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経営者・ビジネスリーダーの心技体とは?(第10講) ~経営者はイメージトレーニングするな!?②~

経営経験10年、心理学(NLP、神経言語プログラミング)歴20年、ボディメイク歴5年、MBAホルダーの心技体エクゼクティブコーチのあんそにです。

第九稿からの続きで、経営者のあなたが「イメージトレーニング」の効果を最大化することを目的に、イメージトレーニングでなぜパフォーマンスが上がるのかに就いて、そのメカニズムを深く理解することと、加えて「必要な深さ」に到達しているかを自分で測定できるようになること、の重要性を記載していきます。

初夏のオープニングトーク:
今日は、母の日ですね。川崎の実家に8歳の娘と二人で行ってきました。そして、両親(83歳と77歳)も合わせて4人で60分3本勝負のカラオケ頂上決戦をやってきました。そして、その意外な結果とは?!(文末に続く…)

第九稿の復習:

  1. イメージトレーニングの「メカニズム」や「必要な深さ」を理解してからでないと、本来の効果(パフォーマンス)を実感することは困難。

  2. 子供は理論を理解しなくても好奇心で実践できるが、成人は理論を理解しなければ、本気で実践しようと思わない。

  3. メカニズム1:脳はイメージと現実の区別が出来ない。

  4. メカニズム2:A10神経群により、意識で作り出した過去の記憶、将来のイメージであっても、物理空間の物理刺激と同じように脳内ホルモン(ドーパミン等)を分泌させ、行動を促す。

さっそく、第10稿ではメカニズム3から記載してきます。

メカニズム3 行動を生み出すのは思考ではなく感情。(詳細は第七稿参照)

私は投稿の中で繰り返し、望ましいゴールを実現するためには、行動の「質の向上」、質の高い行動の「継続」が必要と記載してきました。

目的は「質の高い行動の継続」であり、その手段が「イメージトレーニング」です。

「場づくり」と「状態管理力」の関係性イメージ図(家づくりに例えると)

メカニズム1、2を活用し、意識→思考→感情→身体(=行動)の流れを作るのです。

目的は「行動(=身体)」であり、手段が「意識→思考→感情の流れを作り出す」です。(第七稿参照)

意識⇔「思考・感情・身体」、意識⇔「ニューロロジカルレベル」のエネルギーの流れの概念図

メカニズム4 心と身体は有機的システム(詳細は第一稿参照)

感情・思考は、身体(ここでは姿勢、筋肉・骨格の動き)に大きな影響を受けます。

良い感情には、それとセットで決まった姿勢があるのです。
逆に、悪い感情にはそれとセットで決まった姿勢があるのです。

有名な例としては、胸を張って、視線を上に向け、口角を上げると悲しい気持ちにはなれません。
逆に、背中を丸めて、視線を下げて、口角を下げると、元気な気持ちにはなれません。

また、イメージトレーニングを行う際に、時間の経過を取り入れることが効果的です。

私の例では、第八稿で以下の通り、会議の開始時、中盤、終盤、会議後、更にその後、と時系列をイメージしています。

(1)会議開始時に顧客が怒っているイメージ
(2)会議中、自分の説明が進むにつれて顧客の怒りが静まり、「ここまで対応してくれるなら大丈夫」と共感してくれているイメージ
(3)会議が終わった後のタクシー移動で「部下と良かった点、反省点を冷静に振り返っているイメージ
(4)一定期間を経て、対応策が完了し、顧客から信頼を取り戻して安堵しているイメージ

第八稿より

この際、実際にイメージトレーニングを行う場所(例、部屋)にタイムラインがあるものとイメージし、一歩づつ歩くことに時間が経過したことにします。

心と身体は有機的なシステムをイメージトレーニングに活用

目的は「行動を促す感情を作る」であり、手段が「物理的な移動よる感情変化(イメージ上のタイムラインを歩く)」と「望ましい感情を生み出す姿勢を作る」です。


経営者のあなたに質問です。

「成人は理論を理解しなければ、本気で実践しようと思わない」と冒頭に記載しましたが、ここまでメカニズム1から4まで読んでみていかがでしょうか?

いやぁ、なんかわかる気がするけど、実際に一人で部屋で歩いたり、姿勢を作ったりするのは、面倒くさい…。ってか、そんなところを他人に見られたハズい。


そんな声が聞こえてきそうですよね。

よくわかります。私もそうだったからです。

だから、我々コーチが存在し、自律自走できるところまで支援していくのです。私も約20年前に同じ道を歩んできたのです。そして、本当のイメージトレーニングを自分で再現できるようになったのです。そして、ここから…

メカニズムより更に大事な「『必要な深さ』に到達しているかを自分で測定できるようになる」について記載します。


経営者のあなたに再び質問です。

イメージトレーニングが成功するために、必要な深さがあるのをご存じでしたか?どうやって、必要な深さに達したか測ればよいかご存じですか?


