国登録有形文化財に登録されています。
こういったモダニズム建築が国登録有形文化財になるのは岩手県内では珍しいと思います!
岩手県内ではモダニズム建築の価値があまり知られていないように思います。
過去にみちのく民俗村にある建物でモダニズム建築を取り上げていたので参考に↓
それでは近づいてもっと建物外観を見てみましょう〜
まず、脇の倉庫を覗いて見るとコンクリートブロックの外壁が見えました
正面の外観はこのブロックにモルタルを塗っています。
ちなみにこの倉庫上の部屋は昭和29年(1954)に増築されたものだそうです。
違和感が無いように意匠が統一されていますね〜
入口はこの倉庫と反対側です
ビューン三 'ω')
入口は庇屋根や階段、照明がついていたりと駐車場側とは違った印象です。
まるで最近建てられた物にも見えますが、築70年以上経過しています(°o°)!
庇屋根とステップが同じようにカーブしており、柔らかそうな印象がある玄関、
それにより入りやすさがうまれるので事務所にはぴったりな意匠ですね〜
玄関周りの照明やドアは事務所現役のままだそうです。
こういった細かい所も見逃さない(撮り忘れない)ように気をつけながら見学します。
それでは中へ入ります〜
料金を払い見学開始です〜♪
等間隔に立つ柱によって広い空間がつくられています。
一階は事務所再現がされており、レトロな雰囲気があります
事務所のカウンターから見える机、鉱山事務所の風景を見れます。
机や上に置かれている小物も全て実際に事務所で使われていたものだそうです!
ここまででも充実した展示ですがまだ二階もあります
順路は奥の廊下の先にお手洗いと階段があり、そこから二階に行けます
二階では釜石鉱山関連の資料やかつて周辺にあった施設などの展示があります。
階段上がってすぐに見えるのは書籍室です。
この書籍室の本は鉱山関係の本が多く並んでいました。
そしてその部屋の向かいは広間となっており、メインの展示室となっています。
あちこち見て周っておりますが、展示物の詳細はぜひ現地に訪れてみてください(^^)
こちらの部屋は電話室が復元されております。
こちらの電話室は実際にこの部屋で使われていたようです。
電話を引く為にはこんなに機械が必要なのですね〜
この他にも様々な部屋が再現復元されております(^^)
当時の部屋の使い方の復原ではなく、かつて釜石鉱山にあった施設の再現のようです。
それぞれ元々は資料室などの利用だったそうです。
しかし、それらに使っている家具は実際に釜石鉱山にあった学校や診療所から持ってきたものであるとのことで驚きです!
(もはやここの施設、何かしらのロケや撮影に使えるのでは、、、)
他にも別の部屋は鉱物関連の展示を行っており、釜石鉱山以外にも様々な土地のものも展示しております。
帰りは別の階段から一階に降ります。
ぱっと見学校にも見える空間ですね〜
色々と見て回りましたが、改めてこの建物が昭和26年(1951)に建てられ、現在は築70年以上経過していることに驚きですね♪
皆さんもぜひ訪れてみてください(^^)
【建造物DATA】
名称:旧釜石鉱山事務所
年代:昭和26年(1951)
設計:日鐵工業株式会社釜石鉱業所
住所:〒026-0055
岩手県釜石市甲子町第1地割90番地2
【参考文献】
釜石市教育委員会 2016.10.14『日本近代製鉄発祥の地・日本最大の鉄鉱山・日本有数の銅鉱山 大橋高炉跡・釜石鉱山 国登録有形文化財(建造物) 旧釜石鉱山事務所 解説パンフレット』釜石市教育委員会事務局生涯学習文化課
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