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昼寝

花粉の影響か、
昼寝をしてしまいました。
するつもりのない昼寝のあとの、
頭も身体もすっきりしないだるさを、
久しぶりに味わってしまいました。
江戸川乱歩の「D坂の殺人事件」を読み終え、
「怪人二十面相」を読んでいる途中で。
読者諸君、
という一文から始まる語り手のレールに、
そうそうそう、
なんて、乗せられるがままに推理を楽しんでいたのですが、
いつの間にやら眠りのなかに。
彼女は昼寝のそのだるさを知っておりますので、
決して昼寝はいたしません。
ですので、先日、
僕が目を覚ましてから、
顔の前で指を振りながら、
no no no
起きてからしか分からないことですが、
no no no
僕も心の中で唱えました。
近くで眠るkittyを撫でながら、
いつも寝ているけれど、
人間が味わうような倦怠感はないのだろうか、
疑問に思いました。
いつも細切れな睡眠なような気がいたしますので、
あって然るべき気がするのですが。
猫にならないと分かりませんね。
猫は夜型なんてたまに耳にしますが、
kittyが1日の間で一番深い睡眠に入るのは、
僕たちが眠る頃の夜な気がいたします。
一番活発なときも夜だと言える気もいたしますが。
そう思うと、
夜の活動振れ幅は大きいものでございます。
日中はまどろみながらも、
熟睡に至る手前を維持しながら過ごし、
夜になって蓄えていたエネルギーを全て使い果たし、
疲れ切ったら熟睡に至る、
そのようなライフスタイル。
適度に身体が疲れているほうが、
熟睡できることは間違いないので、
生まれながらにそういった感覚が身についているのでしょうか。
それとも、体験的に学習しているのでしょうか。
いずれにしましても、
kittyの生活を見ていると、
ときどき、
僕の小さい頃を思い出されまして、
kittyのほうが断然賢いなあ、
そう思わされます。
夕方寝たら夜眠れなくなる、
そんなことは分かっておりましたが、
それでも睡魔に負けて眠ってしまい。
ベッドの上で悶々とする、
そんなことは多々ありました。
ですが、
kittyのように身体を動かして、
少しばかり身体を疲れさせる、
というような発想は全くありませんでした。
ただひたすらに悶々とする、
という知恵もなにもないスタイル。
kittyはもしかすると、
明智小五郎の少年助手、
小林芳雄のごとく、
小さな身体をした、
頭のきれる秀才なのかもしれません。
なんて思うと、
一つ一つの行動にもっと深い意味がありそうで、
とても興味深いですが、
そんなことをしていては疲れてしまいますので、
かわいいなあ、
ほぼ全ての行動に対して、
そう思うことだけに留めておきます。
それが良い。

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