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経営者・ビジネスリーダーの心技体とは?(第五稿)

経営経験10年、心理学(NLP、神経言語プログラミング)歴20年、ボディメイク歴5年、MBAホルダーの心技体エクゼクティブコーチのあんそにです。
経営者やビジネスリーダー(以下、まとめて「経営者」と表記)に「ビジネス的成功と人間的成長の支援」を目的として、有益なTipsを発信しています。いつも私の情報発信に興味を持っていただき、ありがとうございます。

もくじ:

マインドセット②「自分の意志で視点を切り替えことが可能と信じること」とは…

第五稿でお伝えしたいこと:

  • 「認知バイアス」「意識3%無意識97%」を深く理解すると、経営者として人間としても状態管理力が向上する。

  • 「深く理解する」と「理解する」の違いは、行動が変わるか否か。行動習慣は思考習慣に従う。

  • どんな優秀な経営者であっても、人間である以上は、無意識優位の自動運転を完全に排除することは困難。だから我々コーチが存在する。そして、コーチも自身にコーチをつけ、日々、自分の習慣(思考習慣、行動習慣)の改善に努力を続ける。

前回までのあらすじ

「状態管理力向上」で一番大事なことは、「視点を複数持つこと」、「私は自分の意志で視点を切り替えることが可能と信じること」「自分はスコトーマ(心理的盲点)に視点を向ける勇気があると信じること」というマインドセット

「場づくり」と「状態管理力」の関係性イメージ図(家づくりに例えると)

第五稿では、マインドセット②「私は自分の意志で視点を切り替えることが可能と信じること」について語りたいと思います。
 
経営者のあなたに質問です。

「自分の意志で視点を切り替えことが可能と信じること」と聞いてどう感じましたか?

「自分の意志」とか、「可能と信じる」とか、大げさだと感じたのではないでしょうか?

私の経験談ですが、企業・事業を永続的に成長させるためには、経営者が「自分の意志で視点を切り替えることが出来ないリスク」と認めることから始める必要があると思います。
 
今から約20年前、MBA(経営学)のリーダーシップの授業の中で「認知バイアス」について学びました。略同じタイミングでNLP(心理学、神経言語プログラミング)を学び始めたとき、「意識と無意識の割合は、3%対97%」を学びました。両方が、自然につながったのを覚えています。
 
NLP的には、人間は、無意識が作り出したプログラムにより、ほぼ自動運転されていると考えます。このプログラムは「視点(RAS)」と同じで、インパクトと繰り返しで形成されていき(第三稿参照)、無意識レベルで発動します。

これに気づいた人は、この自動運転から脱する可能性が生まれますが、気づかない人は自動運転のまま一生を終えていきます。
 
宇多田ヒカルの「Automatic」の歌詞をご存じですか?

It’s automatic
そばに居るだけで
その目に見つめられるだけで
ドキドキ止まらない
I don’t know why
Noとは言えない
I just can’t help

第四講で「無意識は大脳辺縁系や脳幹の活動であり、情動活動と生命維持活動」と述べました。「ドキドキ」を含む喜怒哀楽等の感情や生命維持活動は、すべて無意識の自動運転です。
 
これは非常に人間にとってメリットと考えることも出来ます。もし生命維持活動のひとつひとつを意識で指示していたら、本当に自分がしたいことが出来ないでしょう。ただし、この前提として、この自動運転機能を自分が意識でコントロールできれば…です。
 
約20年前、私は「意識3%無意識97%」がイメージできず、信じられませんでした。当時は、「意識優位と無意識優位が常に入り混じっている」と解釈しましたが、仮に無意識優位を97%として時間に換算したら、24時間のうち23時間14分が無意識優位という計算です。
 
しかし、それから約20年、私の「焦点化の原則(RAS、第三稿参照)」は「無意識優位の状態」にずっと働いているので、今では「意識3%無意識97%」を素直に受け入れています。
 
私の今のイメージは、

意識は、無意識という大海にポツンと浮かぶ半径3kmほどの小さな無人島です。

海水が満ちれば、この島は水没します。そして、一日うちに1時間程度のみ海水が引いたときに島が現れる

感じです。

第一稿で以下の記載をしました。

  • 欧米の一流経営者がMBAを取得したり、体を鍛えたり、コーチをつけることで心技体を磨いている実例もいくつも見てきました。

  • 48歳の時に、仕事のプレッシャーでメンタルが崩れそうになった時、自身にエクゼクティブコーチとフィジカルトレーナーを付けました。

第三稿で以下の記載をしました。 

  • 視点は「心理的なインパクトの大きさ」と「繰り返しの多さ」によって形成されます。

  • 立場が弱いときに心理的なインパクトは大きくなります。例えば、幼少期、環境が変わって、自分が弱い立場になった時(小学生になった時、中学生になった時、転校した時、新入社員になった時)です。

  • 繰り返しの多さは、特に幼少期の母親(父親、兄弟、姉妹)の影響が大きいです。

  • 視点は無意識のレベルでパターン化・固定され体系化される特徴があります。NLP的にはこれを「ビリーフシステム」と呼びます。

どんな優秀な経営者であっても、人間である以上は、無意識優位の自動運転を完全に排除することは困難です。

だから我々コーチが存在するのです。そして、コーチも自身にコーチをつけ、日々、自分の習慣(思考習慣、行動習慣)の改善に努力を続けるのです。
 

経営者のあなたに再び質問です。

もし、自分の意志で視点を変えることが出来たら、状態管理力が向上すると思えますか?

第四稿では、視点の種類の話をしました。時間、空間、人称、レベルに加えて、NLPのニューロロジカルレベルもご紹介しました。

ニューロロジカルレベル by ロバート・ディルツ

もしあなたが業績不振で自信をなくした時に(環境レベル)、意識的に会社のミッション・ビジョン(自己認識レベル)に視点を向けることが出来れば、初心を取り戻し、自信を回復できるかもしれません。
もしあなたが部下のミスに苛々した時に(行動・能力)、部下の自己認識、信念・価値観、能力レベルを責めずに、ただ行動レベルの改善指導をすることが出来れば、部下は更に成長するかもしれません。それは中長期で見れば、あなた自身や組織の状態管理力を上げることになると考えます。

経営者のあなたに三度質問です。

「自分の意志で視点を切り替えことが可能と信じること」と聞いてどう感じましたか?

少し印象が変わったでしょうか?
私がNLPを20年学んで感じたことは、「理解すること」と「深く理解すること」は違うということです。

「深く理解する」とは、行動が変わることです。行動習慣は、思考習慣に従うのです。思考習慣の変化は、あなた自身の成長です。
 
次稿では、マインドセット③「自分はスコトーマ(心理的盲点)に視点を向ける勇気があると信じること」に就いて語りたいと思います。

そして、「心技体」と更に深くつなげていきます。乞うご期待!
最後までお読みいただき、ありがとう座います。(第六稿につづく)

第五稿のまとめ

  • 「認知バイアス」「意識3%無意識97%」を深く理解すると、経営者として人間としても状態管理力が向上する。

  • 「深く理解する」と「理解する」の違いは、行動が変わるか否か。行動習慣は思考習慣に従う。

  • どんな優秀な経営者であっても、人間である以上は、無意識優位の自動運転を完全に排除することは困難。だから我々コーチが存在する。そして、コーチも自身にコーチをつけ、日々、自分の習慣(思考習慣、行動習慣)の改善に努力を続ける。

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