答えは、「第九稿の『犬恐怖症』や『週末デート』のように、『生理現象』が起きたか否か」です。


犬恐怖症の例:生理現象とは、恐怖の感情が芽生える、身体が硬直する(筋肉が収縮する)、鼓動が早くなる、呼吸が早くなる、がにじむ、顔色が悪くなる(顔面の毛細血管の血流が下がる)、等です。

週末デートの例:私は、20代のころ金曜日の仕事終わりから一人暮らしの彼女の家に行って、週末を一緒に過ごすことがルーティンだったのですが、金曜日の朝から仕事中でも、前頭前野(意識)でありありと週末の彼女とのハッピーライフがイメージされてしまい、種々の生理現象が起こりました(具体例は省略しますが、犬恐怖症の例を参照すれば凡そ予想は就くと思います)。

第九稿より

イメージトレーニングする際には、一つ一つのシーンを五感を使ってありありと作り出す必要があります。これは、第七稿で私の事例を以下の通りご紹介しました。

私には8歳の娘がいますが、習い事の発表会の後などは、家族イベントで「行きつけのレストランでハンバーグを食べる」というご褒美的な行事があります。この記憶の式「記憶=五感情報+言語による意味づけ+感情」に当てはめると…

視覚 = 鉄板でジュージュー焼けているハンバーグの映像、家族の笑顔
聴覚 = ジュージュー焼けている音、家族の笑い声
味覚・触覚・嗅覚 = 肉の甘さ、かみ砕く感触。ソースの匂い
言語による意味づけ = アツアツのハンバーグ、素晴らしい一家団欒
感情 = おいしい、幸せ、安らぎ

第七稿より

犬恐怖症、週末デート、ご褒美の家族団らん、いずれも脳内で各々シーンをリアルにイメージすると生理現象が起こるのです。

生理現象が起こらないイメージトレーニングは、必要な深さに到達していないので、望ましい行動が起こりづらいのです。

目的は「行動起こす」で、手段が「生理現象が起こる深さまでリアルにイメージする」です。


ここでメカニズム1(脳はイメージと現実の区別が出来ない)を振り返ります。

イメージトレーニングにより生理現象が起こることを、「臨場感が高い」と表現したりもします。

皆さんもご存じかもしれませんが「高い臨場感」は「ホメオスタシス(恒常性維持機能)」を発動させ、すなわち、脳幹や大脳辺縁系が司る生存欲求・安全安心欲求が発動し、無意識レベルでの強い行動の衝動が生まれるのです。

そして、無意識は、イメージ(高い臨場感)を現実と勘違いし、生きる残るためにイメージの世界を早く実現させようと、RAS(「Reticular Activating System」、詳細は第三稿を参照)を使って情報を収集し、強い行動衝動を生み出すのです。

いよいよ本稿も大詰めですが、ここで経営者のあなたに衝撃の事実をお伝えします。

ここまでお伝えしたイメージトレーニングは、まだまだ「本当のイメージトレーニングではない」のです。


えっ、なんやそれ!

そんな関西弁の突っ込みが聞こえてきそうですよね?

メカニズム5 本当のイメージトレーニングとは無意識レベルで、自分では気づかないうちに24時間やっているものを指す。


意識でイメージしようと決めて、望ましいシーンを五感を使ってありありとイメージするとか、タイムラインを歩いて、姿勢を作るとか、これは本当のイメージトレーニングではないのです。

第五稿で「意識優位3%、無意識優位97%」について記載しました。

人間は、無意識(自分は気づかない)に、毎日4万から6万回の脳内セルフトークをしていることが知られています。
この一日4-6万回のセルフトークを活用したのが、本当のイメージトレーニングなのです。


換言すると、

自分の意識的に行ったイメージトレーニングを、無意識レベルに移行させたとき、はじめて本当のイメージトレーニングが始まるのです。


では、どうやって無意識レベルに移行させるのか?


大分長くなってしまったので、この問いの答えはは第11稿で記載したいと思い、本日はこの辺りで終えていきたいと思います。



さて、最後に冒頭の「60分3本勝負のカラオケ頂上決戦の意外な結末」を記載させてください。

川崎の実家のカラオケは完全無人でした。これ自体は珍しくないのですが、な、なんと支払いが、手書きで「お支払い」と書かれた木の箱に、現金を投下するというものだったのです。

写真はイメージ図、実際は手書き

一部屋1時間500円だったので、500円玉を入れて帰ったです。クレジットカードも、電子マネーも使えなかったのです。
そして、その箱には「料金前払い」と書いてあったのです。

なんや、カラオケの採点結果で順位を発表するとか、ちゃうんかい?!

そんな関西弁の突っ込みが聞こえてきそうですよね?

こんな中途半端なボケしかできない私ですが、私の投稿に興味を持てたら「スキ」と「ラインアカウントの登録」をおねがいしまっす。
https://lin.ee/rFrjBSW

そして、「心技体」と更に深くつなげていきます。乞うご期待!
最後までお読みいただき、ありがとう座います。(第11稿につづく)

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